・・Korea 9days ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
韓 国 9 日 間  徒 然 日 記
第42号 6日目の4
2002.12.3 発行
今回のMission ヘインサ[海印寺]をリポートせよ−2
難易度 レベル0.5

発行責任者 ちはる

 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・Turezure Diary・・
 
この日記は、ちはるが実際に韓国でつけていた日記をもとに、加筆、修正、再構成したものです。
今回ちはるは韓国に行きましたので、呼称に関しましては在日本大韓民国大使館HPの記述に基づき、地域は「韓半島」、人は「韓国人」、言語は「韓国語」と表記します。特に政治的な意味はありません。
もしかしたら文中に、不適当な発言、あるいは間違った記述があるかもしれません。その場合はどうぞ容赦なくご指摘ください。ただし、旅の折々で胸の内に生じた感情については、あえてそのまま書いている場合もあります。どうぞご了承ください。

《2002年4月25日―4》

 鐘楼前から九光楼

 法鼓の演奏を聞き終えた後、境内の建物の観光へ。

ヘインサ境内見取り図
ヘインサ境内見取り図

 さて、ヘインサ。
 仏教には「仏・法・僧」という三宝があるけれど、ここ韓国ではそれぞれがみっつのお寺にわけられて存在しているそうな。

 「仏」(仏舎利)はプサンからも近いトンドサ[通度寺]に。
 「法」はここヘインサにあって、八万大蔵経のこと。
 「僧」(多くの高僧を輩出した)はソングァンサ[松広寺]に。

 トンドサは、プサンからキョンジュに移動する際に、高速道路で「トンドサはこちら」という案内を見た覚えがあるので、だいたいあのあたりにあるのだろう、という想像がつく。

 しかし、ソングァンサは、全羅南道の順天市というところにあるそうだけど、正直な話、それってどこよ? という感じ――と思っていたが、「韓国紀行」のふるりんさんが、2001年の夏にこのソングァンサに行っている。

 ということは、決して日本人になじみのないお寺というわけではないのだろう。

 それにしても、キョンジュ[慶州]で見たプルグクサ[仏国寺]は世界遺産だけど、韓国の三大名刹には入っていないのだな。

 ま、それはさておきヘインサ。

 解説によると、ヘインサは華厳宗系のお寺で、華厳経の中に出てくる「海印三昧」という一節にちなんで名づけられたのだそうな。

 「海印三昧」とは「・・・衆生の煩悩妄想が止まる時、宇宙のいろいろな真の姿が、そのまま水の中(海:この場合、海は娑婆世界を比喩的にあらわしている)に照らし出される(印)境地を指す」という意味だそう。

 ふーん、「印」って「印鑑」の「印」じゃなくて、照らすって意味だったのか。

 ヘインサは、山の斜面に沿って建物が上へ上へと並んでいる。
 法鼓と鐘のあった建物のある広場から階段を上ると、三層石塔と大きな建物のある広場に出る。

三層石塔
三層石塔

 大きな建物は九光楼といって、ヘインサのすべての建物の中心に位置しているそうな。

 そしてこの建物の片隅では本を売っている。
 売り場の扉を見ると、日本語版のヘインサの解説書を売っていると書いてあった。お値段は3,000ウォン。

 3,000ウォン(約300円)? 安っ!
 さっそく買いに行く。

 レジにはまだ若い女性がふたりいた。日本語が少し話せるようで、なにごともなく本を買えた。お礼は「カムサハムニダ」と韓国語で言った。

 本は、64ページでフルカラー。しかも写真が多く、これはなかなかお買い得な本だった。


 大寂光殿

 九光楼前の広場から、さらに階段を上っていくと、今度は大寂光殿という建物がある。

大寂光殿
大寂光殿。右に三層石塔がある。

大寂光殿の扁額
大寂光殿の扁額

 お釈迦様のいる本殿は「大雄殿」というけれど、華厳宗では本尊は毘盧遮那仏なので、本殿は「大寂光殿」というそうな。
 ふうん、中に誰がいるかで建物の名前も違うんだな。

 ちなみに日本の華厳宗の総本山は奈良の東大寺。そういや奈良の大仏も毘盧遮那仏である。なるほど。

 大寂光殿の中から読経の声が聞こえてきたけど、お経を読んでいるというよりは、まるで歌っているようだ。

 勤行中なのかな、と開いている扉の中から見ると、黒い礼服に身を包んだ人たちがたくさんいて、床に頭をつける式のお参りの仕方を、ひとりずつしていた。
 韓国に「法事」ってあるのかどうか知らないけど、そんな雰囲気。

 法事中だったので遠慮して、中はあまり見なかった。


 蔵経閣と八万大蔵経

 大寂光殿の裏手に、またまた階段があり、このひときわ急な階段をのぼると、ようやく八万大蔵経が収められている蔵経閣にたどりついた。ふう。

この階段の上がお経エリア
この階段の上がお経エリア

蔵経閣の最初の建物
蔵経閣の最初の建物。
これは修多羅殿。

 蔵経閣はいくつかの建物で構成されていて、北側にある横長の建物が法宝殿、南側にある横長の建物を修多羅殿、といい、ここに八万大蔵経が収められている。

 ちょうど日本人観光客を連れたガイドさんがいたので、一緒になって説明を聞く。

 韓国は、11世紀初頭、コリョ[高麗]の時代に中国(っていうかモンゴル?)の契丹に攻め入られていたそうな。
 で、この侵略を仏教の力で退けよう、と考えて、八万大蔵経を作ったとのこと。
 へえ、そんな目的で作ったんだ。

 11世紀に作った八万大蔵経は、その後13世紀に蒙古によって焼かれてしまったので、現在ある八万大蔵経はその後、1236年〜1251年の16年の間に作ったものだそうな。

 版木の材質は、ガイドさんの説明によると白樺と山桜。

 版木を保存するため、建物にはいろいろな工夫がほどこされているそう。
 工夫のひとつは、建物を西南に向けて、日差しがあまり入らないようにしていること。さらなる工夫は、建物の窓の大きさ。

 向かい合った法宝殿と修多羅殿のふたつの建物には、それぞれ上下にスリット上状の窓があるけど、北の法宝殿の窓は上の窓が大きくて下の窓が小さくなっており、南の修多羅殿は窓の大きさがその反対になっている。

法宝殿
左が北側にある法宝殿。
下の窓が小さくて、上の窓が大きい。

修多羅殿
南側にある修多羅殿。
法宝殿と逆で、
上の窓が小さくて、下の窓が大きい。

 こんなふうに向かい合った建物の窓の大きさを変えておくと、風がうまく通って湿気がたまらないのだそうな。

 へえ、うまいこと考えられているものだ。
 ガイドさんの話をふむふむと聞く。

 そしてスリット状の窓から中をのぞいたのだが、暗くてあまり版木などはよく見えなかった。

スリット状の窓
スリット状の窓。
この中にお経の版木がある。

建物内
建物内。
どうやって撮ったんだろ?
悪いことはしていないはずだが。
でも、結局版木は見えない。

 そういやあ、ソックラム[石窟庵]でも仏像はあまりよく見えなかったっけ。
 つまらないぞ、世界遺産!
※Attention! まあ、見えたとしても、本当におもしろいかどうかはわかりませんが・・・お経なんて読めないし)

 蔵経閣の敷地内で、日本人観光客のひとりが建物の写真を撮っていたら、英語で「写真を撮っちゃだめ!」とお寺の人に怒られていた。

 え? だめなの?
 さっき修学旅行の学生がばんばんとっていたから、一緒になって撮っちゃったよ(というわけで上記の画像があります)。

 怒られている人を見て、まだ周囲にいた修学旅行の学生たちが、こそこそとカメラを隠していた。
 


 冥府殿と独聖閣

 八万大蔵経本体は、結局、ふうーんと感心しただけでおわり。
 階段を降りる。

 大寂光殿と同じ高さの広場には、冥府殿と独聖閣などの建物があった。
 ついでだから見る。

 冥府殿は、正面に、親指と中指で輪っかをつくった右手を胸の前に、左手をひざの上に置いた如来がいる。どうも阿弥陀如来らしい。

冥府殿
冥府殿


正面が阿弥陀如来。
右が地蔵菩薩で左が道明尊者。

 その右側に地蔵菩薩がいて、左側には両手を拝む形にした判官のような服装の人がいた。後で調べたら、これは道明尊者という人だった。

 正面のこの三像の左右には、右に奇数番号、左に偶数番号を振られた十大王が配置されていた。像はいずれも作られたのは新しい時代のものらしかった。
 図解は下記の通り。

      6 4 2   阿   1 3 5
      変 五 初 道 弥 地 泰 宋 閻
      成 官 江 明 陀 蔵 光 帝 羅
      大 大 大 尊 如 菩 大 大 大
      王 王 王 者 来 薩 王 王 王
      ○ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ○ ○ ○

 8平等大王○               ○7泰山大王
 10天輪大王○               ○9都市大王
 

 入り口には4頭身の四天王もいた。

 独聖閣は、中をじっくり見たんだったかな?
 天井に飛天が乱舞していたのはたしかこの建物内だったはず。
 六角形の建物で、床の木の組み合わせがおもしろかったことはおぼえている。

独聖閣
独聖閣。
「独聖」は仏教の聖者のことらしい。

飛天が乱舞
建物内部天井。
いやー、きれい。

 この後、本が売っていたのとは別の売店でお土産を買い、12時12分、下山開始。

 もっと八万大蔵経をじっくり見ればよかったかな?
 でも、いろいろ見られてなかなか楽しい観光だった。


帰路。
イルジュムンが見える。
イルジュムンの向こうに世界遺産の碑。

おわり


今回のMission ヘインサ[海印寺]をリポートせよ−2
難易度 レベル0.5
今回のMission結果 成功 (^ ^)
本部からのコメント はい、ようやく八万大蔵教を見ましたね。おつかれさまでした。
版木をじっくり見られなかったのは、残念でしたね。お寺に博物館があれば、もっと詳しく見られたかもしれませんね。
今日の観光はこれにて終了です。無事にテグへ帰ってください。

 

--------------------------------------------------------------------
・『韓国9日間★徒然日記』は、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利
 用して発行しています。( http://www.mag2.com/ )
・マガジンIDは「0000091307」です。
--------------------------------------------------------------------
・メールマガジンの登録&解除は、下記URLからできます。
 ../../SilkRoad-Ocean/1103/inout_k9.html
--------------------------------------------------------------------
※内容の無断転載は禁止しています。内容の転載を希望される方は、発行責任
 者までご一報願います。
--------------------------------------------------------------------
  

・・Korea 9days ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 メールマガジン:『韓国9日間★徒然日記』
 発行責任者:ちはる
 E-mail:chihalu@24i.net
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 Home Page
徒然日記WORLD
  ../../SilkRoad-Ocean/1103
  ・『上海6日間
徒然日記』
  ・『ソウル7日間
徒然日記』
  ・『フランス10日間
徒然日記』
  ・『アンコール5日間
徒然日記』
  ・《特別寄稿》金さんの「中国出稼ぎ日記」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・Turezure Diary・・
徒然日記WORLD