独断場

一度列車に乗って通りかかったときに気になった。とはいえ車内からではその姿はわからない。下車してみて回ると、予想以上のつくりに少しばかり驚いた。色々な要素をアレンジしてまとめ上げたデザインを持つ駅、といえる。ただ、なぜこの稲沢駅がなぜこのようなデザインを選択したのか、地域性・土地性と無関係なのは明らかだけれども。
外観は、まるで宇宙船がこの地に着陸したかのような近未来的なデザインである。そう思えばエレベーター施設である縦のシリンダーはかぐや姫誕生の竹に見えなくも無い(わけはないか)。
コンコース内に見られるスチールパイプの骨組みは、まるでロマネスク様式の教会内部を連想させる。また、一部に壁面があるが、ここにある窓の並びもステンドグラスのようにも見える。おそらく設計者はそれらを意識していたにちがいない。
また、駅事務室の入った直方体のピロティが近代建築のエッセンスを表徴しているようにも思える。外観上も軽やかさを演出し良いアクセントになっていると思う。もし地上と直方体の間を土手のようにコンクリート土台などを施したら、全体が重たいイメージになっていただろう。ただ、ピロティを支える鉄骨がH鋼そのままで、仮設材のように見えるのはもったいない。
駅舎内に目を転じると、コンコースは狭い。その分天井(=アーチ)が高いので閉塞感は無いが、周辺再開発が成功し人がどっと流れ来るようになっても上手くさばききることが出来るのか、と余計な心配をしてしまった。加えて、自由通路に屋根が無い点、外観上はこの方がよいと思うが、実際に使用する方々はどう感じているのだろうか?



