豊島屋酒造  新酒「呑み切り」体験

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6月8日、珍しい「新酒の呑み切り(のみきり)」に行ってきました。

「呑み切り」とは、去年の秋冬に仕込んで熟成中の新酒を初めて開け、

熟成度の進み具合やでき具合を確かめ、今年の夏をどう越すか、

いつまで熟成させるか…といったことを決めるために行うもの。

当然、通常は杜氏や蔵人だけの行事なので、一般の人が

目にしたり口にしたりということはできないものです。

開場を控えて、準備万端。 おっと、ゴミが落ちているわ。

今回が初めての一般公開。気の早い参加者は30分も前に来ています。

住宅地の中に、昔ながらの蔵や建造物がありました。

入口で入場料500円を払い、利き酒用の猪口との首飾り(?)を

もらいます。いざ、呑み切りの会場へ!

なにか昔ながらの儀式などがあるのかと期待していたのですが、

既にタンクからテーブルに移され、試飲するばかりになっていました。

つまり本当の「呑み切り」は事前に行われているようで、それぞれの

お酒の分析データも表示されていました。

これがお目当ての「呑み切り」酒。

たくさんのタンクのうち、一般客には純米大吟醸・純米・本醸造・普通酒の4点が

公開されていました。

タンクから四合瓶で運んできて、それを手前の大きなぐい飲みに移してあります。

お客はスポイトでマイ猪口にとって利き酒します。

ちなみに、スポイト3回は入れないと、一口分になりません。

ぽちとPichaがともに気に入った、2番の純米酒のデータです。

タンクから出しただけで、何も手を加えていないため、普通の日本酒に比べ

アルコール度数がとても高くなっているのがわかります。

今日は、この蔵本で作っている、他のお酒の試飲もしていました。

生酒、お祝い用の金箔入りから味醂まで・・・

この色は、もしやお醤油?

いえいえ、そうではありません。

「貴醸酒(きじょうしゅ)」という日本酒の種類で、お酒を仕込むのに水の代わりに

日本酒を使って仕込むのだそうです。それを20年熟成したものがこれ。

せっかくなのでいただいてみました。

まず、香りが鼻にきます。「泡盛の古酒(クースー)みたいな香りですね」と言うと、

「そうですね。焼酎や紹興酒のようだと言う人もいます。」とのこと。

味も正に紹興酒のような、濃縮された甘さの濃いお酒でした。

普通に飲む日本酒とは、まったく別なお酒でした。

ひとあたり飲んだら、敷地内をぶらぶら・・・

 

蔵の中には、大きなタンクが並んでいました。

洋酒の工場と違って、日本酒の仕込みは季節が限られているので

作業工程を見学することはできませんでした。

今日並べられている呑み切り酒は、写真右側のタンクから

正に今、下の蛇口から汲み出されてテーブルへ運ばれていきます。

タンクにかけられたはしごは、お酒を出すとタンクが凹んでしまうので、

空気穴のフタを開けるため(=今日のため)にかけたそうです。

上から覗きこんだり、かき混ぜたりはしないということでした。

 

いかにも使い込んだ、この道具は、水やお酒を運ぶためのものだそうで、

アルミを手で打ちだして作ってあります。

内側の線までで1斗(18リットル)。持ってみましたが、アルミ製なので

見た目よりずっと軽いです。

   

こちらも年代ものっぽい一品。

琺瑯(ほうろう)製で、トップ部分の底には3cmくらいの穴が開いています。

利き酒のコーナーのわきに置いてあったので、杯洗ではないかと思うのですが・・・?

  

左は、タンクを洗うのに使う水で、右が仕込みに使う地下150mから汲み上げた地下水だそうです。

この仕込み水も試飲のテーブルに並べられていましたが、

冷んやりとしてとてもおいしいお水でした。

 

あれ? なんだかぽちの様子がオカしい?

手元の「利き酒&商品リスト」を真剣に見るぽち。

やっぱり買ってました。

 

蔵の外のコーナーでお金を払い、上でぽちが持っているラベルをもらいます。

そのラベルを持って蔵に行くと、直接タンクからお酒を瓶に移してくれます。

  

ほら! 蛇口の下には、さっきの容れ物が!(現代風ですね)

大きなとんかちで栓をして、「お待ちどおさま!」

事前に送っていただいた資料に、

「正に今年の鑑評会出品酒の粕です。まさにかすだね。」と

書かれていた酒粕。 このギャグ、東京エリアの人にしかわからないのが惜しい。

 

みなさん、いい気分で楽しまれているようです。

用意されたイスが清酒の通函なのが最高。

どこか懐かしい建物。遠くから汽車の音が聞こえてきそうな・・・

利き酒をたくさんいただいて、身も心もホンワカ。

のんびり帰ろうとしましたが、何故か早足のぽち。

「急げ、急げ! 原酒が伸びる!」

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