明治維新をつくりあげた人々(8)

8時間目 10/14 5校時 公開研究授業「大久保利通」

発問1 明治政府の最初の10年の中心人物は大久保利通でした(肖像画表示)。
    彼が中心で明治政府の政治は行われました。それらを、前の時間までみんなで評価してきました。
     つまり、大久保利通が人々特に農民と士族の生活を犠牲にしてまでも、軍隊を作ったり、
    近代的な工場をつくったりして強い国造りを行いました。
     あなたは、この大久保利通の政治に賛成ですか?反対ですか? 

 賛成(○)0名 反対(×)2名 どちらとも言えない(△)2名

指示1 では、その理由をノートに書いて下さい。(3〜5分間)
指示2 発表してください。

△ー・国のためにはよかったけど、人をぎせいにしてやったことはゆるせない。だから、△です。でも将来の日本にやくだった。

△ー・世直しをやって良かったのもあるけど、ほとんどのものがだれかが必ず犠せいになったわけだから、どちらとも言えない。

×ー・多くの武士や農民がクビにされたり差別されたりしてかなりひどい事をされているから。

×ー・この人がした「世直し」は、ほとんど平民がのぞんだことではなかった。反乱とかもひんぱんにおこてたみたいです。

指示3 当時の東南アジアの様子を見てみましょう。(資料提示)

資料提示 資料1 東南アジアの植民地地図(西欧列強のアジア進出)資料表示
    (植民地の説明をする)

説明1 植民地とは、強い国が、その土地と住民を支配することです。この植民地支配で、強い国は大きな利益を得ていました。
    19世紀には、アジア・アフリカの大部分が欧米の植民地として支配されました。当時は、それが、あたりまえのことでした。

発問2 イギリスやフランスなどのヨーロッパの国は、次はどの国を植民地にしようとねらっていると思いますか?

タイ ・日本  ・中国

指示3 高杉晋作という今の山口県の人が、当時の中国を訪れた時の日記があります。読んでみましょう。(資料配付)

資料提示 資料2  高杉晋作の中国訪問の日記より
「5月21日,一日中,上海のことを考えた。上海ではシナ人はことごとく外国人に使われている。イギリス人やフランス人が町を歩くと,シナ人はみなかたわらに避けて,道をゆずる。じつに,上海の地はシナ人に属しているとはいうものの,イギリス・フランスの植民地だといってもよいのではないか。わが国も注意しないとこのような運命にみまわれるのではないか。」(高杉晋作,「遊清語録」 『日本の歴史5巻』ほるぷ社)

説明2 高杉晋作のいた長州藩今の山口県は、江戸時代の終わりに外国の連合軍と戦争をしているのです。そして、ひどい目にあわされています。
    大久保利通のいた薩摩藩今の鹿児島県も、イギリスと戦争をして負けています。ヨーロッパの国には戦っても勝てないことをよく知っていたのです。
     当時アジア一の大国中国も、アヘン戦争でイギリスとの戦い破れ、さらに、その後イギリス・フランス連合軍とも戦って再び破れていたのです。

資料提示 資料3  ロシアの領土拡大(フラッシュで表示 佐藤琢郎先生作)

指示4 同じ頃、北ではロシアが領土を拡大していました。その拡大の様子を見てみましょう。

発問3 ロシアは、次はどの国をねらっていると思いますか?

・中国  ・日本

説明3 実は、アメリカのペリーの黒船が来た50年前に、ロシアのレザノフが長崎にやってきて開国を迫りました。
     幕府は、これを断り追い返しました。すると、怒ったレザノフは、樺太、択捉、利尻島を襲い、略奪していきました。
     さらに、1861年には対馬がロシアに占領されます。ところが、幕府の力ではロシアを追い返せません。
     そこで、イギリスに頼んで退去させたのです。当時の幕府もロシアの怖さを知っていたのです。

資料提示 資料4 植民地とロシアの領土を塗った白地図を配布

指示5 日本の周辺の国の様子です。中国は、高杉晋作の日記で見たように、半   植民地状態でした。中国を鉛筆で塗りなさい。
指示6 (作業後)感想を言ってください。

(中国・日本以外にタイ,朝鮮の国がでたならば,タイは,英国と不平等条約を結ばされ,阿片の栽培をさせられていたことを付け加える。朝鮮は,昔から中国に貢ぎ物を届け,中国の言うことを聞く国であったことを告げる。)※タイと朝鮮も追加で塗らせる。
感想
・「ヨーロッパとロシアは強いんだなあ・・。」と思いました。力づくで他の国を自分の ものにしたのかと思うと本当にびっくりです。
・世界の半分以上をヨーロッパとロシアは支配しているのだからもうやめればいいのに。
 いっそ,全部の国が同盟をくんでしまえば・・・。まあそんなことはできないけど。
 それにしてもひどいなあ。
・ロシアは植民地にしすぎる。よくこんなに植民地にできたと思う。
・日本の周りの国がほとんど植民地になっていて日本はとてもあぶないと思いました。

発問4 もう一度聞きます。大久保利通は、人々の生活を犠牲にしてまでも、軍隊を作ったり、近代的な工場をつくったりして強い国造りを行いました。
     あなたは、この大久保利通の政治に賛成ですか?反対ですか?

・日本の国がもう少しで植民地にされそうなのに,平和に待ってはいられないから。
・他の国に支配されるくらいなら,みんなに軍隊に入ってもらったり,お金をとったりした方がいいと思います。やっぱり,自分の国は守りたいと思うし,自分の国を守ってくれる人がいることはうれしいことだと思います。みんなも国を支配さえるのはいやだと思います。
・この前と意見はかわるけど,この1〜7のことをしなければ,日本はすんなり植民地にされていたと思う。え,士族と平民はすこしだけがまんしてね。結果オーライ。
・世直しをやっても結局何も変わらなかったし,日本も植民地にならなっかったから,悪くはなかったと思う。

説明4 大久保利通は、1878年彼の政治に不平を持つ士族に襲われ殺されました。
     大久保利通は、多くの人々が不満を持っていたのを知っていたと思います。
     それは、各地で農民の一揆や打ち壊し、そして士族の反乱が増えていたからです。
     たぶん、自分の命が危ないことも十分知っていたでしょう。
     それでも、人々の生活を犠牲にしてまで強い国造りを急いだのです。
     それは、日本という国を守るためでした。
    大久保利通が殺されたあと、借金が約5500円ほど残されただけでした。
    今のお金で2億円以上です。
    そのお金は、自分で借金して日本の国造りのために使われたそうです。

指示10 今日の勉強の感想を書きなさい。

Y子
・最初は,「世直し」のことを「差別をなくす。みんなの生活を楽にする。」ことだと思っていました。でも,悪いことがたくさんあっていやな方にいっていると思いました。
 大久保さんは,私の思っていた「自分のため」という人ではなくて,みんなのため,みんなの国を守るために自分で借金までして日本を守ったんだと思います。世直しがなかったら今の日本は違う国(日本)になっていたんじゃないかなと思います。歴史は奥が深いと改めて思いました。

S子
・大久保が悪い人ではないとわかった。はっきしいってせつないです。もっともっと民のことを考えていれば。大久保の計画はうまくいったのではないか。最初に「大久保は自己中でみんなのを考えない。」と思ったが,それは,ロシアやヨーロッパの方で,一番国を思ってたのかもしれない。平民にわかってもらいたかった。

O子
・大久保さんは最初,悪そうな人かと思っていたけれど,今日この勉強をやって,本当に日本のためを思っていると思いました。今で約2億も借金をしてまで日本を強めていかなかったら,日本も今頃植民地になっていたと思います。

N男
・最初は世直しと言っても悪い事ばかりで意味がないと思っていたけれど,大久保さんがこんな事をする意味があると今日知ってびっくりしました。
 

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