「イメージは決してひとつじゃない」 |
| NEWアルバム『Z=One』で見せた新たなサウンド色 |
| ※この記事は、85年3月に発行されたヤマハ音楽振興会の音楽情報紙『Music City』より、オフィシャルライターMIYOKOさんによるインタビュー記事から、アルバム『Z=One』について語っている部分のみを転載したものです。 |
| 今、CHAGE&ASKAがおもしろい――。アルバム『Z=One』は、"Z"イコール"1"という意味。ABCの最後のアルファベットにきても、それは決して終わりではなく、新たな"1"への出発であると語っている。なるほどアルバムを聞くと、確かにこれまでのC&Aと違う。全体的にタイトだし、また一曲一曲とてもバラエティーに富んでいる。 このアルバムテーマは、今後のC&Aの活動にも見い出すことができそうだ。例えばシングル盤では、CHAGEとASKAが分かれ、同日に二枚発売するという意表をつくリリースだ。これは今まで誰もがやりえなかったことで、音楽界で話題騒然である。 3月からスタートするコンサートツアーでは、前回以上にロックして、またその上しゃれた香りも漂わせてくれるという…。 ひるまずに、どんどん新しく変化していっているC&A。彼らにひとつのイメージはいらない。もっともっといろいろな面を見せて、多いに私たちを迷わせてくれることだろう。 やっぱり今、CHAGE&ASKAが特におもしろい――。 |
| MC「アルバムタイトルは、つまり新しいものへの挑戦という意味で名付けられたけど、具体的にアルバムの中で新しくチャレンジしたこととは? ASKA「例えばA面の『TWILIGHT ZONE』であったり、『メゾンノイローゼ』であったりの曲が、わりと人間の末期の状態がテーマとされているのね。それは生活面であったり、性格面であったり…。本当にやばいところまできていて、でもやっぱり人間の本来失っちゃいけないところを、前向きに見た歌なんだけど。そこらへんが、また“1”に戻るという意味が含まれている部分でもあったりするわけなんだ。」 MC「サウンド面では?」 ASKA「コンピューターをふんだんに使ってる。ただコンピューターサウンドって、新しいことに思われがちだけど、今の音楽ってみんながやり切ってることなんだよね。そこでオレたちは、今から先は何かということを考えたとき、もうヒューマンボイスだということになったんだ。結果的に残るのは、人間の声なんだと…。だからボーカルを全面的に出したアルバムに仕上がってる。」 MC「コンピューターを使用してても、少しも冷たい感じがしないのは、そこらへんにあるんだろうね。」 ASKA「そう、コンピューターに負けないぞって感じでね。」 CHAGE「ドラムとベースに関しては、全部コンピューターがやってるわけだけど、知らない人が聞いたら、絶対生でやってると思うだろうね。だけど、タイトだし、ドラムがやるより音に深みがあるし…。」 ASKA「コンピューターサウンドっていうと、バシバシ、ピコピコっていうイメージが浮かぶと思うけど、そうじゃないんだ。もう完璧にリズムボックスはドラムの音なのね。弦もいっぱい使ってるように聞こえるけど、弦なんかひとつも使わず、機械でやっちゃったし。」 MC「CHAGEは今回、声をひじょうに遊ばせたね。」 CHAGE「『メゾンノイローゼ』はボーカルがふたつ聞こえるけど、ひとつは機械の声なの。オレの声を機械に変えて、オクターブ下で歌ってる。あとB面(※)の『マドンナ』に関しては意識的に歌い方を変えたのね。 MC「CHAGEとASKAと、もうひとりボーカルがいるような感じで…。」 CHAGE「これからのオレの歌い方が、ひとつできたという感じね。ああいう歌い方もあるという…。」 MC「アルバムジャケットは、黒に白ヌキでタイトルが描かれている…。とてもシンプルだけど、これも何か意味はあるわけ?」 CHAGE「とにかくシンプルでいこうと…。」 ASKA「そう、音はタイトで、詞と曲とメロディーを大切にしたいという、すべてのぜい肉をはぶいた中身を、そのままジャケットに生かしたんだ。」 ※ アルバム『Z=One』はアナログ盤でリリースされたので、A面・B面という表現になっています。 |
| (当時の掲載時には“チャゲ&飛鳥”と表記されていました。) |