独断場

新幹線でここを通るたび、なんとなく気になっていた。いざ訪れてみると、思いのほか均整の取れたフォルム、適度な大きさがイイ感じである。ブルーノガラスも効いている。
中に入ってみると、ガラス張りのはずなのに暗い。ガラスのブルーが外光をある程度さえぎるからだろう。カンカン照りの場合を考えるとそうせざるを得なかったのかな、と思う(完全な透明だったら蒸し風呂だろうな)。
この「ガラス張り」と対照的なのが、カーテンウォール部分に見られる、たてに細長い窓である。規則正しく並ぶその姿は、水平方向に長く横たわる駅舎にあって品の良いアクセントになっている。実は私がもっとも惹かれたのはこの構成だった。
「品の良さ」、実はこれが(少なくとも私にとって)東静岡駅が持つ一番の魅力である。
天井に貼られたトラスには思わず目を奪われる。これによってコンコースから屋根を支える柱を省略できる、そんな目的で採用されたのだろうが、視覚的効果も見逃せないと思う。
そのコンコースであるが、駅の周囲(後述)を考えるとかなり広い。再開発の将来性を考慮してのことだろうか。また駅前の「グランシップ」でのイベント来訪者も意識しているかもしれない。因みに、訪れたその日は「グランシップ」敷地内広場でイベントが開催されていたが、来場者の大部分は車によるものだった。そのようなわけであるから、利用者は少なく、駅の規模をもてあましているように思えた。
現在再開発事業が進行中、ということになっている駅周辺は、さきの「グランシップ」を除けば公園や駐車場が広がるばかりである。いずれ様々な建物が出現するのだろうがすぐに姿をあらわす気配はない。「さいたま新都心駅」周辺とは対照的だが、不景気・構造改革云々と騒がれる昨今、むしろこの姿が普通なのかも知れない。(となれば、再開発事業とはどれほど有効な施策なのか?)
