ユングフラウヨッホからアレッチ氷河の雄大な流れを眺めたTAKAは、氷河が右にカーブしてその行く先が隠れてしまうのを見て、その先を見たいと思いました。そこで翌年、ちょうど氷河が隠れた所の向こうに見えるエッギスホルン(2,927m)に登りました。
エッギスホルンへは、氷河急行が通るFOフルカ・オーバーラント鉄道でブリークから40分程のフィーシュからロープウェーを乗り継いで登ることができます。
前日、絶景が楽しめるという峠巡りの観光バスに乗りました。観光バスといっても、峠の展望台や、拠点となる町で適当な休憩時間をとってくれる路線バスです。
スイスのほとんどのバス路線はポストバスといって郵便物の配達と回収を兼ねて運行しています。ですから、停留所は、郵便局の前や郵便ポストの前にあります。
絶景を楽しみにバスに乗り込んだ1日がかりのこのコースでしたが、その全てが、霧のために何も見えず、途中マイリンゲンで美味しいスイスの赤ワイン飲んだだけで何の楽しみもありませんでした。
翌日のエッギスホルンが晴れることを祈りながら、フィーシュの町に着いたところ、雲はあるものの明日の天気を予期させる素晴らしい谷間の風景がTAKAを待っていてくれました。
翌日は雲に覆われ期待を裏切られました。でも、雲がとても明るいのでフィーシュ(1,086m)よりも1,800m程高い山の上は雲の上に出るのではないかと、ロープウェーに乗り込みました。するとどうでしょう、すぐに雲の中に入り、そのうち強い光が見えると、あっという間に雲の上に出ました。到着したキューボーデン(,2,212m)でロープウェイを乗り換え、エッギスホルン駅(2,869m)まで一気に山を登ります。
駅の裏にはもうアレッチ氷河の大自然が広がっています。エッギスホルン駅から山頂までは、尾根づたいに約40分の山登りです。
氷河の上流に見える鞍部がユングフラウヨッホで、前年にこのアレッチ氷河を見た位置です。その左がユングフラウ、右がメンヒ、一つ置いてその右がアイガーです。アレッチ氷河はその上流部で、中央のユングフラウヨッホを源流とするユングフラウ・フィルン、画面左側を源流とするグローサーアレッチ・フィルン、右のアイガー側を源流とするエーヴィック・シュネーフェルトの3つの氷河が合流してグローサー・アレッチグレッチャー(大アレッチ氷河)になります。このとき氷河と氷河の間に挟まれた稜線を削り取った土砂が氷河と共に流れるため、この又の部分から土砂によってきれいな線が描かれるんです。なお、フィルンとかシュネーフェルトとは、涵養域のある源流部分を意味する言葉です。
上の写真からずっと左の方に目を転じると、アレッチ氷河の末端が見られます。アレッチ氷河は全長26.8kmで、ヨーロッパ・アルプス最大の規模を誇ります。また、氷河の厚さは800mもあるそうです。エッギスホルンからは、この大氷河の全貌をくまなく見渡すことができます。
氷河の末端の向こう遥か彼方に見える白い山並みは、ヴァリス山群で、マッターホルンの姿も確認できます。
このすぐ下がアレッチ氷河です。その向こうに見える三角の頂は、氷河の名前になったアレッチホルン(4,195m)です。アレッチ氷河の源流のひとつグローサーアレッチ・フィルンはアレッチホルンの向こう側から流れ出しています。
大自然を満喫したTAKAは、この素晴らしい眺望の前に、ここを立ち去ることができませんでした。1時間経ったか2時間経ったか覚えていません。時間が止まってしまったとは、まさにこのことだと思いました。すると何処からとなく霧がアレッチ氷河に流れ込み、氷河を覆い始めました。TAKAは、これをきっかけに山を下りることにしました。
帰りは、途中駅のキューボーデンでたっぷりと時間をとって、周りの山並みを眺めました。スポーツリゾートであるこのあたりは、パラグライダーも盛んで、キューボーデンからフィーシュに向けて空を浮遊する沢山のパラグライダーがアルプスの景色に華を添えていました。
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