・・Korea 9days ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
韓 国 9 日 間  徒 然 日 記
第28号 4日目の4
2002.9.27 発行
今回のMission バスでプルグクサ[仏国寺]へ移動せよ
難易度 レベル1

発行責任者 ちはる

 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・Turezure Diary・・
この日記は、ちはるが実際に韓国でつけていた日記をもとに、加筆、修正、再構成したものです。
今回ちはるは韓国に行きましたので、呼称に関しましては在日本大韓民国大使館HPの記述に基づき、地域は「韓半島」、人は「韓国人」、言語は「韓国語」と表記します。特に政治的な意味はありません。
もしかしたら文中に、不適当な発言、あるいは間違った記述があるかもしれません。その場合はどうぞ容赦なくご指摘ください。ただし、旅の折々で胸の内に生じた感情については、あえてそのまま書いている場合もあります。どうぞご了承ください。

《2002年4月23日―4》

 バスでプルグクサへ

 博物館の見学を終えて、11時13分、博物館のバス停着。
 バス停に着いたとたんに発車したバスが、プルグクサへ行くためにのるはずの11番のバスだった。
 ちっ、乗り遅れたか。次のが来るまで20分くらい待つかな?

 雨が降っているので、バス停の屋根の下で待つ。
 通りを見ていると、アナプジから歩いて博物館にやってくる子どもたちがけっこういた。

 待ちはじめてしばらくした頃、博物館で見かけた7〜8人連れの白人たちがやってきた。
 話している言葉をよく聞くと、英語ではない。フランス語だ。
 ふうん、どこの国の人たちなんだろう。

 よく見るとけっこう年配のグループで、わりと若い女性がリーダーシップをとっているようだった。停車したバスのドアが開くと、運転手さんに「プルグクサ?」と訊ねたりしている(この時来たバスはプルグクサに行かないバスだった)。

 じゃあ、この人たちもこれからプルグクサに行くのか。後に付いていけばいいから安心だな。

 リーダーの女性はバス停のある歩道の端に立ち、次のバスはまだか、というように遠くを見やっている。
 そのうちに1台のトラックが、こちらに向かって爆走してきた。

 こういう時、ふつうなら、歩道の端っこに立つ人の安全のために、車ってスピードを落としそうなものだけど、韓国のトラッカーはその点容赦ない。すさまじいスピードを保ったまま女性に近づき、その鼻先を走り抜け、轟音と突風を残して去っていった。へたすりゃその勢いにまきこまれて、転倒しかねないほどのスピードだ。

 うっひゃー、すげえなあ、と思った瞬間、とうの女性が大爆笑をはじめた。もはや常識のレベルを超えた韓国のトラックのすごさに、ブチ切れてしまったように笑っている。そしてしばらく笑いこけていた。なんとなく気持ちがわかる。

 11時25分、11番のバスが来た。フランス語を話す集団に続いて乗車。降りる時は彼らと一緒に降りればいい。気をつかわなくていいから、こりゃ楽ちん。

 そして乗ったバスは、めちゃくちゃとばしていた。車体が振動ですっごくゆれる。う、酔いそう。

プルグクサへ向かうバスの車内
プルグクサへ向かうバスの車内

 しかもエンジン音がガーガーゴーゴー車内に響いて、まるで嵐の中にいるみたい。
 隣に人がいても、話し声が聞こえなさそうだ。
 そのせいか、フランス語を話す集団も、みんな沈黙していた。

 バスは昨日も通ったトンイルジョン[統一殿]へと続く八重桜並木を走り抜ける。
 八重桜は、今日は雨にぬれて、花房が水を含んでいっそう重たそうだった。

 だいぶ道を走った頃、信号でバスが停まった、と思ったら、なぜか前方の扉が開いた。
 なんだろう? バス停でもないのに、と思ったら、わたしが乗っているバスの運転手が、右隣に停まっているバスの運転手がおしゃべりするためにドアを開けたのだった。
 ううん、おおらか。

 11時39分、茶色地に白い文字で「プルグクサ」と書かれた看板のある交差点を左に曲がると、「仏国寺駅」というバス停があった。
 ああ、そういえば韓国の国鉄にプルグクサって駅があるんだっけ。

 ちなみにこの駅からプルグクサまで、バスで7分かかった。道はほとんど上り坂。歩けないことはないだろうけど、かなりきついだろうな、と思う。

 バスはこのあとぐんぐんと舗装された山道をのぼっていった。
 そして11時46分、路肩に停まっているバスが多いな、と思ったところで、バスががっくんと上下に大きくバウンドした。
 うおお、何ごと? と思ったら、かまぼこ型の車止め(本来はスピードを落として乗り越えていくもの)の上をそのままのスピードで走り抜けていたらしい。むう。

 この車止めを越えると、すぐそこがプルグクサの駐車場だった。
 バス停もここにあって、フランス語集団に続いてバスを降りると、すぐさま数人のおばちゃんたちがわたしたちに近づいてきた。
 おばちゃんたちはどうやらお土産屋さんの人らしく、さっそく客引きアタックがはじまる。

 わたしはひとりだったからか、外国人には見えなかったからか、おばちゃんたちの餌食になることはなく、さっさとプルグクサに向かうことができた。
 


 プルグクサ――駐車場からお寺前まで

 さて、プルグクサ。
 創建は528年(「仏国寺古今創記」)とも751年(『三国遺事』)ともいわれているらしく、どっちが正しいのかはわからないが、とにかく古いお寺であることは確か。
※Attention! お寺自体は528年に建てられたけど、再建されて「仏国寺」と呼ばれるようになったのが751年、という説もあるようです)

 当然というか、もちろんというか、韓国でいうところのイムジン・ウェラン[壬辰倭乱:文禄の役(1592〜1593)]で、一度木造部分はほとんど焼けてしまったそうな。

 1700年前後には再建したけど、そのあとも何度か立て直しているとのこと。
 でも、崇儒抑仏政策などもあって、その後は廃れてしまっていたらしい。
 現在の姿は1973年の大改修によるもの、とガイドブックには書いてある。

 大改修前のモノクロ写真も、ガイドブックには載っていたが、それはもう見事に荒れ果てていて、建物はほとんどなく、残っているわずかな建物の壁は漆喰がはがれ落ち、もはや「廃寺」同然の状態だった。

 駐車場からプルグクサへは、八重桜の並木道が続く坂道をのぼっていく。疲れているのか、足元がふらつく。

 道の左右に広がる庭園内にも八重桜の木がたくさん植えられていて、緑の芝生がピンクの花びらにおおわれていた。

プルグクサの八重桜
プルグクサの八重桜。
花はほとんど散っていた。

 わー、きれいだなあ、と眺めていると、ふと道端でおしゃべりしていた屋台のおばちゃんたちの姿が目に入った。
 すると、その中のおばちゃんのひとりが、不意にはいてるズボンに手をかけたかと思うと、しゃがみこみながらズボンをおろし、屋台の陰で(といっても丸見えだが)おしゃべりを続けながら用をたしはじめた。

 ひょええ〜っ!? いったい何なんじゃ〜っ!?
 トイレに個室なしの中国においてさえ、こんな強烈な場面に出くわしたこと、ないぞ。

 おそるべしっ、韓国のおばちゃん。

 汚された目を美しい八重桜の花で洗い流しながら、さらに上へ行くと、またまた駐車場があり、その向こうにプルグクサの門が見えてきた。ようやく到着である。

プルグクサ駐車場
プルグクサ駐車場

 この駐車場に、世界遺産の碑があった。

世界遺産の碑
世界遺産の碑

 チケット売り場でいつもどおり、「ハンジャン チュセヨ」[一枚ください]とチケットを買う。
 ガラスの向こうにいた販売の女性は、よく見ると石鍋に入ったごはんで食事中だった。

 門をくぐって中に入る。
 この門は
「イルジュムン」[一柱門]というそうな。
 どこが「一本の柱」なんだ? と思ったら、「一本の柱」じゃなくって、「柱が一直線上に並んでいる」から「一柱門」とのこと。なるほど。

プルグクサの一柱門
プルグクサの一柱門

 門からお寺はまだ見えず、ほぼ一本道が続いている。道なりに歩いていく。
 道沿いには、「吐含山佛國寺事蹟碑」と彫られた石碑を背中にのっけた亀や、見事な枝振りの藤の花などがあった。それらを眺めつつ先へ進む。

石碑を背中にのっけた亀
石碑を背中にのっけた亀

見事な枝振りの藤
見事な枝振りの藤

 さらに、道の途中に橋があった。橋か・・・

道の途中にある橋
道の途中にある橋

 なんか、「彼岸と此岸」を分けているというか、とにかく何かの境界線のようなイメージをわかせるレイアウトの橋だな、と思ったら、この橋の名前は「解脱橋」

 ふむ、ということは、この道はまさにお寺への誘導路なのか。
 うーむ、よくできてる――っていうか、このお寺は全体的にとても考えられた構成になっていることが、この後わかることになる。

 橋を渡ると「天王門」という大きな門がある。

天王門
天王門

 門の中には目のぎょろりとした、大きな極彩色の四天王像があった。
 おお、ソウルのポンウンサ[奉恩寺]でも、規模は小さいけど同じような四天王を見た記憶があるぞ。
 ふうーん、韓国の四天王ってこういうスタイルで創られることが多いのか。

左が持国天、右が増長天
左が持国天、右が増長天

左が広目天、右が多聞天
左が広目天、右が多聞天

 メモによると、四天王の持ち物は下記の通り。

・持国天(東方)…… 琵琶
・増長天(南方)…… 剣
・広目天(西方)…… 右手に青竜、左手に紅玉
・多聞天(北方)…… 右手に杖、左手に宝塔

 琵琶を持った持国天が、みょ〜にシブい顔だった。

広目天アップ!
広目天アップ!
竜と玉がわかりますか?

多聞天アップ!
多聞天アップ!

 この門を出ると、もうひとつ橋がある。名前は「般若橋」(般若=知恵)。

 そして般若橋を渡るとようやくプルグクサの前の広場に着くのだった。

おわり


今回のMission バスでプルグクサへ移動せよ
難易度 レベル1
今回のMission結果 成功(^ ^)
本部からのコメント プルグクサには簡単に到着できましたね。非常に広い境内なので、がんばって見学してきてください。

 

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