4日間でエジプトを旅する 【1日目】

プロローグ
 
東ティモールを除く、東南アジアを制覇した今、僕の旅の目的は、「南極以外の全大陸の土を踏む」事である。世界には、ヨーロッパとアジアを含むユーラシア大陸、アフリカ大陸、北アメリカ大陸、南アメリカ大陸、オーストラリア大陸、南極大陸の6大陸がある。僕は寒いのが嫌いなので南極大陸には全く関心がない。他に行ってないのが、アフリカ大陸と南アメリカ大陸だけである。やはりどちらも日本から遠い為、会社員の短い休みではなかなか行きにくいのだ。
 そこで候補地をそれぞれの大陸から1つずつピックアップした。南アメリカ大陸からは、陽気なラテンの雰囲気、アマゾン川等の見所も多いブラジル(ちょっと治安が心配だが)、アフリカ大陸からは、文化的には明かに中東だが、ピラミッドに代表されるエジプトである。旅行代理店に頼み、それぞれのチケットをキャンセル待ちした。

 12月の初め、旅行代理店から、希望していたエミレーツ航空とは別に、大韓航空のカイロ行きが取れたと連絡があった。日程は現地滞在が4泊5日と短く、しかも5日目の朝出発なので正味4日間しかないが、ピークシーズンなのでこの際仕方がない。とりあえず押さえておいて貰った。この時、第1希望に考えていたブラジルは半ば諦め、エジプトのガイドブックを買いに行った。
 更に2週間後、デルタ航空でサンパウロ行きも取れたので、どちらかに決めて下さいとの連絡が入った。こちらも現地4泊5日だが、エジプトよりは滞在は長い。だが、遠いだけに値段も高く、ほとんど気分はエジプトになっていたので、悩んだが、エジプトへ行く事に決定した。エジプトに行った友人の話によると、カイロは長期滞在する必要はないとの事なので、遺跡の町ルクソールか、紅海に面したバックパッカーのリゾート地ダバブがカイロ以外の候補地に上がったが、リゾートに1人で行ってもあまり面白くないだろうし、エジプトも暑いとは言え、季節は冬なのでルクソールへ行く事に決めた。自分の中でざっと決めた旅程は以下の通りである。

 12月30日 夕方関空出発
 12月31日 朝カイロ着。考古学博物館とピラミッド観光
 1月1日   イスラーム地区とハン・ハリーリ(バザール)観光。夜、寝台電車にてルクソールへ移動
 1月2日   朝ルクソール着。バイクでナイルの西岸地区観光
 1月3日   自転車でナイルの東岸地区観光。夕方、飛行機でカイロへ移動
 1月4日   朝カイロ出発
 1月5日   昼関空着

 観光できるのは12月31日〜1月3日までである。しかも、考えただけでグッタリ疲れてしまうスケジュールである。タクシーを使えば楽だろうが、エジプトのタクシーはメーターが機能しておらず、全て交渉だそうだ。交渉事が苦手な僕はタクシーには乗れない。上手く行くかどうかは分からないが、頑張って旅行しようと思った。

2002年12月30日(月)

@大韓航空で出発

 午後4時50分の飛行機で関空を出発した。ソウルの金浦空港に代わり、新しく出来た仁川(インチョン)空港に着いたのが、午後6時40分。ここまでは楽勝である。問題はここからカイロまでの飛行機だ。アラブ首長国連邦のドバイを経由して16時間も掛かる。関空からだと飛行機の待ち時間も合わせて、21時間も掛かってしまうのである。だが、仁川空港ではまだ体力は余っているし、初めて見る空港だったので、店などを眺めて時間を潰した。
 搭乗時間1時間前に搭乗口へ戻り、飛行機を待つ。ガイドブックを熱心に眺めている若い日本人男性がいたので、声を掛けた。彼も個人旅行で、僕と同じ日程で日本へ帰るそうだ。飛行機に乗るまで話を続けた。

 次の飛行機は韓国までの飛行機より大きくなっており、乗客も韓国人家族が中心だった。エジプトは韓国人にも人気があるんだな、と思っていたら、大半の乗客がアラブのリゾート地、ドバイで降りて行った。

 ドバイの空港へ着いたのは現地時間で夜中の3時を回っていたが、さすが買い物天国都市。空港内の店は全て開いていた。煌びやかな宝石や金アクセサリーの数々、100万ドルや高級車が当たるくじ等が売られていたが、すぐに飽きてしまった。