シンガポール・ブルネイ・タイ 友好の旅 【1日目】

2002年7月27日(土)

@まずはシンガポールへ
 
関西国際空港正午発のシンガポール航空985便、シンガポール行きは定刻通りに飛び立った。今日はシンガポールに泊まる予定だ。シンガポールは大学の卒業旅行(マレー半島縦断)以来、実に8年ぶりだが、正直あまり面白い印象はなかった。だが、今回は僕にとって東南アジア最後の国になる(東ティモールを除く)ブルネイに行く為には、乗り継ぎの関係でシンガポールに1泊せざるを得ないのだ。まあ、別に嫌いな国と言う訳ではないので楽しみではある。
 タイは4回目になる。今回の休みは9日間なのだが、小国ブルネイにそんなに長くいても退屈するだろうから帰りに寄る事にした。いつ行っても楽しいし、飯も美味く、人も好きなので、特に観光はせずに街歩きを楽しみたい。それにバンコクには日本人の知り合いが住んでいるので、彼に1年ぶりに会うのも楽しみである。
 そして、この旅のメインであるブルネイなのだが、全く資料がないのだ。「地球の歩き方」にしても、マレーシアの中に10ページ程書かれているだけ。国王が世界有数の金持ちで、水上家屋や巨大な格安遊園地があるくらいしか知らない。それに観光客もほとんどいない様だ。1人で行っても楽しくないのは間違いない。
 だからブルネイ行きが決まったと同時に、あるウェブサイトでブルネイ人のメル友を見付け、コネクションを作っておく事にした。知り合ったブルネイ人の名前はアリフ、21歳の女子大生で、7月は学校が休みになるので案内出来ると言う。日本語も勉強中らしい。お互い1ヶ月くらいマメにメール交換し、空港に迎えに来てもらう事になった。顔は知らないが、とても親切で真面目な印象を受けた。また、バンコクでは日本人の知り合いの他に、タイ人のメル友、掲示板で知り合った日本人女性ともご飯を食べる約束をした。だから今回は「友好の旅」と言うタイトルがピッタリなのである。旅をかなりしてきたせいであまり観光地には興味がなくなったので、たまにはこんな旅も面白そうである。

 本を読んだり、パーソナルテレビについているゲームをしている内にシンガポールへ到着した。シンガポールは1泊だけなのでガイドブックを持って来ていない。だから、空港にある地図を貰ってアッサリと入国を済ませた。荷物がなかなか出て来なかったが、無事に外へ出る。そのままホテル予約カウンターへ行き、料金表を見せてもらう。その中から「ホテル81」と言う2番目に安い39シンガポールドル(約2900円)の安宿を選んだ。このホテルは前にある本を読んで知っていた。チェーンホテルで、設備は日本のビジネスホテル並みで清潔。しかも、シンガポールではありえないくらい安いのだが、連れ込み宿を兼ねており、シンガポールで最もいかがわしいと言われるゲイラン地区にあるそうだ。まあ、1泊だけなら全然問題ない。
 カウンターの中年女性に電話をかけてもらったが、土曜と言う事で10ドルアップだそうだ。別のホテルに問い合わせてもらうのも何だか億劫だし、それくらいなら仕方がない。OKして手付金の10ドルを払い、クーポンを持って、リムジンバスカウンターへ行った。ここも本で調べておいた。シンガポール・チャンギ空港には安くて便利な地下鉄(街中まで1ドル〜)が走っているが、リムジンバスは7ドルでホテルまで運んでくれるのだ。僕の様な超短期滞在者にはピッタリであろう。
 バスと言うより、大型のワゴン車に乗って街中へ出発した。外はあいにく大雨である。今までの旅で、空港に到着したら雨だった事は一度もなく、残念と言うより、不思議な感覚がした。
 ゲイラン地区は空港から比較的近く、20分程度でホテルに到着した。なるほど、日本のラブホテルと外観は似ている。フロントでクーポンを渡し、20ドルのキーデポジットを余分に払わされて部屋に入った。外観とは違い、部屋は質素であるが、ホットシャワー、洗面所、エアコン、テレビ、湯沸し器、そしてダブルベッドがあり、ミネラルウォーターとカップラーメン、粉末のコーヒーとミロがサービスで付いていた。

A新型マーライオンを見に
 早速小型のデイパックを持って外に出た。もちろん折りたたみ傘も持って出たが、幸いな事に雨はすっかり上がっていた。まずは腹ごしらえに近くにある、ホーカーズと呼ばれるフードセンターに入った。
 一通り見て回ると、マレーシアの名物である肉骨茶(バクテー)という牛肉スープの写真が土鍋入りで美味そうに写っていたのでそれとライスを注文し、別の店でアイスミルクティーを頼んだ。
 期待に反してやって来たバクテーはプラスティックの器に入ったチャチなものであった。だが、味は良かったので良しとする。そんなに特徴のある味ではないが、8年前にクアラルンプールで食べて以来だったので懐かしかった。周りに客がたくさんいて、清潔な中国もしくはアメリカの中のチャイナタウンと言う感じがした。
 結局、バクテーとライスでは足りず、肉まんも食べてから店を出た。突然、空から轟音が起こり、見上げると軍用機がアクロバット飛行をしていた。
 MRTアルジュニード駅に到着し、空港で貰った地図を広げた。全体がテーマパークとなっているセントーサ島へ行く為である。セントーサ島へは8年前にも行ったのだが、今回は新しく出来た巨大なマーライオンを見るのが目的なのだ。地図には、MRTティオン・バル駅からセントーサ島行きのバスが出ているとの事だったので、そこまでの切符を買った。
 暫く待ってやって来た電車に乗ると、エアコンがガンガンに効いている。車内は中国人を始め、マレー人、インド人とバラエティ豊かである。広告はほとんど全て英語で、ロンドンの様な洒落た雰囲気だ。僕はしばし、このアンバランスで心地の良い空間を楽しんでいた。
 ティオン・バル駅に着き、地上へ上がるとセントーサ島行きのバスが待っていた。僕を含む3名の客を乗せてバスは出発し、10分ほどで橋を越えてセントーサ島へ到着した。

 入り口で入島料プラス往復バス代7ドルを払い、やって来たモノレール(入島料に含まれる)に乗り、次の駅、フェリーターミナルで降りた。この場所はセントーサ島の中心になっており、8時過ぎという時間にも関わらず、世界中からのたくさんの観光客がいる。前方に念願の新マーライオンが見え、目からレーザービームを放っていた。マーライオンパークにあるオリジナルよりも遥かに怖い顔をしている。だが、これくらい大きくなければ観光名所とは言えないだろう。
 手前には噴水があり、あと10分でミュージカルファウンテンショーが始まろうとしていた。大して興味はなかったが、始まるまで待機し、少しだけ噴水ショーを見学してマーライオンの体内に2ドル払って入場した。1階は土産物屋でエレベータで頂上まで上がってマーライオンの口と頭上からシンガポールを一望する事が出来る。これで1つ目の目的は達成し、バスターミナルへ戻った。
 次はハードロックカフェでTシャツを買う為に、シンガポール1の繁華街、オーチャードロード行きのバスに乗った。隣りには嵐山光三郎そっくりのシンガポール人のおじさんが乗っていた。彼はとてもフレンドリーで楽しく話をしている内にハードロックカフェに着き、別れを告げた。
 Tシャツを買い、店を出る。もう10時を過ぎているがさすがにこの場所は賑わっている。1人で夜遊びするのも悪くないが、明日はブルネイ行きの飛行機に乗るために6時に起きなければならない。MRTオーチャードロード駅に向かい、アルジュニード駅まで戻った。
 しかし、アルジュニード周辺はある意味もっと賑わっていた。僕が滞在しているホテルの周りにはアジアのいろんな国からの女性が立って客を引いているし、辺りのホテルの外は男で溢れかえっている。どうやら、ホテルから仕事を終えて出て来る商売女の順番待ちをしているようだ。ギラギラした目の男達を眺めていると急に疲れがやって来た。もう11時過ぎ、ホテルに戻って寝る事にした。
 

シンガポールでした唯一の食事
アジア一お洒落な(と思う)地下鉄 MRT
セントーサ島の新型マーライオン
中心地  オーチャード・ロード