お皿事件
 まだ、純真だった小学校1年生のときのこと。
 給食の準備をしているときだった。
 担任の女の先生がやってきて
 「お皿の数が足りないの、職員室に行ってもらってきて」
 と言う。
 
 言われるままに職員室へ行き、その辺にいた先生に事情を話すが
 職員室にも余分な給食皿があるはずもなく、その先生も困った様子。
 少し考えてから給湯室へと入ってゆき、
 しばらくすると親切に普通のお皿を持ってきて貸してくれた。

 (給食皿と言われたんだけどな、まあいいか。。。)
 そう思いながら
 お皿をもって教室に戻ると、すでに給食の用意は終わっていて、
 みんな座っていた。
 そして、戻った僕を見るなり担任の先生が怒鳴る。
 「何してたの!みんな待っていたのよ。 それに何持っているの?
 そのお皿どこから持ってきたのよ?返してらっしゃい」

 「だって、先生がお皿を借りてきてって。。。」

 「何言ってんの?早く返してらっしゃい」

 僕は半泣きでお皿を返しに職員室へ行った。

 そして教室に戻ると、また担任は鬼のように怒り狂って
 「はやく食べなさい!」

 そのうえ給食を食べていると、まわりで掃除が始まった。



 そのとき僕はまだ「理不尽」という言葉を知らなかったが、
 とても悔しかったことを覚えている。