・・Korea 9days ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
韓 国 9 日 間  徒 然 日 記
第21号 3日目の7
2002.9.4 発行
今回のMission 拜里三尊石仏立像を見よ
難易度 レベル1

発行責任者 ちはる

 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・Turezure Diary・・
この日記は、ちはるが実際に韓国でつけていた日記をもとに、加筆、修正、再構成したものです。
今回ちはるは韓国に行きましたので、呼称に関しましては在日本大韓民国大使館HPの記述に基づき、地域は「韓半島」、人は「韓国人」、言語は「韓国語」と表記します。特に政治的な意味はありません。
もしかしたら文中に、不適当な発言、あるいは間違った記述があるかもしれません。その場合はどうぞ容赦なくご指摘ください。ただし、旅の折々で胸の内に生じた感情については、あえてそのまま書いている場合もあります。どうぞご了承ください。

《2002年4月22日―7》

 サムブルサ[Sam-bul-sa:三佛寺]の石仏

金鰲山三佛寺
金鰲山三佛寺

サムブルサへ続く八重桜並木
サムブルサへ続く八重桜並木

 2時58分、タクシーはサムブルサへと続く階段下の、お茶屋さんみたいなのがある広場で停まった。
 さあ、この階段を登れば(きっと)石仏が見られるはず。

 左手にサムブルサらしきお寺をちらっと見ながら階段を上へ登って行くと、柱を朱に塗った門や、五色の丹青に彩られた建物が見え始めた。

階段をのぼっていくと見える門と建物
階段をのぼっていくと見える門と建物

 特に扁額とかはかかっていないその門をぬけると・・・あったーっ! 石仏だあっ!

ようやく見られた石仏
ようやく見られた石仏

 あーん、朝にホテルを出発してからすでに6時間あまり、ようやく今日初めてナムサン[南山]の石仏が見られたよう(T_T)。←感涙

 サムブルサの本堂からちょっと離れたところにあったその石仏は三尊像だった。

正面から見た三尊石仏
正面から見た三尊石仏

 何三尊像だかわからなかったが、帰ってから調べたら、真中の仏さまの右手が施無畏印、左手が与願印だったので、これはお釈迦さま。というわけで、釈迦三尊像だったということになる。

 いずれも五頭身くらいで、角がすっかりまるくなっていて、右側の脇待は衣のひだも表情もほどんどわからないほど摩滅していたが、右側の脇待はわりとはっきりしていた。光背の化仏まで残っている。

光背の化仏
これは左側の脇待。
光背の化仏が見えますか?

 だいぶ古い時代のものなんだろうなー

 ようやく見ることができた石仏なので、建物の前にあったベンチに座って堪能する。

 しかしっ。

 この時、わたしは大きな間違いをおかしていたのだ。>

 わたしはサムブルサで見たこの石仏のことを、てっきり「サムブルサの三尊石仏」だとばかり思っていた。
 実際、ここに来るために参考にしていたガイドブックには、この石仏のことを「三尊石仏」、最寄りのバス停を「三仏寺」と書いていたので、「ああ、サムブルサに三尊石仏があるんだな」とわたしは思ってしまったのである。

 だが、現実にはこの認識は誤りだった。
 違うどころかサムブルサには三尊石仏なんぞないのである。

 わたしがこの時見た石仏の名は、正確には「拜里三尊石仏立像」だったのだ。

 カン違いをしてしまった大きな要因としては、目の前の「三尊石仏」は壁こそないけどちゃんと建物の中に立っているのにたいして、ガイドブックに載っている「拜里三尊石仏立像」はまわりになにもない、雨ざらしのままの姿だったことだろうか?

 とにかく、ガイドブックの石仏と目の前の石仏が同じものだとは、とてもじゃないけどわからなかった。
※Attention! 拜里三尊石仏立像を囲む建物はわりと最近作られたものらしいです)

 そして目の前の「三尊石仏」を「サムブルサの三尊石仏」だとすっかり信じこんでしまったわたしは、キョンジュの観光案内所でもらったガイドを見て、「むむ、サムブルサのちょっと先に拜里三尊石仏立像ってのがあるぞ。よし、見に行ってみるか」と思い――ふたたび山の中へと入って行ってしまったのである(爆)!

 ガイドを見ると、拜里三尊石仏立像はサムブルサをまっすぐ突き抜けた山の中にある。距離もそれほどないらしい。
 そして実際にその方角にあたる方向を見ると、山の中に通じる細い道が一本あった。ふむ、あの道を行くのか。

山中へと通じる一本道
山中へと通じる一本道

 三尊石仏を囲む石塀に、その道へ通じる出入り口がないのが気になったが、まあいいや、といったん石塀の外に出て塀の外側をめぐって山道へ。

 この山道、非常に細い。しかも道のすぐ左右には背の高い笹や草などが生い茂り、人の身体に覆い被さってくる。

 傾斜もかなり急で、歩き始めてものの5分ほどで、キョンジュの田畑が見下ろせるほど高いところまで上って来てしまった。

ナムサンからの眺め
わずかな時間で、こんな風景が
眼下に広がるところまで来てしまった

 やばいなあ・・・。ほんのちょっとでこんなところまで来ちゃった。
 午前中の二の舞になるのはまっぴらだ。

 拜里三尊石仏立像まで、それほど距離はなかったはず。10分歩いて何もなかったら引き返そう。
 登り始めたのが3時17分だから、27分には引き返すことにする。

 途中から道はわりとなだらかになった――っていうか、これ、どこかの峰の尾根に出たんだろうな。
 このあたりはわりと人が来るらしく、道沿いに鉄線をはった柵などもある。

 左右にはときどき小さな古墳が姿をあらわした。白い百合の花を供えた古墳なんかもあって、へえ、誰か名のある人の古墳なんだろうか、と考える。
※Attention! 実際にはこの古墳は現役のお墓なので、お花が備えてあってもちっとも不思議じゃないんですね)

 時間はあっという間に10分たってしまった。

 むーん、おかしい。何で石仏、ないんだろう?(←当たり前じゃ)

 これ以上のぼり続けても、石仏を見られるという保証はない。
 すっぱりあきらめて引き返すか――と思ったわたしの耳に、山のやや上方から小さな子どもの笑い声が聞こえてきた。

 あれ? 子どもの笑い声?
 なーんだ、この山、子どもが登れるくらいやさしい山なのか。

 よし、じゃあもうちょっとだけがんばろう、と歩きはじめてすぐだった。

 突然目の前に広場が開け、行く手を阻むかのように、正面に大きな古墳がそびえたっていた。

 あれ? 先に道がないぞ――と周囲に視線をめぐらせたわたしの目が、ふと、お墓の前に転がる小さなピンク色の靴をとらえた。

 ・・・なんでこんなところに、子どもの靴が片方だけ?

 この時、実際にわたしの耳に聞こえてきたのか、それともよみがえってきただけなのかは不明だが――ふたたび子どもの笑い声がした。

 それと同時に全身が鳥肌っ!
 あたまの中にはなぜか映画「オーメン」が浮かび上がる(笑)。

 やべえ
 やべえよ、ここ。絶対やばいっ!

 ひー、勘弁してくれーっ! とちはる、身をひるがえして猛ダッシュにて下山。

 なんだったんだ、いまのは〜
 なんであんなところに子どもの靴が、しかも片方だけ落ちているんだよ〜

 結局、拜里三尊石仏立像も見られなかった(とこの時は思っていた)。
 いったいなんなんだ、このナムサンという山は?/p>

 どうやらわたしにとってナムサンは、仏のお導きのない山のようだった。

おわり


今回のMission 拜里三尊石仏立像を見よ
難易度 レベル1
今回のMission結果 失敗・・・(-_-)?
本部からのコメント 実際には拜里三尊石仏立像を見ているのですが、それに気付いたのが帰国後ですので、いちおう失敗に分類します。
また、あなたが聞いた子どもの声は回折現象によるものです。山の向こう側のふもとにいた子どもの笑い声が、音の回折によって山の反対側まで聞こえてきただけです。
気にせず次の任務に励んでください。

 

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