・・Korea 9days ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
韓 国 9 日 間  徒 然 日 記
第63号 8日目の10
2003.4.19 発行
今回のMission 夕食を調達せよ
難易度 レベル3

発行責任者 ちはる

 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・Turezure Diary・・
 
この日記は、ちはるが実際に韓国でつけていた日記をもとに、加筆、修正、再構成したものです。
今回ちはるは韓国に行きましたので、呼称に関しましては在日本大韓民国大使館HPの記述に基づき、地域は「韓半島」、人は「韓国人」、言語は「韓国語」と表記します。特に政治的な意味はありません。
もしかしたら文中に、不適当な発言、あるいは間違った記述があるかもしれません。その場合はどうぞ容赦なくご指摘ください。ただし、旅の折々で胸の内に生じた感情については、あえてそのまま書いている場合もあります。どうぞご了承ください。

《2002年4月27日―10》

 チャガルチへバスで

 遊覧船にも乗ったし、時間も5時を過ぎたので、ヘウンデ観光は満足とし、旅館のあるチャガルチに帰ることにする。

 しかし、行きと同じヘウンデのバス停に戻るには、遊覧船乗り場からだとちょっと距離がありすぎる。
 どこか近くにバス停はないか、と探したら、すぐ近くのマリオット・ホテル前からも、行きに乗った2001番のバスに乗れることを発見。

 幸い、さほど迷うことなくマリオット・ホテルを発見し、ついでにホテルでトイレだけ借りて、バス停でバスを待った。15分くらい待ったかな?
 あー、ようやくバスが来たよ、と思ったところで、わたしの隣でバスを待っていたおばちゃんに「ナントカ?」と何か韓国語で質問された。どうも、このバスはどこそこで停まるのか? と訊いているようだ。

 あちゃ〜、そんなにわたし、韓国人に見えるかなあ、まあそんなものかなあ、と思いつつ「ごめんなさい、韓国語はわからないんです」といつもどおり日本語で答える。

 すると、おばちゃんもとっさにはわたしの言葉を理解できなかったらしい (言葉の抑揚がほとんど同じだからしかたないと思う)。
 なので、2拍くらいの間を置いてから急にわたしの言葉を理解した表情になり、それから「あら、やだ、あんた〜、外国人なの〜」みたいな顔をして、笑いながらわたしの腕をなでた。
 お互いにへへっ、とテレ笑いを交わす。

 そんなこんなで5時31分、バスに乗車。
 1時間ほどバスにゆられ、ナンポドンまで戻った。

帰り道。バスの中、橋の上から撮った。
帰り道。バスの中、橋の上から撮った。

 

 最後の夕食

 6時40分、旅館帰着。
 「カウンタ」とハングルで書かれたプレートのかかる窓の奥の小部屋で、旅館の主人であるおばちゃんは爆睡していた。
 しっかしこのおばちゃん、よく寝てるな〜
 毎回見るたび寝てないか?

 しかもこの時に限って、おばちゃん、なかなか起きてくれない。
 「アジュンマ〜!」と何度も呼びかけるとようやく目覚めた。どうにか鍵を受け取って部屋に戻れた。

 部屋にいらない荷物を置いて、すぐまた外に出る。

 さて、今夜の夕食をどうするか。

 テキトーに外で仕入れたものを、旅館でのんびり食べるか、あるいは気張って外で食べるか。
 PIFF広場のあたりをうろうろしながら考える。

 途中、CD屋や本屋にも寄ってみるが、いずれも収穫なく外に出る。

 なんとなく店に入りそびれたので、今日はもう旅館で簡単に済ませるか・・・と思いはじめた頃に、ふと店の表に出ている看板の中に「スンドゥブ」の文字発見。

 スンドゥブか・・・そういや、白いスンドゥブを食べたいと思っていたんだよな、と思い、7時42分、思い切って店の中へ。
 どうやら店内は1階席と2階席に分かれているらしく、1階席はめちゃめちゃ混んでいた。
 なので、自然と足は二階席に向かったのだけど――実はこれはまずかったのだ。

 店のおばさんが身ぶりで「上に行くの?」と訊くので、「うん」とうなずく。特に引き止められはしなかった。
 で、二階席に行ってみると、今度はすごく人が少ない・・・3人組の友達どうしらしきグループが1組のみ。なんでだろう?

店内座敷側
店内座敷側

 とりあえずは座敷になっている席にあがり、店内を見まわしたが、いつもだとたいてい壁にかかげられているメニューがない。
 ただひとつだけ、カラーのポスターが貼られていた。

メニューはこれのみ
メニューはこれのみ

 何かの炒め物系料理のメニューのようなのだが、値段がW12,000(中)とW18,000(大)の2種類のみ。その他は、飲み物の名前しか見当らない。
※Attention! 「中」と「大」は漢字だった)

 まさかあれしかメニューがないってわけじゃないよな・・・
 せめて「小」があればいいのだけど、どう見てもないよな・・・

 店員さんがなかなか注文をとりに来てくれないので、だんだん不安になる。
 そしてやっとやってきた男の店員さんに「メニュー イッソヨ?」と訊いてみると、なんと壁に貼られたポスターを指さされてしまった。

 がーんっ!! 本当にあれしかメニュー、ないのっ!?

 ――そう。なんとこの店は、入り口が一緒なのに、1階と2階で注文できる料理が違う店だったのだ。
 ひえ〜〜〜、そんなの知らないよ〜

 おまけにわたし、この時かなりテンパっていて、ふだん日本で冷静な時なら「じゃあけっこうです」と言って店を出ていくのだけど、そんなことに気がまわらない状態になってしまっていた。

 注文をとりにきた男性も困っていて、その様子を見たわたしはまた焦ってしまい、なのでしかたなく(?)、12,000ウォンの方を注文する。――っていうか注文してしまった。
 どーするんだ、わたしっ!? あれってどう見ても2人前だぞっ!?

 ヘインサで10,000ウォンの焼肉定食を注文した時、とてもじゃないけど食べきれないほどの量の料理が出てきた。
 今回はそれよりもさらに2,000ウォンも高い・・・いったいどうなるんだ?

 メインの料理が来る前に、まずは当然のようにご飯とスープとサラダとキムチがやってくる。
 それらをつまみつつ待つことしばし。

キムチ、サラダ、スープ
キムチ、サラダ、スープ

 案の定、予想をはるかにうわまわる大きさの、およそ直径40cmほどの大皿に盛られた料理がだーんとやってきた。
 ひいぃっ!? なんじゃこりゃあっ! 食いきったら賞金くれって感じの量だぞ。

大きさが伝わるでしょうか?
大きさが伝わるでしょうか?

 ――この料理、まったくわたしは知らなかったので、帰国後インターネットで調べてみた。
 するとこれは「アンドン・チンダッ」という名の料理だった。ソウルでは2001年に流行った料理とのこと。

 「アンドン」は安東地方の「安東」、「チン(チム)」は「鳥・魚・肉などを野菜と一緒に煮込んだ料理」、「ダッ」は韓国語で鶏。
 つまり、アンドン地方の煮込み鶏料理ということだ。

 どうもわたしが韓国に行ってた2002年4月当時、韓国で流行っていた料理、 らしい(本当かどうかはわからん)。
 詳しいことはわからないが、とにかくあまりひとりで食べる料理じゃないようだ。

 でも翌日、プサンの町を歩いていると、このアンドン・チンダッを1人前で提供している店を何軒か見た。だから、食べようと思えばひとりでも食べられるものらしいのだが――わたしがうっかり入ってしまった店では、最低2人前からしか出していなかったのだ。

別の店で見たアンドン・チムダッの看板。
別の店で見たアンドン・チムダッの看板。
この画像じゃわかりにくいけど、
1人前からある。

 注文したからには食う。出されたからには食う。
 なんか、ものすごく恥ずかしいし、むなしいけど・・・

 具は、なつめ、にんじん、ピーマン、きゅうり、栗、えのき、しいたけ、たまねぎ、ジャガイモ、青菜、春雨、そして鶏。
 鶏はまるまる1羽はいってるんじゃないかってほどの量だ。
 春雨はすごく長いので、切って食べろということだろう、店員の男性ははさみも置いていった。

 味は甘辛。
 でも、肉をたくさん食べるのはたいへんだからと思って、野菜を中心に攻めていったのだが、肉はほどよい甘辛なのに、野菜の方は激辛っ!
 うう、野菜ばかりも食えないよう。つらい(T_T)。

 1人前食べれば義務を果たしたことになるだろう、とひとり決めし、皿の中が半分ほどになったところで試合終了。

 うう、腹が苦しい。
 負けを認めるから、頼む、カンベンしてくれ。
 明日は朝メシいらんわ。

 お勘定は1階にて。店のおばさんに「領収書はいるか?」と聞かれる。
 なんでか、おばさんはわたしを雑誌か何かの取材と思っていたようだ。
 まあふつう、ひとりであの量の料理を頼むヤツはいないだろうからなあ。

 領収書はもらわずに勘定を済ませ、外に出る。

 ああ、人はこうして恥を重ねて、そこから何かを得るのだろうか?

 フトコロにも心にも腹にも痛い、ある意味ゴーカな韓国最後の晩餐だった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 夜9時、旅館に帰り着く。
 あたたかいオンドルの床の上にごろんと転がったら、そのまま疲れで寝てしまった。

 11時50分、一度目が覚める。風呂に入らなきゃ、と思った記憶があるが、そのまままた眠りの国へ。

 深夜1時55分、また起きる。風呂はあきらめて歯を磨いて寝る。
 カーテンを開けて外を見てみたら、月が出ていた。でも、月に雲がかかっている。明日の天気はよくなさそうだ。

 深夜2時過ぎ、今度こそ本気で就寝。

おわり

今回のMission 夕食を調達せよ
難易度 レベル3
今回のMission結果 失敗(T_T)
本部からのコメント ご飯は食べられましたが、うまく注文ができなかったので失敗とみなします。
店に入る時、きちんと店の人と目を見交わしませんでしたね? それが敗因です。
言葉が通じなくても、きちんと店の人とは目を見交わしてまずはコミュニケーションをとるように。以後、気をつけてください。
なんにせよ、今夜はおつかれさまでした。

 

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