| ●・・Korea 9days ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・● | ||||||||
| 韓 国 9 日 間 |
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発行責任者 ちはる |
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| 《2002年4月22日―5》
■ チルブラン[C'hil-bul-am:七仏庵]ヘ−2 11時28分、幅は広いが未舗装の道を歩きはじめる。 道幅はちょうどトラック1台分くらいしかなく、わたしとすれ違うことはできない。 草ぼうぼうの畑に降り立って、乾いた未舗装の道を土ぼこりをあげながら走り去っていくトラックを見送りつつ、こりゃあえらいところに来たみたいだぞ、と思う。 道をちょっと行くと、左右は森になった。 何か話しかけられるかな、と思ったが、結局何も言われなかった。 軍人さんとすれ違ってまもなくの11時31分、森を少し切り開いたところに小さな古墳があった。 おお〜、こんなところに古墳がっ! この時撮った写真を、後で韓国の人に見てもらったのだが、「これは古墳じゃなくて現代のお墓。いまでもキョンジュのあたりでは、死んだ人の棺おけをみんなでかついで(道が細くなると車は入れないから)ナムサンへ埋葬に行く」と言われてしまったのだ。 そういえば、韓国では火葬は一般ではなく、土葬が今でも主流のはず。
ひょえ〜、知らなかったとはいえ、現役のお墓を写真にとって来ちゃったよ。 しかし、この後も道沿いにはたくさんの小さな古墳型お墓が現れた。 11時34分、またしても十字路に出た。今度の十字路は真っ直ぐ進む道の手前にチェーンがかかっていて、通れないようになっている。 どっちに行くんだろう? と一瞬悩んだが、よく見ると右側に行く道は行き止まりで、左に行く道はすぐ沢になっていて先に進むことはできないようになっていた。
ということは、チェーンを乗り越えて行け、ということか。 この家で飼われている犬たちに吠えられたので、さっさと先に進む。 11時37分、看板がふたつ立っているのを発見。道はこの先からのぼり坂となる。 何か重要な警告とかだったらどうしよう、とは思ったが、こんな初手で引き返すわけにも行かない。先に進む。 ここから道は本格的に山道。左右には木々が深く生い茂り、道には大きな瓦礫のような石が散らばる。
花は、ピンク色のつつじが少し咲いていた。ちょっとだけ心がなごむ。 しばらく行くと、道のかたわらに突然、青い大きな縦長の箱が現れた。 ファジャンシル――ってことは、これ、トイレ?
この公衆トイレ、外見は非常にきれいだった。 じゃあ、やっぱりチルブランへの道はこっちであってるんだな。 とりあえず安心、と思ってちょっと先に行くと、一筋の水の流れが道を横切っていた。 ここを渡れってかっ!?
ちはる、少々呆然と水を見つめる。 しばらく風景を見る余裕もないほどきつい山道を歩きつづける。
11時43分、ちょっと大き目の古墳(実際には現役のお墓)をふたつ発見。
ああ、ここからチルブランまで1.5kmなのか。 1.5kmというと、ふつうなら20分ちょっとで歩けるけど、ここは山道だから30分くらいかかるかな。 ここで少し休憩し、ふたたび出発。 11時52分、またしても沢越え。トイレもあった。 道は依然としてのぼり坂。
12時ちょうど、どこからか滝の流れ落ちるような水音が聞こえてくる。 3人組の軍人さんとすれ違って以来、人の姿はまったく見ない。 山で人とすれ違ったら、「こんにちは」とあいさつするのが確か日本の山登りでの礼儀のはず。 そしてさらにすれ違いざまに「アガシ〜、ナンタラカンタラ〜」とわたしに声をかけ、おばちゃんはそのまま山道を下りていった。 それにしても軽装なおばちゃんだった。足なんて子どもがはく上履きみたいなのじゃなかったか? ・・・とりあえず、向こうから人が来たってことは、この先に道があるってことだよね。 おばちゃんとすれ違って間もなく、ひさびさに風景のひらけた所に出た。 ![]() 何かありそうなんだけど、 何もない崖 12時7分、すでに5度目の沢越え。 12時11分。暑い。息があがる。 12時17分。ダメだ、歩けん。 道は、なだらかなところもあるが、もはやよじ登らなければならないほど傾斜が急なところもある。 いままでずっと長袖のシャツを着ていたが脱ぐ。もう、暑くて着ていられない。 少し休んでまた歩き始める。
げ、迂回する道がどこにもないぞ。 しかも岩のあたりには地蜂の巣があるらしく、蜂がぶんぶん飛んでいる。 しかし、岩を乗り越える以外に道はない。 なんでこんなところに水屋が???
不思議ではあったが、確かにわたしの手持ちの飲み水も少なくなっている。 ――ここ、行き止まりじゃん。 そう、なんとこの水屋の先には、いままであった人が踏み固めた道筋がどこにもなかったんである。 ええっ!? ちょっと待てよ。 水屋の周囲をあわてて見回す。
そうだ。水屋にいろいろ字が書いてあった。 水屋に白いペンキで書いてある文字を読んでみる。
「チョップル キョジ マセヨ」とわたしには読めるが、意味なんてひとつもわからない。 どうしよう・・・こりゃエライことになったぞ。 確かに、「チルブラン 1.5km」と書かれた看板があったところから、すでに山を登りつづけて40分以上たっている。平地なら3km近い距離を歩き終わっている時間だ。 行くべきか、退くべきか・・・ 悩んだ末に、先に進むことにした。ここであきらめて引き返したら、あとできっと後悔する。行けるところまで行こう。 水屋の横の、どこにも手がかりのない水にぬれた平らな岩に足と手をかける。 ・・・ヤバい。 じっとりぬれた岩にへばりつきながら、わたしは自分の脳裡に赤い回転灯がくるくるとまわりはじめるのを感じた。 「行くも地獄、退くも地獄」とはこのことか? ええい、同じ地獄なら前に進んでやるっ!(笑) 深く枯れ葉が積もった山の斜面に、ふくらはぎくらいまで埋もれながら、土から浮き上がった木の根本を伝いつつどうにか上へ上へと登っていく。 あそこに見える木のあたりまで行けば、少しは先を見渡せるだろう。そんな期待を持ちながら、どうにか目標としていた木のところまで来たけれど――その先にはさらにきつい道とは言えぬ枯れ葉が積もった山の斜面が続いているだけだった。 この時、ふと思ったのだけど――わたし、道を歩いているんじゃなくて、枯れた沢を登っているんじゃないか? 何気なくかたわらに目を向けると、誰が積んだのだろう? 石を組みあわせて作った祠のようなものがあった。
・・・ということは、やはりここは人が通るルートなのか。 登ってくるのも大変だったが、これはどう考えてみても降りるのも大変そうで、これ以上高いところに行った場合、わたしはひとりで無事に降りてくる自信がない。 引き返そう。 たとえ後悔することになってもいい。これ以上は危険だ。> 必死になってよじ登った山の斜面を、黙々と降りる。 13時31分、十字路に見えて、実は真っ直ぐにしか進めないところまで戻って来た。 おわり |
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