第十二章 父を訪ねて
父を訪ねて
この話は先日テレビで見たドキュメンタリーを紹介します。 今まで子供乞食のことをあまり取り上げてこなかったので紹介できて一寸嬉しいです。
徐〜〜今年10歳、以下“徐”として紹介、撮影現場は鄭州、チャンネルは恐らく中央電視台だったと思います。 今から書くのは徐少年の語った彼のお話。
僕の名前は徐〜〜、山東省の〜〜県(よく解らなかった)出身です。 僕の家族は近所でも評判な最悪家庭。 お父さんは酒ばかり飲んで仕事を殆どしない、お母さんはよくお父さんに叩かれた後に憂さ晴らしの為に僕を殴った。 ある日野良仕事を終えて家に帰ると、お父さんとお母さんが離婚した事を聞かされた。 僕はお母さんに引き取られることとなった。
お母さんはすぐに新しいお父さんを見つけてきた、そのお父さんは本当に非道くて、僕の事を大嫌いで憎しみを込めて僕の事をボコボコに殴った。 お母さんはいつも見て見ぬふりをしていた。 僕が家を出た理由はお父さんが
「殺してやる!」
と、言いながら殴りかかって来た時に“本当に”殺されると思ったからです。 お父さんが僕を殴り終わった後机の上にあった40元(注=600円ぐらい)
。 僕はお父さんの家に向かって逃げた・・・
お父さんの家についたら誰もいなかった、隣の叔母ちゃんに聞いたら出稼ぎに行ったとの事。 叔母ちゃんに出稼ぎの場所を聞いたら、恐らく隣の大きな街だと言われた。 その街なら僕も知っている、行ったことはないが聞いたことはある・・・、確かこの街の一番大きな道路を真っ直ぐ行ったら大きな街に着くはずだ、行こう!!
彼は歩き続けた。 川の水で渇きを癒し、畑の農作物を失敬し餓えをうるをし、土手で睡眠をとった。
数日が過ぎ、ようやく街に着いた。 父を捜すが見つからない、持ってきた金銭もアッという間に尽きてしまい仕事を探すことにした。 仕事をしながら父を捜さなければ金が持たない・・・
仕事は意外に簡単に見つかった。 非道いオーナーだったが食、住がついているので助かる、休みもないことが多いが仕方がない。 一ヶ月ほど働き給料日になっても給料が出ないので聞いてみると
「食、住で給料は帳消しだ!!」
踏み倒された・・・。 此処はその日のうちに止めた。
次の仕事も結構簡単に見つかった。 此処は良いところでオーナーも僕をちゃんと扱ってくれた、父親を捜していると事情を説明すると、他の人よりも多めの休日をくれた。 此処はお客さんも優しい人が多くて僕はとても可愛がられた。 半年ほどいたが父親は見つからなかったので省都に行くことにした。 オーナーは僕のために泣いてくれたのがとても嬉しかった。
省都では仕事が全く見つからなかった、いつものようにゴミを漁っているときに 「靴磨き ワンセット」が看板の裏に置いてあるのを見つけた。 僕は持ち主がいつ帰ってくるのかずっと見ていたが、待っても帰ってこないので“頂くことにした”。 靴の磨き方は見様見真似で憶えた、大変だったが乞食よりはまだマシに思えた。 でも問題がすぐ出てきた、縄張りや、所場代を払わなければならなかった。 子供に靴を磨かせてくれる人は少なく、お金を払ったらやっていけないので靴磨きはすぐに止めた。
省都にもお父さんはいなかったので上海に行くことにした。 上海は凄く儲かるという話を聞いたので、恐らく父もいるだろうと思った
そんなこんなで中国で行っていない場所は「海南島」だけになりました。 此処で探し終えたらすぐに海南島に向かいます。 僕は乞食をしたけれど群れなかった、群れたらろくな事をしなかったと思う。 色々誘われたけれど、絶対にやらなかった!! 犯罪は何個か犯したが、最後の手であって生活の為だけに盗みを犯すような乞食には成らなかった。
おばさんは仕事で色んな所に行くんでしょう? よかったら僕のお父さん見かけたら僕が探していたと伝えてくれませんか?