NZ〜3・2・1・バンヂー!!〜
NZに行ったらどうしてもやりたい事がいくつかあった。それは、バンジージャンプをする、単車でツーリングをする、牧場で働く、の3つだ。その思いは全部かなったわけなんだけど、その中でもバンジージャンプは超しびれた。ぜひぜひ皆さん、バンジージャンプをしてみてください。超お勧めです。
| レイクタウポ |
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タウポの街は北島の真中あたりにある。街は大き過ぎず小さ過ぎず、観光客が多いが全体的にのんびりとしている。僕はこの町がなんとなく気に入ってNZ一周旅行中や単車でのツーリング中に何回か滞在した。スカイダイビングや、バンジージャンプ、フカジェットと言う高速で走るボートなどが体験できるし、また温泉もある。 学生時代の友人がNZに遊びにくることになったので、二人でこのタウポへバンジージャンプをしに行くことになった。 |
| ガックンガックン |
その日は朝から二人ともハイテンションだった。なんせ、これから42メートルのバンジージャンプをしに行くのだから。その日の宿レインボウロッヂからバンジーの場所まで徒歩で20分くらい。二人で「バンジー!バンジー!」と叫びながら目尻を吊り上げて大股でズシリズシリと歩いていった。「来るならこい!俺はやっちゃるもんね。飛んでやるもんね!」と鼻息荒くさらにテンションをあげていった。しかし、飛び込み台を見て、テンションは一気に下がった。むちゃくちゃ怖エー。見物人は多いが飛ぶ人は少ない。「こんな高いの?ぼく出来ないよー。」喉まで出かかったこの言葉「やっぱりやめよ。」友人もきっとそう思っていたと思う。でも、ここで侍魂を見せないでどうするんだと自分に言い聞かせ、友人と二人言葉すくな飛び込み台に向かった。たまに強がって「楽勝だね」と言ってはみるもののその言葉には力も無く目も虚ろだった。そして順番が回ってきた。先に飛び込むのは友人のほうだった。「3・2・1・バンジー!」係りのあんちゃんの掛け声とともに友人は目の前のから消えうせ、次の瞬間遥か下のほうで豆粒位の大きさになっていた。そして何回かバウンドしたあと、ボートに救出され無事ジャンプ終了となった。
逃げ出したかった。何もかも捨てて逃げ出したかった。でも、飛ばなくてはならない。足にガシャリとベルトが固定された。手は汗でびしょびしょだった。気持ちの悪い汗がダラダラと額を伝わって流れ落ちてくる。小便をちびりそうだった。心臓が爆発しそうだった。そして、意識は朦朧としていた。下を見ると、豆粒くらいのボートの上で豆粒くらいの友人がこっちを眺めていた。「神様ごめんなさい。もう悪い事しません。」そんな願いもむなしく、係りのあんちゃんの無情なカウントダウンが始まった。 「スリーッ!」「えっ!待って」 「トゥーッ!」「えっ!えっ!嘘だろ」 「ワンッ!」「えっ!えっ!ま、まじで?!」 「バンジー!!」「コンチクショー!」
そして俺は飛んだ。 大空へ飛んだ。 時間が止まって見えた。実際はほんの数秒なのだろう。エメラルドグリーンの河の水の色が驚くほど美しかった。この時が永遠に続くのかとさえ思った。そして次の瞬間、足に取り付けてあるロープが伸びきり、バウンドで体が右へ左へとグルリグルリと回転を始めた。終わった。全てが終わったのだ。 宿に向かう帰り道、二人とも来る時のテンションを取り戻していた。「バンジー!バンジー!」と連呼しながら帰った。足腰はガックンガックンだったけど、一つの事を成し遂げたという充実感でいっぱいだった。宿に着くと一直線にベッドに潜りこみ、一瞬のうちに眠りの中へ引きずり込まれていった。 |