| こんにちは、いかがお過ごしでしょうか。 れんぎょうに木蓮、桜にミモザ。野原にはすみれやタンポポ。復活祭の前後に一斉に開いた春の花がまだまだ頑張っている中、その競演に加わるかのように、藤やリラの花もつぼみを膨らませはじめました。
先週末から3-4日、ぐずついたお天気と寒さが続きましたが、晴れればもはや本格的な春。いつもは春と秋が短く、寒さから暑さ、暑さから寒さへの変化が極端だと思っていましたが、今年は三寒四温。春をゆっくり楽しんでいる感じです。この週末は、残念ながらまた低気圧が戻ってきてしまったようですが・・・。
昨日は、ヴェネツィアから電車で50分、ヴェネト平野南部のモンセリチェ(Monselice)という小さな町に行ったのですが、ちょうど南向きの斜面だったからでしょうか、見事に満開の藤を見つけました。
なるか、挽回
人にしても、何にしても、第一印象というのは、つくづく大切だと思います。旅も同じで、ヴァカンスにしろ日帰りにしろ、お天気だったり、出会った人だったり、その時々の、必ずしも思い通りにはいかないそんなことで、行き先の印象がずいぶん左右されてしまうことがあります。
私にとっては、ヴェネツィアから40km弱西へ行った、パドヴァという町がそうでした。初めて訪ねたのが、晩秋だったでしょうか。どんよりと曇った寒い日。アッシジのサン・フランチェスコ大聖堂のフレスコ画で知られるジョットという画家の、やはりフレスコ画のあるスクロヴェーニ礼拝堂を見に行ったのですが、今日はもう予約がいっぱいで入れない、と言うのです。ではもう1つ、見たいと思っていたフレスコを見に行こうとしたら、そこはなんと修復中で、現在入館停止中。
まず、駅についたとたん、殺風景な駅前の風景に気が滅入り、駅から町の中心部へ向かう道は、車がバンバン走り、排気ガスで一気に喉と鼻がやられてしまう。その時点で既に気がめいっているのに、激寒の中いきなり2つも空振りでは、思わず悪態もつきたくなるものです。
2度目は、今度はちゃんと、そのジョットを予約して。夕方の予約だったのを、どうせなら早く行って、他のところも見て回ろうと思ったのが間違いだったのか、この日は、午後から濃霧になり、必死に歩いていても、寒くて寒くてどうにもなりません。見たかった絵の前で制限時間めいっぱい、30分だけは至福の時を過ごしたものの、そこから1歩出るとまた凍える寒さ、一気に現実に引き戻されたのでした。大学の課外授業で行ったときも、やはり真冬。そういう風に、行く度に寒いのと、町が大きいこともあり駅から町の中心が案外遠かったりというのやらで、なんとなく馴染みきれずにいました。
数日前に、また行く機会があったのですが、ヴェネツィアでは気持ちのよい青空が広がっていたはずなのに、電車が近づくにつれだんだん雲が厚くなっていくのです。案の定、駅に着いたら、もう今にも雨が降りそうに、どんよりと曇り。ああ、また、といやな予感がしました。
ドゥオーモ(大聖堂)のすぐ裏、と聞いていたのに、行ってみるとその目的地はそこにはなく、電話で改めて聞いてみると、「サンタントニア聖堂の裏よ」。パドヴァには、聖人アントニオを奉る大聖堂があって、その知名度、なんと言っても信者たちにとっては重要な教会で、確かに間違えやすい。が、場所は町の、あっち側とこっち側。やっとのことでようやくたどり着いたら、今度は「次の入場は12時」、となんと45分も後。いい加減歩き疲れていたので、露骨に嫌な顔をしたら、どうやら入場券売り場のお姉さんにしっかり見られていたらしく、なんと向こうから「すぐ入る?」と聞いてくれたのです。
気が付いたらいつのまにか、日が差して、その建物を芝生の上にくっきりと浮かび上がらせていました。16世紀のパドヴァの貴族が自宅敷地に作った芸術サロン跡、建物だけかと思っていたら、小さな音楽堂は中の漆喰装飾などがきれいに残っていました。来てよかった、と思いました。残念ながら、この内部は撮影禁止。ずっと私有財産だったのが市に寄贈され、公開にいたったのが2003年。本も写真もなく、研究もまだまだというので、これからの楽しみともいえるでしょう。
その後、ついでに見に行った教会はやはりちょうど昼休みで2時間待って、もう1カ所は目の前まで行ったのですが、公開しているのかどうかも不明。やっぱり、どうも相性が悪いようです。でも、1日中町の中を迷いながら歩き回っているうちに、古い町並みのきれいな通り、おしゃれなお店の並ぶ通りなども見つけたので、今度はそれを目当てに行ってみたいと思います。もっとも、その道にうまくたどり着けるかどうか、全く自信がありませんが。
ではまた。
Fumie
16
aprile 2005
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