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1月21日(月)
今日は、一日中、歩き尽くめだった。

朝、歩いて出勤。午前中は散歩、あるいは図書館との往復。食後も散歩、とにかく散歩。

それで、その成果はあった。いいアイデアが浮かんだのである。

その所為で興奮して、また部屋の中をうろうろ、とにかく歩いた。

いままであいまいに取り扱っていた概念が存在していることに気が付いたのである。

それで、その概念の定式化を試みたところ、見事に問題の所在が明らかになった。

ただ、同時に恐ろしく難しい問題であることも判明して、一時の興奮があっという間に引いていくのであった。

あーあ、どうしたものか。

とりあえず、論文を書こう。問題が明らかになったのだから、それを説明する文章が必要だ。

英語で作文しないと誰にも伝えられないぞ。

とりあえず、今日の記録はここまで。



1月22日(火)
Claudiaなる人物はいないかと言う電話が昨日かかってきた。そんな人は知らないと言うと、

じゃぁAlejandraを出せという。Alejandraなら知っているので、ちょっと待てといって電話を取り次いだのであった。

そのClaudiaが今日、現れた。以前私の席にいたのだと言う。だからClaudia宛に電話がかかってくるのだ。

なるほど、なっとく。この人、大学院生かな。よくわからんが、特に尋ねもしなかった。

ところで、もう一つの席は空いているのかと聞かれ、そうだと答えると彼女はそこで仕事を始めた。

さらにパソコンで仕事を始めた。突然やってきて、このままずっと居座るのかなと不安になったが

よく考えるまでも無く、居候は私のほうだ。まぁ、いいか、と、こちらはこちらの仕事に打ち込むことにしたのであった。

さて、昨日の成果を受けて、論文執筆に取り掛かろうかと思ったが、パソコンはふさがっているので、

メモを作ることにした。

メモを作っているうちに、昨日考えたことがまだ浅かったことが分かってきた。だが、もはや本質的な困難ではない。

問題の困難さについては十分把握できたと考えている。問題はその状況をいかに簡潔に表現するかだ。

今はその表現上の問題にあたっているだけである。これは時間の問題であろう。

食後、昨日と同じように散歩に出かけた。どうも、こちらの食事は私の胃袋には重いようだ。思考の妨げになる。

それで、散歩が必要になる。だが今日はちょっと歩きすぎたかもしれない。2時間も費やしてしまった。

帰ってきたら、散歩の疲れで眠くなってしまった。アホか私は。散歩しすぎて疲れる馬鹿がいるか?

ところで、帰ってきたらJosepさんが来ていた。Gerardさんに用事が会ってきたそうだ。

それで、ようやくGerardさんの顔と名前が一致した。

当然、話はこの前のManresaのパーティーのこと。彼にはだいぶ迷惑を掛けてしまったようだ。何度も申し訳ない。

我ながら、情けない。大変なトラブルメーカーになってしまった。

Claudiaさんはすでに帰ったのか、居なくなっていたので、パソコンにメモを打ち込んで、しばらく思索と夢の間を

行ったり来たりしてからSJに帰る事にした。



1月23日(水)
39歳になった。書いてみると重苦しい数字だ。

とはいえ、昨日までは38歳で、これも書いてみると重苦しさにはさほど変わりが無い。

だいたい、2.6%年齢が加算されただけだから、両替の手数料にも満たない微々たる変化だ。

せっかくだから、大定理を証明したかったが、今日もまた、瞑想とも白昼夢ともつかない思索のうちに、

1日が終わろうとしている。

先日Jaumeさんと食事にいったとき、仕事が多くて大変だと彼がぼやくので、サバティカルの可能性は

あるのか尋ねた。彼いわく、毎年、学科で一人の枠があるので、20年に1回ぐらいはチャンスがあるだろう

ということだった。結果としては、我々と変わらない。

幸い、私は今、そのサバティカルを満喫している。だから私は幸福なのだと彼に言った。

たった1日と言えども、その幸福な1年のうちの1日である。大切にしたい。

1日思索にふけるというのは、実に贅沢な時間の使い方だ。

今日の1日は、どうだったか。

悪くは無かった。

現在進行中の研究において重要な足がかりを固めたからだ。

でも、最高ともいえなかったような気がする。満足とはいえない。今日は65点。

多かれ少なかれそんなところだ。スペイン語ではマス・オ・メノスという。



1月24日(木)
昨日の「重要な足がかり」の続きをやってみた。一般化である。結果は惨憺たるものであった。

私の提案している問題は難しい!

N体問題のうちで自由度がdになる部分系をすべて求めるための方程式を立てようとしただけなのに。
(一般の方々には申し訳ないけど、ここは純粋に自分のためだけの記録ね)。歯が立たない。

泣くに泣けない状況だ。立たない方程式は解きようも無い。

あした、またやるか。それとも攻め方を替えてみるか。

今日は30点!



1月25日(金)
おとといの仕事「重要な足がかり」は昨日の挫折の直線4体版だったのだが、この考察に不十分な点を見つけた。

今日は、その補正に取り掛かった。計算は容易ではない。結局、一日で終わらなかった。

たぶん曲面の構造方程式を与えることになろう。

食後の散歩には出かけた。

カタルーニャ広場前のエル・コルテ・イングレスに行って、靴下と缶ビール(330cc)を買った。

靴下3足は、缶ビール6本より高い。ほぼ2倍。



1月26日(土)
朝食後、散歩に出かけた。バルセロナには蚤の市が立っているらしいので、見物に行く腹である。

だが、散歩という距離ではなかった。大体、道も分からなくなってしまった。途中で挫折。出直すことにする。

帰り道、雑貨屋を覗いていく。目的は、「茶道具」である。なぜ茶道具か。茶会を計画しているからである。

無謀以外の何者でもないが、Josepさんに茶会をやろうか言い出したのが切っ掛けであった。なぜか。

実家から抹茶を送ってきたのである。母は良かれと思ったのだろう。梅干・海苔・緑茶・飴などといっしょに

送ってきたのである。茶道具が一切無いが、こうなったら意地でもバルセロナで手に入るものだけで

茶会を催してやろうじゃないの。茶碗は何とかなる。茶杓も柄杓もないけど、代わりは見つかるだろう。が、

茶筅がない。代わりも無い。が、とにかく代わりになりそうなものを捜そうと考えているわけである。

それで蚤の市にも行って見たかったのだ。

ディアゴナル大通りのランブラ・デ・カタルーニャに近い辺りにある雑貨屋に入ってみたところ、

ござがあった。サイズは30p四方で、おそらくランチョンマットにするのだろう。新しい藺草のいい香りがする。

これは雰囲気作りに役立ちそうなので2枚買う。さらに、何かの蔓性植物で作ったと見られる泡立て器を見つけた。

茶筅には程遠いが、使えそうだ。購入する。

昼食はマクドナルドで済ませる。

散歩から帰ってくると、歩きすぎたのか疲れて、一眠りしてしまった。

夕方から研究。やはり、どうも手に負えない困難な問題だ。弱った。



1月27日(日)
 
弱った。今週はずっとこれだった。かなり滅入る。全然進まない。

一日、SJで腐っていた。

論文を書き進めるべきなのだが、書く前に一応確認しておきたい事柄というものも存在するのである。

問題の設定はだいぶはっきりしてきたので、それは前進だったと言える。

そう、戦況ははっきりしたのだ。地理もつかんだ。

戦略的には正攻法をとるのが第一であろう、だが戦術的には困難な課題だらけなのである。

この事態はある程度は予測できていたが、ここまでお手上げとは思わなかった。
 
 

こういう状況のとき、人は逃避行動に走る。

私の場合、このWebページの執筆だ。「大した事書いてないじゃないか」とお叱りを受けそうだが、

今回は、UBSJの解説記事と特集「居住許可」を製作した。

おそらく読者諸子の期待は「スペイン料理」に懸かっていることと思うので、

念入りに製作したいと考えている。期待していただきたい。
 
 

さて、明日は大学は休みだ。何の日なのか説明を聞きそびれてしまったが、休日らしい。

少し気分転換をしなきゃイカンと考えている(昨日もしただろうに)。

一応、予定はある。

それはまた来週報告することにしよう。
 
 
 


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