二日目


「プルルルル・・・」
やかましく鳴り響く電話の音によって安眠の地から引きずり出されていく。
「うう・・お願い・・やめて・・」と言わんばかりのかっこうで受話器を取ると、何か、もごもごと良く聞き取れない声で
「そろそろ、時間だぞ」
というようなことを言われた。
重い腰をあげ、飯を食い、シャワーも浴びずにさっさかとバンに乗って港へ。

今日は島から少し離れた自然保護区に行くらしいのである。
ホテル同様、なにも聞かされていない俺はどこに行くのかさっぱりわからないのである。基本的に「島=綺麗な海で泳ぐ」「船=もっと綺麗な海で泳ぐ」しか頭に無いので、何か勝手に一人で、こっそりと、ワクワクしていた。

船で数時間行くと、小さな島がたくさん見えてきた。
島と言っても岩の山で、波の力によってふもとのところが削られていた。でっかいキノコみたいだ。
今乗っている船では近づけないので、細長いエンジン剥き出しの爆音ボートに乗って行く。
島に着くと,なにやら岩壁に階段がついていて,そこを上って行く。運動不足の俺の筋肉は,悲鳴をあげつつもなんとか乗り越える。
岩と岩の間を通りぬけると、そこにはなんと湖があった。島の真中にぽっかりと口が開いていて、エメラルドグリーンの湖面が、時より差す日の中でキラキラと輝いていた。
皆が来たころには、またさっさか岩山を戻って行った。
しかし、さっさかしすぎていた俺は、後で皆が取った集合写真に載っていないことにきずくと、「もっとゆっくりしてればな〜」と少し後悔したのであった。

またあの爆音ボートに乗って船に戻ると、昼飯が用意されていた。
船のびみょーなゆれの中で食べる飯はあまり心地の良いものじゃないが、とにかく腹が減っていたので、素早く食う。
食事が終わると出発し、次ぎの場所へ。「さて、これから泳ぐのである」と気合を入れるが、それをあざ笑うかのようにどんよりした曇り空が広がっていた。
目的地のビーチには、やっぱりあの爆音ボートで「ババババッ!!!!」とあたりを響かせながら上陸した。
しかしそこの海は、なにかこう、どんよ〜りしたやる気の無い海だったので、皆そろっては入ろうともしなかった。
それならばと、俺、ギリシャ人、タイ人の男3人でカヌーに出る事にした。
近くの小さい島を一周する事になり、スイスイ漕いで行く。
海の上は風が程よくあり気持ちが良い。漕ぐのをやめて少しじっとしていた。
その時、「クェ〜ッ!クェ〜ッ!」と海鳥が集まり始めた。
どうも近くに巣があったらしく、一番巣に近かったタイ人の友達に、海鳥は「来たら突くぞ、コノ野郎!」というような気迫で急降下接近を開始した。
かなり近くまで来るので、手を出せばあたりそうなところまで来りもした。
男3人(たぶん自分だけ)は頭を低くしてその場を去った。
 ビーチに戻ると何もする事が無かった。
誰かがビーチボールを持ってくると、自然とビーチバレーが始まった。しかし、それは端から見ればサーブの打ち合いにしか見えないであろう、なんとも悲しいビーチバレーであった。レシーブができないのである。
途中、男3人がふざけて絡み合い出し、相撲をやるような事が起こったが、何か中途半端に終わってしまい、少々俺は腹が立ってしまった。
時間が来て、船でコサムイまで戻る。なぜか気分が悪くなり、横たわりながら帰る。

少し休んでから夕飯に出かける。
昨日来た所と同じだ(夕飯は毎日ここ)。昨日と似たような感じだが、美味いからいいのだ。
食後は町に行って見物。昨日あらかた見てしまっているので、先に待ち合わせのパブに行って酒を飲みながら待つ事に。
この時、初めてショットというものを経験した。
一口サイズのコップに入った強い酒を「キュッ!」と飲むのだ。2つほど飲むと胸が熱くなった。
友達に言われ、Long Island Teaという、強いが飲みやすい酒を飲む。さらに胸が熱くなる。

ほろ酔い加減でレゲエ・バーというところに行く。
プロのバンドが来ていて、かなり上手かった。
バンドが終わると、今度はテクノがかかり、皆が踊り出した。バンドはいいがテクノ嫌いの俺は角のほうで座っていた。すでに時間は3時近くになっていた。
「帰りたいモード」に入っていた俺は、帰りたい友達と一緒に先に帰ることにした。外には昨日と同じトラックタクシーが数台止まっていた。交渉をして、乗りこむと、やはり昨日と同じようにホテルまでの道を爆進するのであった。

もうちょっといれば・・ まだ来ね〜の? 飯・飯・飯 爆走トラックタクシー



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