1.「本当にハワイに行くのかな」
去年の7月、彼の誕生日に籍を入れた。ちょうどその日は大安だったし、そもそも私は式と名のつくものが苦手だ。もちろん結婚式は、最初から挙げるつもりはない。結婚の報告ハガキは、神戸の異人館で衣装をレンタルして撮った写真を使った。
ただやっぱり式を挙げないとは、身内や周りの人に言えないというので、じゃあ旅行も兼ねて海外挙式をすることにした。
私は、それまで海外旅行をしたことがなかった。別に英語恐怖症でもないし、旅行が嫌いなわけではない。乗り物にも酔わないし飛行機も平気。単に今まで行く機会がなかっただけ。
旦那はハワイにずっと憧れていたらしく「ハワイに行きたい」と言い続けている。「何で今時ハワイなんだ?古くさい」と思ったけれど、よく考えたら私とは10歳も年上で、古くさいのは仕方がないか。
「う〜んハワイか」「初めてだからハワイでいいか」「よし、ハワイに行くぞ」と、だんだんハワイに行く気持ちをもりあげ、10月下旬にハワイ行きを決定した矢先のこと。9月にアメリカで同時多発テロ事件が起こった。ビルに飛行機が突っ込んでいったあの映像はあまりにも衝撃的で、すぐに旅行のキャンセルをしてもらった。もちろん、せっかくハワイに行くという気持ちも、もりさがってしまった。それに、もともと最初からあまり乗り気ではなかったのだから仕方がない。
そんな私の様子をみて、「でも年度内の3月までには行くからね」と彼は言うけれど、本当にハワイに行くのかな。いや、行けるのだろうか。

神戸の異人館で撮った写真
