独断場

背後に天狗山を控え、海から登りきった坂道の上に鎮座まします駅。まさに町の玄関口に相応しいロケーションである。
駅前広場が駅舎より一段低いところが駅をより立派に美しく見せる要素になっている。もっともバスやタクシー、自家用車がひっきりなしで広場を歩いていてコワイ思いもしましたが。



駅舎そのものは、実はいたってシンプル。外壁を煉瓦タイルでまとっているが、華美な装飾が殆ど見当たらず、だからこそファサードの付柱が強烈な印象を放つ。駅舎のデザインにはこのような全体的にシンプルでありながらも、一点強い印象を与える形ででアピールするものが良いかもしれない。
この駅を一巡りして考えさせられたことはこの内部である。コンコースは決して広くないが太い梁が印象的で美しさをも感じさせる天井に、ランプで飾られた窓(窓をランプで飾る、という発想をされランプを寄付なさった方に大いなる拍手を送る私である)。良い使い方、管理をしているなあと感じ入りながら改札口に向かって右側の待合室に入ると・・・
あーあっ。
狭い、暗い。落ち着かない。その奥には小さなスーパーマーケットのようなものがあるが、これも垢抜けない。全国に名を知れた観光都市の駅の内部がこんなのでよいのかと、先ほどとは正反対の感情が沸きあがる(スーパーマーケット一角の惣菜売場で駅弁を販売しており、買おうとしたら「駅弁は予約なんですよー」と販売のおばはんがぬかしやがり、ムカッときたがそんな私情とここの記述は一切関わりは無い)。
駅に販売スペースを設けることへ異論を唱えるつもりは毛頭ない。既存の駅舎を改装するわけだから制約が多いことも判る。しかしながらスーパーマーケットにしろ、待合室にしろ、もう少し工夫の仕方はなかったか。