原付でツーリング、その6
次に行こうと思ったのは、ライダー憧れの地”北海道”でした。
別に、北海道行きに対して渇望のようなものがあったわけではありません。
全てのライダーの憧れの土地、というようにバイク雑誌を見ると書いてあります。今は、これに対して多少は異議申立てをしたいような気持ちがあります。ですが、まあ確かにひたすらアクセルを開ける大地が広がっているのは、北海道をおいて他にないでしょう。
んでまあ、ツーリング初心者(原チャリライダー)である僕が、北海道に行こうと思ったのは、他でもない高校時代の修学旅行が北海道だったからです。その時は、函館、札幌、小樽といわゆる”パックツアー”的な旅行でした。北海道に修学旅行が切り替わった初年度ということもありましたが、はっきり言って最悪でした。バスから降りて30分〜1時間ぐらい観光、あとは大半が移動…。これじゃあどうしようもないです。移動時間は寝るだけです。
その時の副担任の先生が、”道東にいかんとやっぱりあかんわなあ”とぼやいてました。その先生のことはあまり好きじゃなかったのですが、その落胆ぶりが印象的だったのも事実でした。普段あまり感情をあらわにする人じゃなかったしな…気になります(笑)。
とりあえず地図を買って、無理そうなら諦めようかと思っていました。買った地図はツーリングマップル(リング式最終版)でした。地図見たら…行きたくなりました。無理かどうかは置いといて(笑)。行くんや、俺は行くんや!!
それで、ツーリング準備です。まず、テントに寝袋。そして、ガス欠対策として、10Lのジェリ缶を用意!(オイオイ…)。北海道は大辺境の地だと思っていました。今思うと、かなりアホです。
服装は、普段着でいいでしょう。ウェアなんて買う金ないし。カッパはゴアテックス(但し、農作業用)製のものを普段から着ていたので、そのまま流用。
こうして準備を終えて、出発の日を待ちました。
土砂降りの中、フェリーの出る舞鶴を目指しました。
舞鶴から小樽まで、実に30時間の船旅…。
退屈するかと思いましたが、同室の人と話したり、北海道に行ったことのある人から情報収集したり、と結構楽しく過ごせました。
小樽着は朝4時半。
薄暗い小樽の街中を走り始めました。
今日はとにかく襟裳岬を目指すことにしました。札幌を抜けて、一気に南下します。
これが北海道か…。
襟裳岬に着いたのは、昼過ぎでした。景色が開けた時は、言葉を失いました。同時に、バイクに乗っている人がなぜ岬を目指すのか、どうして端っこを目指すのか、ということが理解できました。”百聞は一見に如かず”という言葉を理解させる出来事でした。
この時の衝撃は、これまでの僕の短い人生の中で1番のものでした…。この後、もう1度北海道にやって来ますが、この時の衝撃を越えることはありませんでした。
昼食後、道東方面へ。道東をメインに見て周るためには、距離を稼いでおきたい。とにかく走ります。走ることの楽しさ。ただ走るだけがこれほど面白いとは…。交通量の多い国道しか知らなかった僕は、北海道でようやく走ることの面白さを教えられました。
その日は、結局夕方の6時過ぎまで走りつづけました。小樽から420km。原付でも、やりゃあできるじゃないか、と目から鱗が落ちる思いがしました。浦幌という町のライダーハウスで宿泊しました。廃屋か?と思うほど古い建物でしたが、妙に落ち着きました。
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