シートベルトの装着のアナウンスが流れてから間もなくして飛行機は着陸した。機内に次第にむわ〜んとした熱気が漂い、熱帯の国に来たことを実感させてくれた。機内の乗客はみな一斉にTシャツ1枚になり、荷物を整理して空港へと降り立った。2月なのにTシャツなんて、なんだか変な気分だ。
朝の5時ともあり、空港のガラスの向こうはまだ暗かった。乗客の列についていき、前の人の真似をして入国手続きを無事に終えた。予定より早くついてしまった。空港の外ではタクシーの客引きや名前の書いたプラカードを持った旅行会社の人でごったがえしていた。早朝なのに・・・。
東南アジア=ぼられる、のイメージにびびっていた僕らは、列車が動き出す時間まで空港内の待合室で待つことにした。さすがに睡眠時間が短かったこともあり、眠かった。相方は自分の円筒型のバックを枕にして仮眠をとった。僕は空港内のタイ語の案内を見たり、ガイドブックを見て時間をつぶした。
外が明るくなってきた。人の動きも増えてきた。僕らは空港の近くにある列車の駅へ向かった。空港の外はむわ〜んとして蒸し暑かった。空港のすぐ前を通っている高速道路は車の排気ガスで曇っていた。通る車はどれも数十年前に製造されたかのような旧式の車であった。外を歩く人々も東南アジアの顔。いきなり異国の地に放り込まれたような気分だった。これが一人旅だったら不安でいっぱいだろうなと思った。
外は思っていたよりも整備されていなかった。鉄道のプラットホームなんてしょぼかった。バンコク市内へは空港バスでもいけるのだが、列車はそれに比べるとはるかに安かったので列車でバンコク市内へ移動することに決めた。