H7.8.26 学生らしい旅をしたい!ということで考えたのは、普通電車に揺られて行く、のんびり旅。1ヶ月ほど前から友人とJRの時刻表を買って、私の家で計画を立てた。こんなふうに本格的に時刻表で調べるのは初めてで、思っていたより苦戦。特に地方の電車の乗り換えがうまくつながらなくて、3分遅くて次の電車に乗れない・・・なんてことばかり。その分、あれこれ考えて、いい案が思い浮かぶと嬉しい。「ここの駅の乗り換え時間は3分しかないから、駅に着いたら猛ダッシュだね」とか言って、要注意の駅に赤丸をつけた。もちろん、時刻表の下に載っている駅弁情報もちゃんとチェックした。こうやって計画を立てるのが新鮮で、とても楽しい時間だった。 いよいよ、当日!でもいきなりピンチ。当日の朝に駅で東北周遊券を買おうと思ったら、みどりの窓口は長蛇の列。30分以上前に駅についたのに、間に合うかどうか微妙になってしまった。結局電車にはなんとかギリギリ滑り込んだ。今度から周遊券は事前に買っておこうと心に誓った。なにはともあれ、普通電車の旅が始まった!ここから13時間、普通電車に揺られたのは、我ながらよくやったと思う。この日は本当に怖い経験をした。それは郡山からの電車の中で起こった。もう日が沈んであたりが暗くなってきた頃、夜風に吹かれながらの旅なんていいかも・・と思って電車の窓を開けたのが甘かった。山の中を走る電車の窓からは、草の匂いがする、夏なのにすこし冷たい風が心地よく吹いてきた。これこそ普通電車の醍醐味だわ・・と思った次の瞬間、見たこともないような虫が飛び込んできた。そして普通では見ることがないような、ものすごく大きい蛾のような虫が次々と入ってきて、私たちの座っている席の周りはいっきに虫だらけになった。私は虫が大の苦手で、怖くて動けなくなった。運悪く、友人も虫が苦手で顔が真っ青になっていた。さらに長いひげの変な虫が私たちの近くにとまった時には思わず、悲鳴をあげてしまった。でもこの日の私たちは運が良かった。近くに座っていた親切なおじさんがすばやくティッシュを取り出し、20匹ほどの不気味な虫たちを次々とつかみ取ってくれた。その後も窓は閉めたものの、どこからか虫が入ってきて私たちの近くに飛んでくると、おじさんはちゃんとやってきてすばやく退治してくれた。目的地の会津若松に着くまでの最後の1時間は、ずっとそんな感じだった。あのおじさんがいなかったら・・と思うと本当に怖い。親切なおじさんに丁寧にお礼を言って、会津若松で降りた。親切な人もいるものだと思って少し嬉しい気分になった。今日2つ目の教訓。虫は集光性(?)らしいから、夜電車に乗ったら窓を開けるべからず。そして人に親切な人であろう。 会津若松に到着した私たちは、予約していた民宿滝沢へ。その民宿は部屋は古いんだけど、とてもアットホームでよかった。夕食のときに、民宿のおばさんがいろんな話をしてくれたり、日本酒を持ってきて、「おいしいから飲んでみてよ」ってついでくれた。私は日本酒は全く飲めないんだけど、その会津のお酒はすごく飲みやすくておいしかった。この日は一日電車に乗っていただけだったけど、いろんな事があって充実感があった。 今日の日程 豊橋8:53発-熱海12:01着12:26発-東京14:26着(上野へ)上野14:45発-宇都宮16:10着16:20発-黒磯17:10着17:28発-郡山18:32着18:56発-会津20:32着
H7.8.27 この日は一日会津若松を見て回った。朝ごはんの時、民宿のおばさんに地図をもらい、おすすめスポットも紹介してもらった。 鶴ヶ城 お城の中には白虎隊にまつわる品や、江戸時代の甲冑や刀が多数展示されていた。お城の最上階からは会津若松が一望でき、眺めが抜群だった! 会津酒造歴史館 日本酒が大好きなKちゃんの切望により、立ち寄ることに。お酒ができるまでの過程が再現されている。そして出口近くにある、きき酒コーナーだけに人が集中していた。Kちゃんはおばさん達にまぎれて、あらゆるお酒を試飲し、さらに地酒を購入。お酒を見る真剣なまなざしが、本気モードでちょっと恐かった・・。私は一口飲んでみたけど、匂いだけでクラっときてしまった。 御薬園 中央の池を囲むように、様々な薬草が咲いている庭園。しかし、見た感じはただの雑草が育ちたい放題育っているといった様子だった。ここでびっくりしたのは、この池の鯉。ここの鯉は普通の鯉の1.5倍ほどの大きさがあり、さらに餌をあげると、あまりにすさまじい勢いで食べるので、その意地汚さに驚いた。池にはかわいらしい鴨がいたので、その鴨に向けて餌を投げると・・鯉たちが飛びつき、全部食べられた・・・。ここの鴨は心なしか、痩せている感じがした。 飯盛山 白虎隊が自害した場所で、無数のお墓が並んでいた。ここにある国の重要文化財に指定されている、さざえ堂には是非立ち寄って欲しい。三層の塔だけど、造りがとっても不思議で、螺旋状のスロープを歩いているうちに気づくと頂上に到着しており、さらに歩いていると地上の出口に出ていた。登っているとか、下っている、という感覚がまったくないのだ。こういう建物は世界でもめずらしらしい。なんか不思議な体験をした。 こうして丸一日、会津の街を散策した。会津若松は緑の山に囲まれた、昔の雰囲気も残るとてもいい所だった。観光スポットも集中しているから、歩いて回るのがおすすめ。歩いているうちに、いつの間にか現実を忘れ、昔の時代にタイムトリップしたような気分になった。歴史好きな人なら特におすすめ。 今日の日程 鶴ヶ城-会津酒造歴史館-御薬園-飯盛山
H7.8.28 会津若松を後にし、次の目的地、松島へ向かった。日本三景の一つに数えられるだけあって、どれほどの絶景なんだろうと自然に期待がふくらむ。 松島遊覧 松島に到着し、さっそく遊覧船に乗った。日本三景の一つである松島の海の色は、私の想像では澄んだグリーン。さっそく、船から海を覗くと・・・海は泥色だった・・。でもよく言えば、苔むした情緒ある緑カナ・・。期待のわりにはちょっとがっかりしたけど、さすがに遠くの島々は美しかった。遊覧船に乗ると、一つずつの島に名前がついていて、○○の形のように見えるという感じで解説してくれる。そう言われるとそうかなって感じ。途中からなぜか演歌が流れてきて、眠気を誘う。その後20分ぐらい、深い眠りに入ってしまった。 瑞厳寺 華やかな印象のお寺だった。特に、襖や壁は金箔や豪華な絵がほどこされていて、目をひくものがある。きっとできた当時は黄金の世界といった感じだっただろう。 松島のいたる所に、「松島や ああ松島や 松島や」と芭蕉の句が書かれた石碑や、旗などがあった。そんなにいっぱい書いてあるせいで、余計松島のよさがわかりづらくなっちゃってるんじゃないかな。松島は本当に観光地化されてしまっていたけど、きっと昔はもっと静かで、もっと何もなくて、日本独特の美しさがあったんだと思う。そんな時代の松島をみてみたいと思った。 松島を堪能し、仙台へ戻った。仙台駅で他のたび研究会のメンバーと合流し、徒歩15分ほどの所にある旅館へ。久々にみんなで集まったから、夜遅くまでおしゃべりで盛り上がった。いつも不思議に思うんだけど、旅行先だと、みんな日ごろあまり話さないようなこともつい話しちゃうんだよね。いつか、こうしてみんなで話していたことを、懐かしく思う時がくるだろうね。 今日の日程 会津6:51発-郡山7:52着8:35発-福島9:22着9:30発-仙台10:52着(カバンをロッカーへ)11:00発-松島海岸11:26着(松島遊覧-瑞厳寺)16:26発-仙台16:50着
H7.8.29 今回最も楽しみにしていた平泉へ。高校の授業で、奥州藤原氏や源義経について習ったとき、いつか行ってみたいなって思ったのが、ここ平泉だった。平泉に着いて、駅前でレンタサイクルを借りた。歩いて回るには広すぎるため、自転車がおすすめ。 中尊寺 中尊寺は今回の旅で一番良かった。本当に広いお寺で、私はじっくり5時間ほどかけて見て回った。よく本に写真で載っている金色堂は、ガラス張りの室内の中に保管されていたのでビックリした。室内は金色堂にとって最も快適な温度が保たれていて、警備員がしっかり見張っていた。いたるところに”写真撮影禁止”の貼り紙が貼られている。金色堂は本当に大切にされていて、”箱入り娘”ならぬ、”箱入り堂”だと思った。金色堂の豪華さにも驚いて、しばらくその前でみとれていた。他も見所満載で、5時間でも足りないくらいだった。お寺じたい、山深い緑の木々に覆われるようにして立っているため、歴史の匂いがまだまだ残っていて、その雰囲気がすごくよかった。 毛越寺 お寺の中に綺麗な池があり、狭いけれどもゆっくり散歩するにはちょうどよかった。夏なのに涼しさの残る場所だった。 高館(義経堂) 高館という名のとおり、山の中腹の小高いところにあった。自転車でここまでの急斜面をのぼってくるのは、至難の業。かなりきつい坂で、学生時代自転車通学で鍛えていた私もあきらめて、ひいて歩くことにした。ここにはひっそりと義経が祭られていた。戦いに敗れた義経が最後に逃れてたどりついた場所。高校の時、古典で聞いた話を思い出した。「夏草や 兵どもが 夢の跡」という句の話。あんなに激しい戦いがあったこの場所も、今はただただ夏草が茂っていて、まるで夢のように跡形もないな・・・という気持ちの句。今いるこの場所で作られたもの。あまり俳句とかってわからないけど、今はそのはかなさが分かる気がした。私の目の前には大きな川(北上川)が流れていて、夏草が茂っていて、すごく平和でのどかな風景が広がってる。セミの鳴き声以外何もしないくらい静かで、昔、戦いがあったことなんて、想像もつかないくらい。時がたつと、昔のことってそうやって夢のように忘れられていってしまうんだね。やっぱりそれは寂しいことだよね。人生って短いから、”今”を頑張らないとね。そんなこと考えながら見ていたあの川が、ずっと頭に残っている。 平泉は思っていた以上に、鎌倉時代の雰囲気を残していた。夏でも涼しいし、疲れた心を癒したい人にもいいのではないでしょうか! 仙台に戻り、この日の夜はたび研究会のメンバーで、青葉城の夜景を見に行った。もう9時過ぎていたせいか、私たち以外に人はいなかった。青葉城から見る仙台の夜景は、さすが。すごくまぶしいっていう感じではないんだけど、ほどよい美しさが居心地よくて、しばらく夜景を楽しんだ。せっかく青葉城に来た記念に、伊達政宗像の前で写真を撮った。後日、できた写真を見てビックリ。不自然な白い煙りみたいのがいくつか映ってた。まさか心霊写真?! 青葉城 ここから見る夜景が綺麗だから、夜がおすすめ。なぜかあまり人もいないし、穴場かも。 今日の日程 仙台6:04発-一ノ関7:40着7:52発-平泉8:00着(中尊寺・毛越寺・高館)15:21発-一ノ関15:30着15:57発-小牛田16:47着16:50発-仙台17:34着
H9.8.22 この朝、たび研究会のメンバーとお別れし、私たちはバスで次の目的地、八甲田山に向かう。 八甲田山 ロープウェイで頂上へ行き、1時間のコースを歩いた。緑色と、早くも少し黄色になっている草木が美しい。池のまわりでは赤とんぼが飛んでいて、もう秋なんだなーって感じさせてくれる。私の中ではまだまだ夏は終わらない!っと思っていたんだけど。一周した後に飲んだ山ぶどうジュースは格別だった。こんなに濃いぶどうジュースは初めて。あまりの濃さに、少しずつしか飲めなかった。 酸ケ湯温泉 八甲田山からバスで20分ほど行くと、酸ヶ湯温泉が見えてくる。ここで一度下車し、次にバスが来るまでの1時間半ほどの間、見て回ることにした。この周辺の見所は、地獄沼とふかし湯である。 地獄沼 鼻をさすような強烈な硫黄臭さが漂い、沼からは水蒸気があがっている。私たちは少し離れた橋の上から見ていたけど、これ以上そばには近づきたくない雰囲気だった。 ふかし湯 ”ふかし湯”という看板が目に入ったので、立ち寄ってみることにした。どうやらここの地面の下には熱〜い硫黄が流れているみたいで、その真上にベンチが置かれている。その上に座ってみると、まるで天然のサウナ状態で、みるみる間におしりが熱くなってきた。お湯がないのに温泉気分があじわえる、珍しいところだった。しばらく座っていると硫黄の臭いにもマヒしてきたみたいで、臭さも気にならなくなってきた。それにしてもかなり熱い!そろそろ時間が迫ってきたので、バス停まで引き返すことにした。途中、自分の髪が風に吹かれると、温泉卵の匂いがした。私自身に硫黄がしみついちゃったみたい。 蔦温泉 さらにバスに乗り、八甲田山の麓にある蔦温泉へ。辺りはひっそりと静まり返っていて、ブナの原生林に囲まれた、山の奥深いところにある温泉。例の電話で不安いっぱいの私たちは、おそるおそる入っていった。しかし一歩入ると、抱えていた不安は一気にふきとんだ。旅館の方もとても丁寧に出迎えてくれたし、電話で聞いていた長い廊下や急な階段も、これのことかって思うくらいで、そしてピッカピカに磨かれていた。たしかに古い建物だけど、それがいい雰囲気をかもしだしていた。一安心。部屋も落ち着ける感じだったし、夕食がとってもおいしかった。カモ肉のお鍋や山菜を使ったいろんな料理がどれもおいしかった。そしてここの温泉は、扉を開けたとたん、木のいい香りが立ち込めてきた。さらにここのお湯は今回の旅の疲れをいっきにふきとばしてくれた。無色無臭の湯には体によさそうなものが入っている感じで、ただものではない。効能も数え切れないほど書いてあった。本当にいいお湯でした!この温泉が効いたのか、この後あっという間に深い眠りに落ちていった。 今日の日程 青森(バス)-八甲田山(バス)-蔦温泉