吉本隆明の謎




<設問>: 『言語にとって美とは何か』『心的現象論序説』『心的現象論』『共同幻想論』『カール・マルクス』・・・・・。

著者がこれらの膨大な著作を通して何を言いたいのか、簡潔に述べなさい。 (笑)



吉本の思想が腑に落ちるようになるためにはマニ教(二元論宗教=二世界論宗教)の神話・世界観を知ることが何よりも早道である。

吉本が惹かれた初期のマルクスの思想とは「マニ教的二世界観をベースに近代の人間活動を読み解こうとした試み」に他ならない。

「初期」以降、すぐにその着想を捨てたマルクスなど最早どうでもいい。

「自然の人間化」と「人間の自然化」という二世界間の相互の代謝関係がすなわち人間という存在の営みそのものであり、

それは宗教的な言語に置き換えれば「現界(自然界)」と「霊界(精神界)」となるに過ぎないのだ。

出口王仁三郎が喝破した「マルクス、パン持て神を説く」(=マルクスはパンを持って神を説いた)とはまさにこのことなのだ。

吉本がシモーヌ・ヴェーユにこだわるのもこのマニ教とのつながりで考えればすんなりと納得できるだろう。


蛇足であるが、日本人にとっての「自然」とは、山や森に出かけて「ああ、自然はいいなあ」の「自然」だが、

西洋思想(キリスト教圏)の「自然」とは、極端に言えばマルキ・ド・サドの作品に出てくる「自然」なのだ。

(サドを読んで「ああ、(サドの)自然はいいなあ」と思える人とお友達になりた・・くはない。)


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