浅間山荘

まず始めに...

かの浅間山荘事件から今年で30年目になるそうだ。
今更、このページで連合赤軍や浅間山荘事件について長々と書く気はない。
事件に関しての記事などは探せばウェブ上にいくつかあるので、そちらを参考にしてもらいたい。

昭和から平成、20世紀から21世紀...。
時代の節目には必ずといって良いほど、あの鉄球で浅間山荘を破壊する衝撃的なシーンがテレビで放映された。
ヘリからの撮影だったのだろう、フィルム映像は微妙にブレていて
現場の緊張感らしきものが伝わってくる。
当時リアルタイムで放送を見ていた人も、事件後に生まれた人たちも、
あの浅間山荘の建物の形が脳裏に焼き付いているはずなのである。

事件の約一年後(1973年3月)に生まれた私にとっては、浅間山荘事件というのは
ビデオを早送りで見たような感覚しかないのだ。
当時、中継を見ていたという両親から、どのような感じだったのか聞くことはできても
なぜか思い浮かぶのは、鉄球で山荘を壊すシーンなのだ。
事件後、いったい浅間山荘はどうなってしまったのだろうか?
中学生の私は、素朴な疑問を抱き始めた。
そして、いつの頃からか、まだ浅間山荘が存在するのならこの目で確かめたい
と思うようになった。

1985年(中学一年生)

一人旅に憧れてたこの頃、偶然長野県に興味を持ち、色々と書籍などで調べ始める。
そして、小諸市に「浅間山荘」なるものを発見。
あの浅間山荘が事件後も営業しているのか!と思い、泊まれるものなら泊まってみたかった。
早速電話してみた。
「あの〜ひょっとして事件のあった浅間山荘ですかぁ?」と訊ねると、こちらが言い終わる前に
「違います!」と返ってきた。(笑)
ここには、このような電話が多いのだろうか?
それともひょっとして、忘れたいような忌々しい事件だったので本当のことを隠しているのか??
な〜んて、中学生ながらも色々考えてしまった。

後から解ったことだが、小諸の浅間山荘は町営だか市営の山小屋で
事件とは無関係だということ。
それにしても、名前で間違える人多いんだろうな。


2000年

時は流れて早20世紀も終わりの年。
確かこの年だったと記憶しているが、カップヌードルのコマーシャルで
「20世紀カップヌードル」とか言って、永瀬正敏が歴史的場面に合成映像で登場した。
色々なシリーズがあるが、肝心の浅間山荘事件バージョンがなくがっかりさせられた。
個人的な予想を言うと、警官の格好をした永瀬が「やってらんねぇよ!」
と言わんばかりの寒そうな表情で、鉄球+放水攻撃されている浅間山荘を見ながら
ラーメンをすする...というものだった。
ご存じの通り、カップヌードルは当時事件現場に待機している警官に配られ
それを食べるシーンが日本中に放映されて、爆発的ヒット商品になったのである。
そのことはメーカー側も十分承知しているはずなのだが、
やはり亡くなった方がおられる事件なだけに、CM化できなかったのだろうか?

余談だが、あのCMではJALの法被を着たビートルズに少し遅れて
永瀬がカップヌードルを食べながら飛行場に降り立つ...なんていうビートルズバージョンもアリかな?
と思っていたら、ジョンレノンになってしまった。


2001年

確か去年だったと思うが、北朝鮮のよど号ハイジャック犯の娘たちが帰国するとかで
頻繁にワイドショーで赤軍が取り上げられていた。
また、中東でドンパチやっていた赤軍最高幹部が帰国直後に逮捕。
逮捕後の護送されるシーンでのピースサインに、泉谷しげるが
「それは違うだろ...。」とコメントしたのが印象に残っている。
なぜか、2001年は赤軍関係の話題がHOT。
関連事件というか、話の流れで浅間山荘の映像もよく見かけるようになる。
9月には、ニューヨークで史上最悪のテロ事件。
その後、アメリカは報復攻撃に出るが事態は泥沼化。
各地で自爆テロが相次ぐ。

年末には、元ビートルズのジョージ・ハリスンが癌のため死去。
2001年はショッキングなことが立て続けに起こった。


2002年2月

2002年2月は、浅間山荘事件から丁度30年目になるとかで
各局のワイドショーなどに頻繁に取り上げられる。
たまたま私が見ていた番組では、当時のTVリポーターが
元赤軍派幹部とリンチ殺人のあった山岳アジトから浅間山荘までの道のりを辿るという内容だった。

TVを見ていて衝撃的だった。
もう、とっくに壊されて無いと思い込んでいた「本物の浅間山荘」が存在しているのだ。
一目でそれとわかる、あの建物の形。
これは、直接見に行くしかない!!と思ったのだ。

それに、申し合わせたかの如く、5/11から映画「突入せよ!浅間山荘事件」が公開されることを知った。
この30年間、映画界では浅間山荘がタブーになっていたようだ。
なぜ30年経った今ではOKなのか?その辺は謎である。
映画で公開されるとなると、ミーハー(死語?)な奴らに荒らされる可能性もある。
それに、観光名所と化すのも非常に困る。(ちょっと大袈裟だが)
これはまずい。その前に行っておかなければ...!決断まで、そう時間はかからなかった。

その日の夜から、ネットでの検索が始まる。
さすがに有名な事件だけあって、キーワードでヒットするページは多かった。
しかし、同じような内容で更に画像ナシというページがほとんどで、
現在の山荘についてなど書かれていなかった。いったいどうなっているのだろうか?

そんな中、雪の積もる冬、徒歩で浅間山荘にカップヌードルを持って行って食べる。というようなページを発見。
そのページの筆者も、永瀬のカップヌードルCMについて私と同じような事を書いていた。
似たような事考える人いるもんですねぇ。(笑)
内容は写真付きで、某別荘地入り口まで辿り着くが管理事務所で山荘の場所を訊ねると
受付のお姉ちゃんに、門前払いされてしまうというお話。
このページで、どこの別荘地なのかを特定。(かなり参考になりました)
やっぱり別荘地は別荘所有者のフリして、サッサと入るのが鉄則なようです。(笑)

続けて、事件を細かく記録したようなページを発見!
こちらには山荘の別荘番号まで載ってました。(^_^;)
これで完璧...といいたいところですが、軽井沢まで約5時間という遠方に住む私にとっては
土地勘があるわけじゃないし、ましてやよその別荘地の内部まで予想つきません。
まぁ、行くだけ行ってみようじゃないかということになりました。


2002年4月10日

決行の日。
メンバーは、友人MとK。
カーナビ付きなので、出発から約5時間で別荘地入り口の管理事務所横を問題なく通過。
これで第一関門はクリア。
でも問題はこれから。入り組んだ別荘地内で果たして、山荘は見つかるのだろうか?
案内図というか、看板のようなものが入り口付近にあるだろう...と期待していたがそれもナシ。
こうなったら自力で探す他なさそうだ。
しばらく適当に走ると、某有名TV局の保養所の道しるべが...。
あ、そういえば山荘はその近くだって書いてあったような??
とりあえず、そのTV局の保養所向かって車を走らせる。

別荘番号を目で追いながら進むと、一気にメモした浅間山荘の番号に近くなってきた。

「そろそろなんじゃないの?」と、3人とも第六感を働かせるような緊張感で
車の窓の外を過ぎてゆく建物に見覚えがないか確認していた。
管理事務所から10分くらいだったろうか。

あっ!これだよ!!私が叫んだ。

次のページ



(c)2002-2003 k All Rights Reserved