02年出雲 <第3日目>

Icon  日付
4月30日(火) 雨
ルート
 鳥取砂丘→米子(鳥取県)

走行距離
  99.9Km

宿泊
 友人宅

食事
 【朝食】コンビ二(パンなど)
 【昼食】コンビ二(チョコレートなど)
 【夕食】居酒屋


 <第3日目> 鳥取はどうも僕に楽な旅をさせてくれないらしい。

 朝6時ごろ起床。昨日はよく眠れたので目覚めはスッキリだ。朝のさわやかな空気を吸おうと窓の障子を開けた瞬間、これまたブルーな気分になってし まった。雨こそ降っていなかったものの、空には暗く重たい雨雲がたちこめており、今にも雨が振りだしそうな気配なのだ。
出発すべきか、それともここにもう一泊するかかなり迷った。幸いここ鳥取市には知り合いがたくさんいるためあまり退屈することはなさそうだし・・・
しかし、しかしだ。せっかくの長期休暇の1日をこんなところでダラダラしてていいのだろうか?いいはずはない。そう、前へ進むのだ。
ということで意を決して出発する。そそくさと荷物をサイドバッグにつめ込み自転車に取り付ける。さて出発、というころになってポツリ・ポツリとついに雨が降りはじめてしまった。
「クソウ、雨に負けてたまるかぁー」と出発したのだが、雨はどんどん激しくなる一方で、5分もしない内にどしゃ降り。仕方なく雨宿りもかねて一番近いコンビニで朝飯を買って食べることにした。たまたまそのコンビニには屋根つきのガレージがあったのでそこでパンを食べた。
「あーあ、どないしょ…。行こか明日にしよか…」さっき意を決したはずなのにまたここで躊躇してしまう。予定では今日は米子まで行って友達と会うという計画だったのだが、この雨の なか1日中乗るなんて考えられない。かといってこんなところで一人朝からボーっと過ごすのも考えられない。ケータイのwebの天気予報では明日も雨。どうせ明日まで待っていても雨かもしれない。
で、結論。進みます。ええ、進みますとも。とにかく今日午前中だけでも走って40kmほど先(鳥取市と米子のちょうど真ん中あたり)の倉吉というところにあるユースホステルまで行くと再決意した。

 完全防水仕様(荷物だけ)

急な上り坂、だそうです。
朝飯を買ったコンビニで大きなごみ捨て用のビニール袋を買いサイドバッグや寝袋やらをすっぽりと覆い、完全防水状態にし、じぶんはウインドブレーカー(残念ながら防水ではない)を着た。そしてラジオのボリュームを雨音に負けないようにめいっぱい大きくして雨の中を漕ぎ出していく。

道のりはというと、左の写真のように急な上り坂もあるにはあったが、基本的には平坦な道が多かった。雨は相変わらず降っていたがさっきの様などしゃ降りではなくかなりマシになっていた。
しかし、今度は風である。。 強風警報がでているようで、とにかくすごい風だ。走っているといきなり突風に煽られて50cmくらい車側に吹き飛ばされたりするので気が気じゃない。ちょうど大型トラックが真横を通り過ぎる時に巻き込まれるような感覚がずっと続くのだ。鳥取はどうも僕に楽な旅をさせてくれないらしい。

とりあえずの目標としていた倉吉には昼前に着いた。ここでまた悩む。進むべきかここに留まるか・・・
(なんか今日は悩んでばかりの1日だ)
この頃には雨もほとんど上がりかけていて、風も止んだのでそのまま勢いで米子まで行くことにした。

 昨日もそうなのだが、この日もちゃんとした昼飯は食わなかった。コンビニでチョコレートなどを買って食べた程度である。いつもドカ食いの私としては極めて珍しいことだ。疲れているのだろうか・・・

左手に標高1,729mの大山(だいせん)の雄々しい姿を眺めながら海沿いの平坦な道を走っていく。晴れていたらとてつもなく気持ちいい道なのだろうが、雨こそ降っていないものの残念ながらくもり。全く気分が沈んでしまう。
(後で聞いた話だが、山陰地方はくもった天気が多いらしい。中国山地で雲が止まってしまうそうだ)



しかしながら平穏な旅もそう長くは続かず、午後2時ごろだろうか、またもや雨が降り始めた。しかも今度はとても強烈なヤツで水しぶきで前がよく見えない程。こんなときは自転車に乗りながらおぼろげな思考回路のなかで色々とわけのわからないことを考えているもので、この時は「マイナスイオンって水しぶきのあるところに発生するんだよなぁ。じゃ、雨の水しぶきを浴びてるオレは今マイナスイオンに包まれてるのかなぁ。」とか全くバカなことを考えていた。
 米子には私の大学時代の友人が住んでおり、出発前にあらかじめ連絡をとっていて、夜は一緒に飲む予定だった。友人は一人暮らしなので家に泊めてもらおうかとも思ったのだが、私は今メチャクチャ汚いカッコをしており、泊めてもらうのはどうも気が引けた。学生時代にはよく汚いカッコで彼の下宿に遊びに行ったりしていたのだが今はお互いに社会人であり、そんな無遠慮な子供の関係からは卒業したいとも思っていたのだ。
 しかしこの豪雨。「キャンプは・・・・・・・・・・・・・・無理だろ」ということで仕方なく(実はホッとしていたりするのだが・・・)友人に電話して泊めてもらうことにした。

 水しぶきの中を走り午後4時ごろ友人宅に到着。「汚いカッコでスマンな」と言いながらもシャワーを浴びさせてもらい、あつかましく洗濯機まで使わせてもらった。
 彼は私と同じように大学に5年間在籍し、就職して3年目になるのだが、しばらく見ないうちにすっかりと大人びており、考え方も学生時代とは比べものにならないくらいしっかりとしていた。さすが社会に出ると変わるもんだなぁと思った。
 それに比べれば私は相変わらず子供で「大阪から出雲へ自転車で!」なんてことを言っている。「ひょっとしてオレ達大学同期の中でいまだにこんな子供じみたことをしているのは自分だけではっ・・・!」とチラリと思ったがあまり深く考えないことにした。

 晩飯は米子の町へと繰り出し二人で居酒屋で日本海の新鮮な魚料理に舌鼓をうった。

写メールで撮影。
友人に怒られそうなので目線。





「同じ旅人の匂い」
 旅人というのは皆同じ匂いを持っていて、お互いがそれを瞬時に察知し、目が合った瞬間に心が通じ合う。
この日も鳥取市から西を目指して走っている時に一人の青年とすれ違った。彼は大きなリュックを背負って歩いていた。列車の旅か徒歩の旅かは知らないが彼もまた「旅人の匂い」なるものを持っていて目が合った瞬間お互いが仲間であることを悟った。会って2秒しかたっていないのにまるで旧知の親友のように2人とも満面の笑みをうかべて手を振ってすれ違った。こんな瞬間がなぜかとてもうれしい。
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