独断場

ときわ台駅・田園調布駅に続く「郊外住宅地」シリーズ第3弾!(なんのこっちゃ?)
この駅が出来た当時はこの国分寺・国立周辺は住宅地ではなく別荘地として知られていたという。今ではとても信じられないが当時はそれほど鄙びていたわけで、約80年で東京という都市はとんでもなく膨張したことになる。
さて、印象であるが、意外にこじんまりとしていて、地味な感じさえ受ける。閑静な高級住宅地の表玄関としてはこれでよいのかもしれない。事情はわからないが東方部分が切立って左右非対称になっているのも駅前の大学通りから遠く眺めると、却って通りの並木とうまく調和している。狙ってやったとすればスゴイことだ。また、特徴の一つである半円窓は、一橋大学の校舎の窓とデザインが似ているように思われる。おそらく直接的な影響や関係はないだろうが、こんなところに『学園都市』の一体感をみてしまった。

ところで、この駅舎を語るには、やはり国立の街に触れない方はないと思う。この駅舎を魅力的に見せているのはこの駅舎自体もさることながら、国立のもつ雰囲気がこれを増幅させているのは間違いない。
まず、大規模な店舗が見当たらない。従って目障りな看板が見えず街並みが上品だし、道路などは田園調布の街よりもゆったりとスペースを採っているのでクルマや歩行者が多いにもかかわらず落ち着きがある。そして、駅舎に漂う空気にそれが反映されている。
ところで、現在と竣工当時とは若干姿が異なることは既に触れた。が、変化が生じたのだろうか。些細な変化ではあるけれど、この駅舎がどの影響を受けて成立したかをたどる手がかりになり得る装飾を消し去ってしまったように思われて残念な気がする。