長い道のり

 

こんにちは、いかがお過ごしでしょうか。

こちらはここ数日、気持ちのよい青空が広がって、いい感じです。残念ながら試験期間では、そうぶらぶらするわけにもいかないのですが・・・それでも、これも勉強のうちと、自分に言い聞かせて、ちょっと遠めの美術館に歩いて行ったり、ささやかにこのお天気を味わっています。

はじめの一歩

友人のお嬢さんが今年小学校に入りました。先日、学校のノートなど見ながら、いろいろ話を聞く機会があったので、今回はイタリアの小学1年生について。
こちらの学年は、生まれ年ごと、1999年生まれが、今年の1年生です。新学期は9月なので、5歳から6歳の間に、1年生になります。
イタリアは、学校制度がしょっちゅう変わるのが難点で(大学もです!)、確か、その学年も変わるとか変わらないとか言ってたような・・・。それ以上に、教科内容も変わっている可能性もありますが、とりあえず今年の小学校1年生は、こんな風にスタートしました。

まず、入学前に買った指定の教科書は、国語、算数に英語と宗教。科目としては体育もあります。ちょっと意外なことに、美術、音楽は、ありません。友人によると、彼女が子どもの頃にも、音楽は中学からで、小学校ではやらなかったのではないか、と。小さい頃から、ピアノやバイオリンを習ったりすることもあまり無いようですし、まあ、歌くらいは何かの授業で習うことはあっても、楽器は、ほんとうに好きな子だけが始めるということでしょうか。余談ですがそういえば、小さい頃オルガンを習ってた、というのでよくよく聞いてみると、教会で、と言われたこともあります。

国語は、A,B,C・・・と始めるのかと思いきや、A,E,I,O,Uとまず母音から。書き方と一緒に、発音を練習します。それぞれの書き方、読み方を習った後、子音に入ります。これはどういう順番なのか、B,M,R,Lなどが最初の方にありました。やはり、それぞれの書き方練習と読み。面白いのは、例えばMも、文字としてはM=エンメと読むのですが、子音として教わるため、「エンメ」と読ませず、あくまでも、[m]=ムッっとして習うらしいのです。そして、

M,M,M,M…とMだけを書いた後、

MA, ME, MI, MO, MU…と、母音との組み合わせを練習していきます。母音は基本的に5つ、子音の後はほとんど母音が来るイタリア語では、この方式でやっていくと、確かに、自分で単語が読めるようになっていくはずです。
1ページがA4の大きなノート、1cm四方のマス目が入っていて、1マス1文字で書いていきます。とりあえずはまだ、大文字だけです。どのページにも、文字の意味を表す絵が、子どもの自分の手で描いてあったり、あるいは、コピーを切り取って貼ってあったり。それぞれに、色が塗ってあります。そして、カルタのように、絵を見てその頭文字を書くようになっていたり、あるいは、やはり絵の横に、習った字を全部使って、例えば、MARE(海)、といった具合に、単語を書くようになっていたり。

ふでばこが、またイヤにごっつくて、色鉛筆と、はさみとスティックのりまで標準装備になっているのですが、なるほど、と思いました。国語、算数、といっても、この調子ではお絵かきに相当の時間を費やしているのではないでしょうか。
ひらがな、カタカナ、漢字、と、習う文字が無限にある日本語からすると、こんなにのんびりでいいの!?という位ですが、文字としてはアルファベット26(イタリア語では21)の大文字・小文字しかない言語では、このあたりはむしろ発音も合わせ、じっくりやっていくのでしょう。

算数はというと、似たり寄ったりで、文字としての数字はまだまだなかなか出て来ず、まずは同じ形のもの、同じ数のものを探して、色を塗ったり、線で結んだり。クラスの男の子と女の子の数の、どっちが多いか、絵を書いて比べてみる、というのもありました。なぜか圧倒的に女の子が多かったですが・・・。

毎日、ノートのページの頭に、今日の日付と曜日、自分の名前が書いてあるのですが、当然まだ習っていない字もあるので「これはどうするの?」と聞くと、授業の始めに先生が黒板に今日の日付と曜日を書くので、それを写すのだそう。それから自分の名前だけはどうやら最初に教えてもらって、やはりそれを一生懸命写すようです。時々、何か抜けてたりするのですが・・・
ottobre(10月)は「毎日書いてるから、もうすっかり覚えちゃった」と得意げにいわれたので、「でも、今日から11月に入ったから気をつけてね」と言っておきました。
その日習った字やつづりを、毎日5回づつ書いて読む、それが宿題だそうです。

ではまた。
Fumie

10 novembre 2005