「うええええん」
泣き出してしまったうさぎさん。よく見ると、さっき声をかけたしまうまさんも変な目でたくやをみています。
「こら、なにやっているの?」
やぎの先生でした。
「たくやくんが、まみのことをうさぎっていうの。まみはうさぎじゃないのに」
「ぼくのこともしまうまっていうんだ。ぼくはあつしだよ」
やぎの先生はたくやを怖い目でみつめました。
「こら、たくやくん、ちょっとこっちへきなさい」
そういうとやぎ先生はたくやを外につれていきました。
「みんなは、いいこにしててね」
やぎ先生はたくやにいいました。
「ねえ、たくやくん、どうしてみんなにいじわるをするの?」
「ぼ、ぼく、いじわるなんて、みんなとなかよくしたくて」
そういうとたくやは泣き出してしまいました。
それを見て、先生はいいました。
「そう。たくやくん、悪気があったわけじゃなかったのね。でもね、たくやくん。人を傷つけるっていうのはいけないことなの。例えたくやくんがそんなつもりじゃなくても。言葉は、選んで使わないといけないわ。たくやくんだって、名前で呼んでほしいでしょ?たくやくんは人間だけど、人間、って呼ばれたら嫌よね?どうしてお友達のこと名前でよんであげなかったの?」
たくやは言いました。
「ぼく、お友達の名前がわからないんだ」
やぎ先生はにっこり微笑んでいいました。
「じゃあ、少しずつ覚えていったらいいじゃないの。まず、先生の名前覚えようか。先生の名前はね、妙子っていうの。た・え・こ。よろしくね。たくやくん」
たくやは笑っていいました。
「先生の名前、ぼくのおかあさんとおんなじだ」
「そうなの。じゃあ、先生の名前覚えてくれたわよね。教室にもどろうか、たくやくん」
「うん!」
「それじゃ、先生と約束ね。少しずつでもいいから、みんなを名前を覚えること。みんなを名前で呼ぶこと。できるよね?」
「うん!」
たくやは元気に返事をしました。
人の名前を覚えることは、とっても大切なこと。たくやは、今日、大事なことを学びました。
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