<応用・社会言語学−8.第二言語習得理論>

(1)モデル

・文化変容モデル(Acculturation Model:米シェーマン)

  「第二言語習得は、学習者が目標言語の文化に適応するプロセスである」

 従って習得の度合いは、学習者と目標言語文化の社会的・心理的距離によって決まる

(※測定が困難なため仮説止まり)

 

・モニターモデル(Monitor Model1970~80クラッシェン)→ナチュラルアプローチ

@習得−学習仮説

   習得は無意識(生活)、学習は意識的(教室)、必要なのは習得のみ

(ノンインターフェースの立場 ⇔ インターフェースの立場(ロング)

A自然順序仮説

   習得には一定の普遍的な順序がある

Bモニター仮説

   運用に役立つのは習得であり、学習はモニターとしてチェック機能をするのみ

C入力(インプット)仮説

   [i+1]の理解できる大量のインプットが重要、アウトプットは不要(i+1ってどれくらい?)

D情意フィルター仮説

   心理的障壁を取り除くことが習得に効果的

 

・有標性差異仮説(MDH:Markedness Differential Hypothesis:エックマン)

   L1とL2における違いに、有標/無標を取り入れて習得の難易を説明した。

   (※有標と無標の区別に基準がない)(関連:「含意の法則」:ローマン・ヤコブソン)

 

(2)第二言語習得に関わる要因

 A.理論

 ・チョムスキー「言語生得説(普遍文法)

・コミュニカティブ・コンピテンス(コミュニケーション能力)

   ハイムズ

   カナールとスウェイン・・・4つの能力(文法、談話、社会言語学、ストラテジー)

 B.母語の影響:正の転移/負の転移、回避(非用)、化石化(停滞化)

 C.学習環境:教室/家庭

 D.ストラテジー

・コミュニケーションストラテジー

−言い換え(類似表現、造語、説明)

−母語使用(コードスイッチング、翻訳)

−援助要請(聞き返し、身振り、リペア(わからなかった部分のみ聞き返す))

−回避行動

 

・学習ストラテジー(オックスフォード)

−記憶ストラテジー:語呂合わせなど

−認知〜     :メモ、絵、線など

−メタ認知〜   :学習計画を立てたり、振り返ったりなど

−補償〜     :身振りなど(コミュニケーションストラテジー)

−情意〜     :くつろいで不安を取り除くなど

−社会的〜    :人との交流によって学習を進めるなど

 

・誤用(言語処理)のストラテジー

−付加ストラテジー:(初級に多い)「さびしいじゃないです」など

−ユニット形成〜 :「に」:位置を指す名詞(上中下)、「で」:地名などの名詞 など

 E.研究と現場をつなぐもの