TAKAが初めてヨーロッパを訪ねたとき、世界最古のオルガンがあると聞いたシオンと言う町を是非訪ねたいと思っていました。アイガーの麓の町グリンデルワルトからマッターホルンの麓の町ツェルマットに向かうことに決めていたTAKAは、時刻表を見ながらルートを選んでいました。そして、インターラーケンからモントルーまでのパノラマ急行を利用してシオン経由でツェルマットに入るコースが、盛りだくさんでありながら余裕を持ってその日のうちにツェルマットに到着できることがわかりました。夏のヨーロッパは、サマータイムのおかげもあって、夜10時過ぎまで明るいんです。
こうして訪ねたシオンは、ヴァレー州の州都シオンで、昔この地方を支配していた司教が住んだ街です。町の東側に一際目立つ二つの山があり、左側の頂上には司教のが住んでいたトゥールビヨン城が、右側の山の頂上にはノートルダム教会が建っています。
旧市街の骨董屋の脇を入ると、中世のたたずまいを残す古い住宅の間の迷路のような階段を登っていき、教会の前の広場を抜けると岩山を登る小道にさしかかります。すぐ上にはヴァレールのノートルダム教会がそびえています。さらに小道を登って行くと、道の右側に小さな石造りの礼拝堂を見つけた。その向こうに見える山の上にはトゥールビヨン城が昔の栄華を偲ばせます。
山に登って町の周りを見渡すと、町を囲む山の斜面には一面に葡萄畑が広がっています。このあたりは、スイスワインの産地で、主にピノノワールを用いた赤ワインのドールが造られています。
古城のある山に登って眺めたノートルダム寺院が最も美しい姿だと思います。下にかわいらしい石造りの礼拝堂も見えます。
このノートルダム教会に現在演奏可能な世界最古のオルガンがあります。教会の建物は11世紀には初期の部分が造られ、15世紀に現在の姿が完成しました。
司教の住まいだった城は13世紀に造られ、現在は外壁とごく一部の建物が残っているだけです。しかし、この山の上から見たローヌの谷は絶景です。
この町を初めて訪ねたとき、ノートルダム教会に登る途中にあった教会を覗くとコンサートのリハーサルをしていました。山を下りてくるとちょうどコンサートが始まる時間でした。大きな教会ではありませんが内部を漆喰で塗られた教会の響きの中、ヴィバルディー、ダンクラなどの演奏を聴きました。そしてシオンが名バイオリニストティボー・ヴァルガの音楽学校がある町と知り、このコンサートも音楽学校の生徒によるものでした。左の写真は学校の前で撮りました。建物の中からは弦楽器の音が聞こえてきます。TAKAは次の日、ツェルマットから再びこの町に戻り、音楽家の卵と知り合ったのでした。
ティボー・ヴァルガは、デトモルトで教鞭をとったあと、このシオンの地に来て音楽学校を造りました。この音楽学校には世界中からソリストを目指す人達が集まり、日本からも多くの人たちが留学しています。そして、これまでに多くの音楽家達を世の中に送り出しています。毎年、夏にはティボー・ヴァルガ音楽祭が開かれ、卒業生を中心に世界の有名な演奏家達が集まります。
右の写真は何年か前にヴァルガ先生のコンサートで友達が「英雄」を弾いたときに演奏会終了後に先生と友達と一緒に撮りました。TAKAの先生もヴァルガ先生は世界でも最も上手なバイオリニストの一人だと言っていました。演奏活動をせずに教育に生涯をかけるバイオリニストも多くいるのではないでしょうか。日本では先生の若い頃の演奏が昔々発売されていたそうですが、今では毎年発売されるティボー・ヴァルガ音楽祭のCDでしか名バイオリニスト、ティボーヴァルガの演奏を聴くことができないと思います。このCDはシオンでしか手に入らないようですが、毎年シオンを訪ねるTAKAは必ず買ってきます。
スイスに行った人の多くが訪ねるツェルマットにも近く、レマン湖に向かう途中にあるシオン。通った際には寄ってみて下さい。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |