退職してから1年強、悠々自適(?)な日々を送っていましたが、母との念願のカナダ旅行を終えいよいよ10月末より就職活動にはいりました。 私が働きたいのは「老人ホーム」。しかしながら、夏に取得した「ホームヘルパー2級」の資格だけでは、中々正規の職員としての採用は難しい状況であることがわかりました。 2級の資格だけでも、経験があればなんとかなりそうなんだけど、私は全くのビギナー。非常勤(パート)でも、とにかく働き始めて経験をつむしかないな・・と腹をくくりました。結局、通勤しやすそうなところ、常勤並に働けそうなところ、などを条件にいくつか絞り込んで、面接の申し込みをする前に下見に行ったりしました。下見と言っても、実際の通勤にかかるおおよその時間をみたり、外観から雰囲気を感じてみたりっていったところだけど。
ここなら!って思えるところがありましたので、早速ハローワークを通じて面接の申し込み。 2名募集のところ、既に1名は決まってるとのこと。急げ!! 翌日の11時でお約束をいただき、慌てて美容院に行って髪の毛を気持ち整えて履歴書用の写真を撮ったりしました(笑)
ものすごく久しぶりのスーツ。かなりの緊張。 何を着ていったらいいんだろう。。と散々悩みましたが、やっぱりきちんとしといて間違いは無いかな??と思い結局濃紺のスーツとなりました。施設長との面接。当然されるであろう「なぜ、退職したのか?」「どうして 介護職につこうと思ったのか?」という質問。 自分の歩んできた道のり、自分の正直な考えをそのまま話せたような気がします。
・10年以上会社勤めをしてきてふと今後の人生を考えたとき、学生時代から心のどこかにあった「高齢者への思い」をそのままあやふやにしたまま人生を終わらせることになったら、とても後悔しそうな気がしたこと。
・周囲の人に納得してもらった上で、退職し介護職の道へ進もうと決めたこと。
・大学生だった頃、過疎化の農村のお年よりや都市で独居されているお年よりをゼミの一環として尋ね歩いていたとき、笑顔がステキだった方、半ば生きることに絶望しかかっているような方などなどが忘れられないこと。
・腰掛けのつもりじゃない、それなりの覚悟をしていること。
施設長は、私が六大学出身であるがゆえ、本当に食事の介助や排泄の介助ができるのか?ということがひっかっかっていたようでした。そんなこと、関係ないのに。「はっきり言って、『汚い』と思われる仕事もたくさんあるのですよ? 大学出の方にできますか?」みたいなこと、何度も言われました。 経験がないから、説得力に欠けるのかもしれないけれど、十分理解し覚悟していることを私も何度も言いました。
「とてもやる気があるようなので、今月からでも来て貰おうかな・・ボソ」
え!?まじ? 施設長の小さなひとりごと。 その後、課長さんに施設内をざざっと見学させてもらって、「明日連絡します」と言われ、なんとなく手ごたえを感じながら帰ってきました。
そして、翌日。
「11月5日 9時から朝礼がありますので8時45分頃までに来てください。みなさんに紹介します。」やったね♪♪
初めの一歩。小さいけど一歩は一歩。少しずつでも前進していこう。。
最初の一ヶ月は、本当にただただオロオロしているだけでした。 まともに出来ることなんて一つもない。とにかく、人の名前を覚え、一日の流れを覚え、きまりごとを覚えて・・・私の脳みそ!!もっと シワを刻んで〜〜!っていう感じでした。慌てなくていいから、確実に覚えていってほしい。。という諸先輩方の言葉を励みに、ひたすら動きまわりました。
何もできない私が、唯一できること。それは、「いつも元気でニコニコしていること」。これしかないな・・と思っていたので、厳しいことを言われても、疲れたな〜と思っても、これだけは頑張りました(笑)今までは、若いモノをまとめなくちゃならなかった立場。営業マンが出払った日中、事務所内での出来事にある程度責任を持たなければならなかった立場。
それが、一転して色んなことを教えてもらう状況。10数年前の新人の頃の緊張感を久々に思い出しました。人にモノを教える難しさ、はがゆさは身にしみているつもりです。忙しい中、ちょっと年取った一年生の私に、あれやこれやと指示を出してくれる言葉は、心から有難いと思いました。それが例え厳しい言葉であったとしても、相手の方の時間を削っていることは確か。心で覚えていこうと思いました。
私がこんなふうに考えられるのも、会社勤めあってこそ。遠回りしちゃったかな?と思わないでもなかったけど、無駄な時間ではなかったと、改めて感じました。
再び働き始めて、早4ヶ月。成長したのかしていないのか、まだ定かではありません(笑)
まだまだ、「あ!そうだった!」と慌てること、「う、やっちゃった・・」って思うこと、たくさんあります。排泄介助でも着替えのお手伝いでも、他の人と比べたらずっと時間がかかります。でも、とにかく「安全」と「清潔」が第一。迷惑かけてるなーとせつなくなることもあるけれど、やっぱり「元気にニコニコ」をモットーに はりきって過ごしています。わずか 4ヶ月の間に、5人の方が亡くなりました。普段元気にしていても、ここに入所されている方々は、いつ亡くなってもおかしくない健康状態であることは、最初の頃に聞いてましたけど、やっぱりショックです。
もっと、あーすればよかった、こーすればよかった・・とあとからあとから考えちゃいます。もっと笑ってもらいたかった、もっと抱き合えばよかった。。 後悔先にたたず。諸先輩方のように、心残りのないよう毎日を精一杯頑張っていくしかないんだなと思います。入所者さんの笑顔に出会えたとき、こんな私に「ありがとう」と言ってもらえたとき、転職してよかったと、心底思います。これから、いろんなことがあると思います。でも、おじいちゃん、おばあちゃんからいっぱい元気をもらって、少しずつでもお返しをしながら、また明日も頑張ります。もちろん、「笑顔」で♪