リスボンへ・・・

 (2日目 コペン→リスボン)

 今日は9:55の飛行機に乗らねばならない。朝食は7時からだと聞いているが、まず第一にBanana Cardの使い方を教わらねば!フロントのお兄ちゃんに聞いてみる。
「ああ・・・デンマーク語で書いてあるね」「そうなんです、だから分からないんです」「ええと、まずデンマークからかける場合はこの番号を押して・・・」 なんだか七面倒くさいかけ方するなあ。まあしょうがないか。
 さて、ごはんを食べようか。ビュッフェスタイルの朝食。魚のマリネみたいなものが超ウマイ。よし、買って帰ることとしよう。

 飛行機の搭乗待ち。案の定、日本人は私だけのようである。SASと思いきや、機体が全部水色の「MAERSK」と書いてある飛行機。かっこいいなあ。SASの子会社か?1コ空けて隣に座った男の子、はしゃいでいるようだ。
 着陸直前になって、男の子が何やら話し掛けてくる。「ごめんなさい、デンマーク語は・・・」と言いかけると、どうやら席を代わってほしいらしい。窓際派の私は、ちょっと考えて「いいよ」とOKした。そうだよなあ、好奇心旺盛な年頃だもんなあ。
 いよいよリスボン到着。あれっ、入国審査なし?まあいいか・・・。デンマークと違って、日本人をまったく見かけない。やっぱりなじみの薄い国なのかしら?
 Informationでバス乗り場を尋ねる。22番のバスでアルコ・ド・セゴ・バスターミナルへ行き、エヴォラへ向かうために。バスで待つこと数分。おっ、22番来たぞ!運ちゃんに「アルコ・ド・セゴ」と言ってみるが、「どこ?」と怪訝そうな顔をするばかり。ガーン。一応ポルトガル語で聞いたのに通じない!?とにかく乗る。いいんだよね、これで・・・。しかし、ものすごい不安が私を襲う。なんだかいろいろな人種の人が乗り込んでいて、尋ねようにも尋ねづらい雰囲気。再び運ちゃんに地図を見せ、指差すが・・・通じてるんだかいないんだか。その時、「君、英語話せる?」スーツを着込んだお兄ちゃんが立っていた。とっさに地図を見せる。「ああ・・・バスターミナルか・・・サルダーニャかピコアス駅で降りて、そこから数十メートル歩いて、ここで曲がらないといけないな・・・」うん、それはわかってるんだけど・・・。とりあえず安心し、お礼を言い、席へ戻る。
しばらくすると、皆どどっとバスを降りる気配。なんだ、Arco do Cegoってここじゃん!!
 えーと、エヴォラへ行くバス、どれなの・・・?建物に路線図が描いてあるが、Evoraの文字がない。とりあえず、すぐそこに立っている運ちゃんに聞いてみる。「エヴォラ?チケット見せてみろ。えっ、持ってない?あそこで買うんだよ。」奥に、ガラス張りの建物があったのだ。チケット売り場のカウンターやインフォメーションは英語が通じた。しかし、建物の中もこれまた異様な雰囲気。トイレは便座がない(これは予想していた)上、カギが壊れているのでキャリーバッグで内側から固定・・・。楽しいトイレである。
 バスに乗る時も、ちゃんと運転手に行き先を確認。さあ出発だ。やっと少し落ち着く。
バスは長い長い橋を渡り始めた。かなりの交通量である。突然、綺麗なお姉さま方が道路に突っ立って何か話し合っている、と思ったら、なんと次に現れたものは壊れた車。事故を起こした直後だったのである。ひえ〜。どうりで引きつった笑顔なわけだ。

 

窓の外は、次第に緑が多くなっていく。これがアレンテージョ地方か・・・。

オッチャンに救われる。

 1時間40分ほどでバスターミナルに到着。リスボンのターミナルよりは明るい感じ。運転手のおじさんに「インフォメーションどこですか?」と聞いたら、出口を出て右、と言われ、少し歩いてみるが、あるのはカフェやレストランだけ。違ってるのかと思い、切符売り場でも聞いてみたが同じ答えが返ってきた。そのうち雨が降りだした???。
 まあいいや、傘さしながら歩こう。しかし道はゴツゴツ、雨はますます激しくなる。こっちで・・・合ってるのか??
 そのうち、石造りの門が見えてくる。あれっ?今いるのって城壁の中?外???でも、その向こうに昔ながらの街並みみたいなのがあるから、向こうが中か?とりあえず進んでみよう。びしょぬれになり、精神的にも参っていたが、それでも歩く。
 いつまでも同じような場所でうろうろしている怪しい小娘を見兼ねたのか、突然、がっちり体型のおっちゃんが「どうしたんだ?困ってんのか?」と声をかけてきた。はっと顔を上げると、すぐ近くのカフェのおばちゃんや、雨宿り中の老婦人も、心配そうに(怪訝そうに?)こっちを見ている。どうしよう、なんて答えたらいいかな・・・。私はちょっと迷ったが、「地球の歩き方」を引っ張り出して、なんとなくいいなーと思っていた宿「オ・アレンテージョ」を指差した。
おじさんは英語が分からない。ちょっと待て、というジェスチャーをして、向かいの店へ走っていったと思ったら、なんと「おーい、お前、英語話せるか?」その隣の店にも、こっち側の別の店にも。な・・・なんていいおっちゃんなんだ!!そのうち、若い娘さんがやってきて「知ってるわ、そこをまっすぐ行って電話ボックスの左よ」と教えてくれた。ほんとだ、50mもしないうちに「O Alentejo」が!!実際、私が迷っていた位置から一番近い宿だった。中に入ってみるが、真っ暗。おじさんが「ちょっと待ってな」と、脇にある階段を上っていく。いや、いつまでも恩に着るわけにはいかない!慌てて後から上り、ドアを開けるとそこがフロントであった。「??いや、おれじゃないんだ」「ひ・・・一晩いいですか?」「いいわよ。??あなた、英語話せる?」「はい!」良かった、英語が通じる!「本当にありがとうございます!!」
 「じゃあな」おじさんはそれだけ言い、去っていった。名前も知らない・・・。


人情もね。

歴史の街、エヴォラ。