幽霊の正体を語るにあたって、まず、「何故生命は誕生したか」という事からお話いたしましょう。
遠い遠い昔、まだ地球ができたての頃、ある一つの「精神」が宇宙を飛んでいました。その精神は、弱々しい感情と、わずかばかりの思考能力を持っていました。そしてその精神は、「電気のようなもの」で構成されたものであったとも付け加えておきましょう。
その精神は、強い引力にひかれていました。宇宙の中心にむかっていたのです。この精神だけでなく、じつは他にもたくさん精神が飛んでいたわけですが、どういうわけかこの精神だけが、地球に封じ込められてしまうのです。
なぜなら、この精神だけが地球のすぐ側を通ったからです。その時、地球は生まれたて。海をつくってしまう程の雨が大地に降り注いでいます。とうぜん、カミナリもゴロゴロごろごろ…実は、このカミナリが一つの精神の運命を変えたのです。
「精神」は電気に引き寄せられる性質を持っていたのです。その精神はあえなく、カミナリ雲のトリコになってしまいました。当然その時、その精神は強い電気ショックを食らいました。まさにその時です。電気ショックのおかげで、その精神に「進化したいもっと多くの事を感じたい」という感情が生まれました。そして、その精神に変化が訪れました。その精神は、自らの感情と思考能力を増幅する「器官」を作り始めたのです。その精神は、自らの体に雲の中の栄養分を付着させていきました。この時の雨が海を作ったので、この雲の成分は海水と似ていました。先程書いたようにその精神は「電気のようなもの」で構成されていたので、巧みに電圧を変化させることによって雲の中の成分の性質を変え、僅か3秒で自らの「器官」を作り上げる事に成功しました。そして、「それ」は雨と一緒にできたての海の中へ……。
※なお、作者は海水に電気を通すと物質ができるという話は聞いたことがありません。ここで書いてある「精神」というのは、あくまで「電気のようなもの」です。
こうして、初の「生物」が誕生しました。生物というのは、「精神」がおのれの欲求を満たすために進化したもの、なのです。
最初の生物は、いわゆる「単細胞生物」でした。こうして初の生物が誕生したわけですが、その生物はさらに「もっと進化したいもっともっと多くの事を感じたい」という感情を持っていたのです。そして、そうする為にはもっと強い「力」が必要だと気付くのです。その「力」はどうやったら手に入るのでしょうか?
やがて弱々しいながらも存在する思考能力が、あるアイディアを思いつきます。「ひとつじゃだめならふたつになればいい」
そして自らの精神と体をもう一つ作るための「器官」を作り出したのです。その器官が完成すると、さっそく初の「細胞分裂」が行われました。1つが2つに、2つが4つに…こうして、どんどん「生物」は増えていったのです。ただ、増えた生物は、全く同じ行動をするわけではありませんでした。太陽の光の角度、波の強弱などが生物たちに微妙な影響を与えていったのです。中には、衝撃で器官が破壊され、いわゆる「死んで」しまうものもいました。「死んで」しまったものはどうなるのでしょう?
死んでしまったものは、再び引力に引き寄せられ宇宙の旅を続けることになるのです。無限に広がる大宇宙を……
やがて生物はさらなる「進化」を開始します。泳ぎたい、陸にあがりたい、空を飛びたい…。そうすれば、もっといろいろな事を感じられるからです。ヒレ、足、翼…生物は欲望のままにいろいろな器官を手にしていきます。もちろん、もうすでに生物には個体差が発生してきていました。「育ーってきた環境が違うからー好き嫌いはしょうがないー」みたいなものです。
さて、ここで大切なことを一つ言っておきましょう。細胞分裂、実はそれはその生物が持つ精神も分裂させていたのです!
どういう事かと言いますと、まあその生物がもつ人格が、2つになると考えてくださいナ!
って……今日は疲れたので…お休みなさい
第2回へつづく