はじめに

2000年の5月。ゴールデンウィークには。みんなで旅行へ行く予定でした。しかしその旅行がパーになってしまったので、一人で旅行へ行く事になりました。もうバイトは休みを取ってしまったし、せっかく行こう!と決めていたので、出発する事にしました。

5月3日

その日、昼過ぎに起きて、ガソリンスタンドへ、エンジンオイルやらバッテリーやらを点検しに行く。とりあえず車の準備はしておかないと、途中で故障したら嫌だからねぇそんなこんなでまだ考えてる、「どうしよう」せっかくなんだから行ってしまおう!そして出発したのが大体午後6時くらいだった・・・・私の家から国道1号線までの道のり、普通に帰宅ラッシュなのか知らないが、渋滞である。国道一号線に出るまでに1時間程かかってしまい、先が思いやられそうになる。まだ心の声がする「やっぱり帰ろう」「めんどくさいからいいよ」そんな声はしばらくの間、私の頭の中を浮かんでは消え、浮かんでは消え、これをくり返す。そうこうしているうちに、箱根の峠越えが待ち構えているのである。ガソリンはなくなったら入れればいいやという考えで、気楽に出発した。

まず、私の愛車なのであるが、これが軽自動車。排気量660ccなので、(でも税金や高速道路の料金が普通車よりも安い♪)パワーがない!坂道はけっこうきついものがありました。それほどまでに箱根の峠は急な上り坂が多い。アクセルをいっぱいいっぱいに踏んでも、30〜40キロが精一杯であった。他の車にはイイ迷惑だったかも知れないが、幸い、登板車線を利用しているので、大丈夫♪しかし道は上り坂とくねくねした道。けっこう危険な道だ。ここはどうあってもスピードを出す所ではない。途中、バスと乗用車が正面衝突している事故現場に遭遇。スピードを出すとこうなるのだなという見せしめ的効果が私には感じられた。もうすっかり夜になってしまっていたので、辺りは真っ暗である・・・・

箱根の山の峠をこえると、今度は上り坂から一転して下り坂である。これは上り坂よりも危険で、うまくエンジンブレーキを使わないと、側面に突っ込んでしまうのである。本当に非常に気を付けながら、運転をする。でもけっこうドライビングというか、運転を楽しめたと後で思う。実際に運転している時は神経を使い、非常に疲れたけれども・・・・下り坂が段々なくなってきて、道も段々と広くなってきた。ここら辺はどこなんだ?静岡だとは思うが、一体どの辺なんだろう?看板を見ているとどうやら私は沼津に来ているようだった。ここいらで出発前半分くらいだったガソリンのメモリが「E」の所を指している。給油だ!ガソリンを満タンにして、とりあえず夜のドライブといったところだ。箱根の峠越えでかなりエネルギーを使ったのか、凄まじい空腹を感じ、コンビニに行く事になった。おおお!駐車場が広い!いいねぇここは♪コンビニでパンとコーヒー牛乳を買って、少し仮眠を取る事に。もちろん車の中である。

1時間か2時間程で目が醒め、車を運転したい気持ちが強くなってきた。「西へ、西へ」その気持ちに強く後押しされ、私は沼津を後にした。この時点では私はまだ「神戸に行く」とは決めておらず、ただ漠然と「西へ」という思いがあるだけだった。

5月4日

沼津を後にした私は。ひたすらに深夜の国道一号線を西へ進んだ。いやぁ車が少なくていいねぇ最高だ!いろいろなバイパスを素通りして(深夜は料金をとっていないらしい)浜名湖があるあたりに来た。暗くて全然見えないのが痛いが、まわりに町の光がなく、道路の照明だけの所を走ったので、おそらくそこが浜名湖であると思う。いよいよ愛知県だ♪車は段々と西へ、そして名古屋へと近づいていった。やはりバイパスが深夜は無料で、通過する。しばらく進む進む進む。そうすると、空が段々と明るくなってきた。朝が来たのだ。大体時速80キロくらいで、早朝の名古屋の町を通り過ぎてゆく〜

名古屋を過ぎて、急に疲れと眠気に見舞われ、急きょ、コンビニの駐車場で眠る事に。車をとめると、そこにはやはり同じような事をしているのか、車の中で仮眠をとっている人を発見。(これはいろんな場所で見た)5月といえど、まだ朝は寒いようなので暖房をして目をつぶってみるが、音がうるさいので暖房を消す。そうしたらたちまち睡魔に襲われて、眠りの深い谷底に転がり落ちていった・・・・

起きる。今度は3時間程眠れた。狭い軽自動車の車内でも、なんとかなるものだと思って。ちょっと自信がついたかな?コンビニで食べ物を買って、しっかり食べて、再び西へと車を走らせる。そうして、三重県か岐阜県のどちらかを通過し、滋賀県へ入った。山の道が続いていて、車も少なく、スイスイと走れた。琵琶湖が見たかったが、どうやら国道1号線は琵琶湖は通らないようである。大津と津という所を通ったと記憶している。そうしてついに、大体昼の12時頃に、京都に到着した!ここで親から電話があった。母「どこにいんの?」私「京都だよ」母「へ???」このような会話があったあと、「気をつけなね」といって、母は電話を切った。京都に来てようやく、神戸に行こう!と決めて、看板の神戸の方向に向かう。(確かここで国道2号線に変わったと記憶している)ちょっとわくわくしてきた。そうしていよいよ、兵庫県に入ったぁぁぁ

けっこう暑かったのと、道が混んでいたせいもあって、疲れた。このまま国道2号線を走り続け、広島にいってもイイのだが、神戸牛を食べようと思ったので、どこか神戸牛が食べられる場所を探す。これがなかなか見つからなかった(神戸初心者、さらに地図もない)町を車でぐるぐるとまわって、ようやく大きなデパートがある所の駐車場に車を停めて、神戸の町に出る。う〜んいいねぇ関西弁はやわらかいね、言葉に丸みがある。デパートの5階か6階に食べ物コーナーがあり、そこに神戸牛が食べられる店を発見し、おし!と心の中でガッツポウズ♪しかし混んでいる。そりゃそうだゴールデンウィークなんだからねぇ並ぶために、名簿に名前を書く。幸い私は一人だったので、すぐに順番がまわってきた。団体客はなかなか大変なようである。そして値段を見る。高いのなんのってそりゃあさぁ・・・・一番安いメニューで5000円だよ!しかも量が少ないよぅ(確か200グラムか160グラムだったような・・・80グラムだったかもしれない)とりあえず頼んでみる事にした。かなり混んでいたので、料理が運ばれてくるのが遅かった。わざわざ神奈川から来たんだ、これで美味しいものにありつける♪来たぞ!遅かったが、来るものはきた。しっかし量が少ないなぁこれで5000円とは・・・・トホホホ。だがやはり美味しい!肉がやわらかくて噛むとジュゥ〜と味わう事ができる!来てよかったなぁ♪5000円を払って、アンケートフォームに記入し、店を後にする。

その後は六甲山に行き、駐車場で一眠り。またまた3時間程眠り、このまま広島へいってしまおうかとも考えてしまうが、財布の中身を見ると、もう3500円くらいしかない。ガソリンももうほとんどない・・・・やっぱし今回はここで西方進出をとめて、次回持ち越しということにして、帰ることにしました。(午後4時くらい)とりあえず神戸でガソリンを満タンにして(これで2回目の給油)一路、神奈川へ帰る事にしたのである。途中、大阪で道を間違え、時間とガソリンを無駄に使ってしまった・・・しかし、警官に道を聞いた時、関西弁だったのでとても新鮮に感じる事ができた。はっきりいって、地名が分からないのはきつい。苦しみながらもようやく京都に着いた。この時点でもう暗くなっていて京都の寺がライトアップされていて、綺麗だった♪そして疲労がピークに達し、脇に車を停めて仮眠を取る事に。今度は1時間程で目が醒めてしまったが、とりあえず運転はできる。そしてある重大な事に気付くのである・・・・

5月5日

ガソリンがあと半分しかない!残りのお金は1000円と小銭が少々。ま じ か よぉぉぉぉ絶体絶命のピンチ!本当にヤバい!とはいいつつも、行動しないわけにはいかない、帰らねば!車を走らせる。暖房も冷房もしない。音楽も聞かない。しかし夜なので、ライトは必要だ。精一杯の節約で帰る事に。もし途中でガソリンがなくなっても、そん時ゃそん時よ!あとは野となれ山となれだぁぁぁぁぁ!ここで一応家族に電話。

私「もしもし?」母「どうしたの?」私「ガソリンが足りなくて、帰れないかも。」母「今どこにいるの?」私「京都。」母「そこまで行けないよ」私「とりあえず、行ける所までいってみる」母「また電話して」

このようなやり取りがあって、私は出発した・・・・来た道を戻るのはどうもなぁ〜これこそが「行きはよいよい帰りはこわい」なのである。深夜に差し掛かって、何故か眠気がどこかへ行ってしまった・・・・それとも寝ていたのか?わからない。この辺りの記憶がじつは曖昧なのである。はっきりと思い出せない。確か、名古屋は深夜3時頃に通ったと思うし、浜名湖は5時だったかなぁ〜そして、静岡の掛川という場所で、1000円分のガソリンを入れたのを覚えている。それが朝の10時くらいだったような・・・・あと、どこかのコンビニで仮眠を取ったのは覚えているのだが、どの辺りの場所なのかが思い出せないのである。と、まぁこんな具合で再び箱根の山の峠に来てしまったわけだが・・・・

ガソリンはと言うと、見るのが恐かったが、おそるおそる見てみると・・・・残りあと4分の1・・・これで箱根の山をこえられるか???非常に不安にかられた。そこで私がやった姑息なテクニックが・・・・信号が黄色から赤になると、その200〜300メートルくらい手前で、時速20キロ程で走り、さらに時速10キロ程度でのろのろと走るのである。そうして信号が青に変わるのを待つわけであります。青に変わると、また普通に走る。こうすれば、発進時のガソリン消費を減らし、燃費が向上し、なんとかなるかもしれない。と思ったわけです。しかしこれは他のドライバーには顰蹙(ひんしゅく)をおおいに買ってしまった!まぁあおられるわパッシングされるわ・・・・だがこっちはガソリンがねぇんだ!ごちゃごちゃうるせぇ!ということで、やり過ごす。おそるおそる箱根の山を越え、ついに下りに!この時点でガソリンは「E」の所まで来てしまった・・・絶対的にヤバい!あと少しだって言うのに・・・私の地元までだいたい30キロ程。だがここまできたからあとはもうなんか、「いいや♪」という気持ちになって、運転をする。ゴールデンウィークとあって、道路は大渋滞。でもなんか普通に走った。そして・・・・・・

無事地元まで生還する事ができた!いや!信じられない!一時期は本当に困った。ガソリン代のために、高利貸し屋から金を借りようとも思ったし、どっかで野宿して、銀行が開く日まで待つ事も考えた。だがこうして帰ってくる事ができた。走った距離は往復で1300キロ。使ったお金は10000円。(その半分が神戸牛に消えた)眼鏡は壊れるし、14〜15時間運転したり、なかなかできない事を体験した。最後は水分不足で頭が朦朧(もうろう)としていた。今思うといい思い出だし、楽しかった♪

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