3月29日 [1日目]
初めての一人旅

大学に入って、これまでに2度海外旅行へ行った。一度目は2回生の春休みに、大学のクラスの友人とタイ人の留学生の3人でタイへ半月行った。二度目は3回生の春休みに、タイ旅行で一緒だった友人と二人で中国大陸をぐるっと一周した。2度の旅行で、「今度は一人で旅したい」と思うようになり、今回マレー半島を一人で旅することを決意した。

関西国際空港へ

3/29。朝の7時頃、起きた。今日乗るフライトの出発時刻は16:40である。けれど、早めに行って関空を探検したいと思い、早起きした。2年前のタイ旅行の時は関空深夜発のフライトだったので、夜の10時過ぎに関空に着いた。その時は初のアジア旅行であったので、むちゃむちゃ興奮していた。そのせいか、タイ旅行を思い出すと、出発前の夜の関空で缶ビール片手にタバコをふかしたり、夜の関空をうろちょろしたことも頭によみがえり、また関空へ行きたいという衝動にかられるのであった。

タイ旅行の時の関空の思い出については⇒


というわけで、今日という日は待ちに待った日であった。さらに、卒論提出、日本化学会の年会発表などの一連の行事を終えた後であったこともあり、解放感も手伝って朝からウキウキであった。

朝は彼女の家で寝ていたのだが、色々とごたごたがあって予定より1時間遅れて家を出発した。山科の外環を原付で走りながら気持ちを平常に戻した。六地蔵にある自分の家に帰り、旅の支度をした。バックパックを背負い、六地蔵駅までダッシュ!9時くらいの京阪電車に乗り、補助席に座って外の景色を眺めながら京橋を目指した。京橋駅でJR環状線に乗り換えだ。JRの切符を買っているとき、変なおっさんに「100円くれへん?」と言われたが、「無理です。」と言って改札へ逃げた。JR京橋駅のホームにはスーツを着たサラリーマンや就職活動中らしき学生ばかりであった。彼らと比べて自分は自由だなと思った。

JRで新今宮駅まで行き、そこから南海電車に乗り換えだ。このルートが一番安く関空まで行ける。急行の時間まで余裕があったので、駅の近くのコンビニでコーヒーを買って一息ついた。新今宮の駅周辺は乞食のようなおじさんが多くいた。しかも小便臭い。すでに東南アジアに来たかのようだった。

南海電車は混んでいたので岸和田あたりまで立った。堺市を通った時、遠くに古墳らしき森が見えた。

今日はいい天気だ。

列車に揺られて1時間ほどでりんくうタウン駅まできた。人も少なくなった。りんくうタウン駅を背に、いよいよ電車は海の上を走り始めた。窓から見えるのは青い海と遠くに見える大阪の町並みだけ!気分もハイに!それはまさに日常から非日常へのトンネルだった。一人でうっとりしていた。タイ旅行の時は、関空への橋を通過したのが夜の10時過ぎであったので夜景がきれいだった。昼前に通過する橋も夜とは違う美しさがあった。

関西国際空港を探検

橋を渡り終えると電車は地下(?)へ入り、いよいよ関西空港駅に到着した。なつかしい光景だった。仕事で出張に行くスーツの人、海外旅行スタイルでスーツケースを引きずっている人、外国人・・・。興奮度はさらに高まった。携帯の時計を見ると11時。昼飯タイムまでどこかをぶらつこうと思い、駅をはさんで空港の向こう側にあるエアロプラザへ行ってみた。

ここにはタカシマヤ、ホテル日航をはじめさまざまなレストランや売店があった。ひと通りぶらついて昼飯は何を食おうかなと考えた。ワクワクしすぎておなかが痛くなったのでトイレに行った。めちゃきれいなトイレだった。その後はウィンドウショッピングを楽しんだ。

航空券の受け取りカウンターの場所を確認しようと思い、地図を頼りに関空の4Fへ行った。無駄にエレベーターに乗った。カウンターの場所を確認した後、腹も減ったので関空の3Fにあるうどん屋でしょうゆうどんを食べた。まわりが家族連れやカップルだったせいか少し寂しかった。これが最後の日本食、と一人でつぶやきながらうどんをすすった。

チケットカウンターで航空券を受け取り、出国フロアーでチェックインを済ませた。窓側の席を希望したが、もう埋まっていたので無理だった。departure time まで4時間少々あるので、郵便局でトラベラーズチェックを発行したりHOTMAIL登録をしたりした。その後はぶらぶらした。

天気がよかったので外に出て飛行機を見た。4Fの外で見ていた。すると、警戒中の警官がやってきて「自殺しないでくださいね」と言ってきた。おいおいと思った。でも実際にそういう人がいるらしい。

出国手続き

本当はdeparture timeの1時間前には搭乗ゲートまで行っておくべきなのに、僕は勘違いして40分前に出国手続きを始めた。パスポートと航空券を見せて審査をした後、搭乗ゲートまで移動するのが手順である。出国手続きの所には長い列ができていて、そのせいで出国手続きが終わった時は20分前だった。搭乗ゲートへ行こうとすると
「シンガポール航空をご利用のお客様はいらっしゃいますか?」
という声が聞こえた。
「はい。」
と答えると「出発時刻がせまっておりますので、服にこのシールをつけて搭乗口まで急いでください。」
と言われ、シンガポール航空のシールを貼られた。
このとき、自分が相当遅れていることに気づいた。まわりには自分の他にシールをつけている人はいない。冷や汗がでるくらいあせった。

モノレールのような乗り物に乗り、降りて搭乗ゲートへ猛ダッシュ!何とか間に合った。飛行機に乗れないかと本気で思った。

いよいよ搭乗!

出発まで数分余裕があったので、彼女に最後の電話をし、トイレを済ませて搭乗した。飛行機へつながる通路を渡った。いよいよだ。周りにはビジネスマン風の人が多かった。
通路の出口ではシンガポール航空の制服を身にまとったスチュワーデスが迎えてくれていた。自分の席に行ってみると、真ん中の廊下側だった。窓から外はのぞけないところだが、トイレには行きやすいし、隣に人がいなさそうなのでgoodなポジションだった。周りを見渡して、きれいな飛行機やなーと感心した。

いよいよ離陸だ。航空機は滑走路まで移動し、そこから加速を始めた。首を伸ばして窓の外を見ると大阪湾と大阪のまちが見えた。

機内をエンジョイ

シートの前にある画面で救命道具の使い方を見た。その後、リモコンを色々いじっていると、なんと、シンガポール航空のこの画面で音楽鑑賞や映画鑑賞のみならず、ゲームができることが判明した。しかも、マリオテニスやらドクターマリオやら、知っているゲームばかりだ。ドクターマリオにはまってしまった。
ドリンクを頼めるということなので、コーヒーを頼んだ。久々に英語を喋った。機内でコーヒーを飲みながらドクターマリオをしているととても幸せな気分になった。

18時を過ぎたあたりで機内食が配られた。めっちゃうまそう!また一人でワクワクした。ドクターマリオは休憩して機内食を食べた。ドリンクにTiger beerを頼んだ。これはシンガポールの有名なビールだ。なかなかおいしかった。次に白ワインを頼んで舌で味わいながらマリオテニスをはじめた。
気づけばもう夜11時前。あ、でもシンガポールは時差1時間なので現地時間でいう夜10時だ。窓の外は真っ暗。
もうすぐ着陸のようだ。画面には東南アジアの地図と飛行機の軌跡の図が映されていた。飛行機はマレー半島の南端の近くだ。到着まであと何分かという表示もあって、あと8分と書いてある。席に座ってじっと到着を待った。

シンガポールに降り立つ

到着した。飛行機を出てシンガポールのチャンギ国際空港に降り立った。エアコンが効いているためか、南国の暑さは感じられなかった。入国手続きをした。手続きをしているおばちゃんがパスポートと一緒にキャンディをくれた。そして「Have a nice stay in Singapore!」と言ってくれた。

時間は夜10時半。シンガポール市内まで地下鉄で30分くらいかかるし、宿探しもあるので急いで地下鉄乗り場へ行った。入国手続きをしていたときは同じ便に乗っていた人がたくさんいたのに、いざ手続きが終わるとそれぞればらばらに散っていって、いつのまにか周りの人口密度は減っていた。なんだか不思議な気持ちになった。

地下鉄に乗ると、シンガポールという国が多種民族国家であることを痛感させられた。イスラム系にインド系、中華系・・・。自分一人浮いているような気持ちになった。海外旅行のしょっぱなにいつも感じる一種のカルチャーショック。今回は一人なのでなおその気持ちは強かった。

Bukisという駅で降りた。市内の中心に近い。この駅の近くに目指す宿がある。地図を頼りに安宿を探し、なんとか発見した。安宿とはいえ、一泊2500円ほど。アジアでの物価感覚からしてこれは高い。でも東南アジア隋一の先進国なので仕方がない。窓なしの部屋でトイレ・シャワーは共同。シャワーは水しか出ず、トイレの臭いにおいがした。しかもトカゲがいた。まあ、暑くて汗だくだったので別に問題なかった。ビールを飲んで寝た。