〜モノより想い出 〜   外遊び ☆ キャンプ だ ホイッ !!  ☆

☆40.  2001.10.27 sat 〜10.28 sun (1泊2日)  群馬 野反湖C 〜天空の湖〜西の河原温泉 

 

                10月最後の週末。野反湖に行きたいと奥さんがわがままを言った。そこは標高1,514mの高原

                にある。奥さんは、その場所を大切に思う人から聞いて、、どうしても行ってみたくなったらしい。

 

                今回はバックパックの真似事もする予定で荷物をまとめた。北海道旅行用に購入したモンベル

                の旅行バックだが、背負えるようになっている。全体で60Lくらいになるはずだ。これをふたつで

                どの程度のものなのか。重さは、それぞれ15〜20kg位だったのだろうか。

 

                金曜の夜、おにぎりと熱いお茶、荷物と冷えたビールを乗せ出発。時計は21:30を過ぎていた。

                2週間前通った道を同じように走る。約2Hで高坂SAに着いた。軽くうどん休憩。

                上里SAまで走り、仮眠を取った。(この下りのSAはリニューアルで?吉牛が入っていた)

                1H位のつもりが気がつくと朝が近づいていた。そうそう、今回はここで取り敢えず給油した。

 

                渋皮伊香保ICで下り、草津温泉へと走らす。朝日の中、途中の道の駅でおにぎり。

                この草津茶屋運動公園の展望台から見える浅間山からは青空に白い煙が真横に流れていた。

                秋晴れの澄んだ空に、凍えた空気の中に、秋の紅葉がそこここ、赤や黄色にひろがっていた。

 

                車中泊で固まった、冷えた身体を温めほぐしに西の河原の温泉に寄道。

                青空と紅葉した山を背に広々とした露天には川の匂いと枯れ葉と土の匂いが混ざっていた。

                女湯は仕切りが高くてつまらないと奥さんはのたまった。確かに男湯のが見晴らせて気持ちいい?。

 

                キャンプ場まで しばしのドライブ。廻りの山々は紅葉と落葉の合間くらいだったのだろうか。

                おち葉がフロントガラスに吹雪の様に舞ってくる。開けた窓から冷たい風が頬を撫でた。

                深い渓谷を挟んで繰り返される一面の黄色と茶けた赤が青空に映えていた。

                運転席の隣で「きれー」「川がいいっ」とか叫んでいた奥さんもいつのまにか静かになっていた。

 

             野反湖は、どんな所なのだ゚ろう。其処でどんな時間を過ごす事が出来るのか。。

             

                視界が開けて、急に空が近くなった。駐車場に車を停め下りた途端、目の前に広がった景色は

                完璧な風景だった。こんな天気の日に、こんな光の日に、ここに立てる人がどれ位いるのだろう。           

                何者にも邪魔されない、気高く澄んだ空気の中、青空に浮かぶ湖水は神秘的で美しかった。

                寝起きの奥さんも感動している様だ。本当に、申し分の無い最高の天気だろう。

 

                熊笹に覆われた山肌。枝を広げた背の低い木々。美しさの向こうに自然の厳しさが見え隠れする。

                見晴らしのいいこの駐車場の丁度反対側に目的のキャンプ場らしき建造物があった。

 

                11:00位だったろうか。ロッジで受付を済ませ車に戻る。意外と釣り人の車が多い様だ。この土日、

                キャンプしに来るなんて、物好きなんだろうか。ここへ来るには、もう、季節は終わりなのだろうか。

                ここから約10分の距離のキャンプ場まで荷物を背負い両手にビール等をぶらさげ歩き出した。

 

                風は冷たい。だが、大きな荷物を背負って太陽の降り注ぐ中、坂道ありの歩き。しぜん汗が出た。

                足元の砂利が歩きづらい。なんだかんだ、15分か20分位かかったのだろうか。

 

                早々に、見晴らしのいい場所にシートを敷き地べたに座る。ビールがうまい。ちょっと早いが、その

                まま、サンドウィッチとポテトチップで昼食にした。温かい日差し。至福の一時である。

                冬の景色のような夏の日差しの様な不思議な世界を見渡しながら、「でいたらほっちの山みたい」

                奥さんが言った。『もののけ姫』の最後のシーンで、でいたらほっちがだらだらと流れ込む湖と山の

                景色は、ここがモデルなんじゃないかと思うほど似ている気がすると。そういえばそうだろうか。

 

                広がる景色に、ここへ来てよかったと思った。ひとごこちついて、心地よい眠りに誘われていった。

 

                柔らかい風に吹かれ寝ている間、奥さんはどっからともなく枝を拾い集めていた。さて、そろそろ

                テントを張る場所を探すとするか。さっきは誰も居なかったのだが寝ている間に、少年6人+先生

                というパーティが直ぐそばにテントをふたつ立てていた。

 

                ふたつある炊事場の上の方よりかなりあがった場所に決めて、テントを張った。そうこうして、

                気がつくと太陽は大分傾いている。まだ15:00頃だったか、あと1時間もすれば山向こうに落ちる

                ようだ。ロッジまで散歩がてら薪を買いに行き、焚き火の準備を始めることにした。

 

                日が沈み月が登り始める。少し膨らんだ半月だ。今日は11番目くらいだと奥さんは言っている。

                17時をまわったくらいか。少し早めの晩御飯をすることにした。コンビニで買ってきた冷凍ウドン。

                今日はWG Stoveを持ってきた。冬に向けて使いこなせる様になっておきたいものだ。

                焚き火の炎の明かりと月明かりで過ごす夜。。ビール以外の酒も持ってくればよかったと思った。

 

                20時頃、ロッジの風呂に温まりに行った。その間、奥さんは一人焚き火で遊んでいた。

                もどってくると、流れ星がひとつ見えたと言う。今夜は少し霞がかかっていて、都会の星空と同じ

                位だと残念がりながら、たったひとつの流れ星が特別だったと嬉しがっていた。

 

                拾ってきた枝をほぼ燃やし、そろそろ寝る事にした。と、テントはシャリシャリに凍りついていた。

                夜露が落ちてきていると思っていたが、大分前から霜げていたらしい。焚き火の温かさに、気が

                つかずにいたのだ。良く見ると2Lペットボトルの水も凍っていた。

 

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                テントから出ると外は霧で真っ白な朝だった。その代わり気温が上がっているらしく、夜凍って

                いたテントはグショグショだ。こんな天気を奥さんは喜んでいる。へんなやつだ。

                どうも、昨日の晴天はしっくりこなかったらしい。どういう意味だかよくわからんが。

 

                雲の向こうで太陽が少しずつ高くなっているようで、湖からの風が吹き上げてきた。

                朝はおかゆに味噌汁。ぼんやりした白い世界から少しずつ、湖が、山が、空が姿を見せては、

                また隠れる。今日は曇りのち雨なのだと奥さんは言う。だから、ラッキーな方だと笑う。

 

                燃え尽きるまで焚き火をいじっている間、奥さんは撤収作業をしていた。

                荷物をまとめて、少し湖へ下りて散歩をすることにした。と、移動しようとした時、ぽつんぽつん

                と雨が降り出したのだった。そのまま、炊事場に荷物を置き、灰色の空の湖を見に行った。

 

               岸に下りていく間、何組かのキャンパーが居る事がわかった。雨の中撤収している。

               霧の中、 トレッキングに出かけていった人もいたっけ。

 

                「こういう時は釣れそう?」と奥さんが言う。どうしてどうして、おかっぱリでは厳しいだろう。

                それでも、次に来る時は釣り竿を持って来よう。そんな気になった。

                この大きな自然のなかで、竿を振るのは気持ち良さそうだ。相手は手ごわいだろうが。

 

                静かに雨の降りはじめた湖を見ながら「釣り人の聖地かしら」と奥さんは呟いた。

 

               行きよりは少し軽くなった荷物を背負い、また、15分間の道のりを歩く。

               川を挟んだ途中の木々は背が高い。また、違う顔をしている。

 

                「雪に埋もれて真っ白な頃に来てみたい」無謀な奥さんは好き勝手を言っている。

                「あと、若葉の頃にも」。。。ん、また来る事になりそうだ。

            

                 この天空の湖に。