独断場

 

 

天気予報は曇りだった、この日。もう天気予報は信じない。「ここは東北なんだ。寒いところは寒いときに寒くなって、雪が降ってなければ来た意味がない」と言い聞かせ、駅を見てまわる。

いい駅だと思いました。想像していたよりスケールは小さかったものの、外観は品のよさも感じられ、美しい。全体を一目見たときにはどこが駅入口か見分けがつかない、というよりも駅全体が駅の入口となって訪れた人々を全身で迎え入れるように感じられた。そんな印象をもった駅は初めてで、観光地の駅としては実に相応しいデザインではないだろうか。

内部も明るく開放的なのは勿論のこと、「合築駅」としての使われ方にも注目したい。私の知る限り、この種のモノが実はスペースがほこりをかぶっていたりとか、インフォメーションがまるでつまんなかったりと、有効に使用されている例はあまり思い当たらない。その点、「田沢湖観光情報センター」はよく出来ている。田沢湖の巨大ジオラマは特に良い。ありがちな「特産品コーナー」などは、一つのショーケースに詰め込むのではなく二階に通じる階段のステップの脇に一つ一つディスプレイされている。目立たないようだが、こちらの方がそれぞれをじっくり見てしまう。

これに追いやられた訳ではないだろうが、駅本来のスペースがとても小さいのは鉄道好きとしては少し寂しい。資料にある図面を見た限り事務室部分も含めフロア面積の1/3もない。普段の利用者数を考慮するとこれでいいのかもしれないが、待合室などは隅に押し込められたようで、利用者にやさしい駅といえるかどうか。もっとも、「田沢湖観光情報センター」が立派な「待合室」だともいえるが。

最後に一言、開放性がアダとなったか、駅舎内は少し寒かったです。暖房の効きに難があるのかも知れない(私は寒いのが好きだから気にならなかったけど)。

などと書き込んだところで調べ直すと、駅舎全体を空調するのではなく、駅事務室や待合室など内部の区切られた各ブロック個別に空調を用意するシステムで、この方が無駄が無いのだそうです。従ってそうではないコンコースなどに暖房は入っていないことになる。

 

 

[田沢湖駅]        [Station List]