- まず皆さんが今までの人生の中で、嬉かったサービスを思いだして下さい。ホテルでも美容院でもデパートでも何でもかまいません、嬉しかった事を思い出して下さい、そしてそれを今度はあなたが旅客にしてあげて下さい。
- 皆さんが今までの人生の中で、腹立たしかった事を思いだして下さい。銀行でも役所でも服屋でも何でもかまいません、腹立たしかった事を思い出して下さい、そしてそれをあなたは決してしないで下さい。
- 空港職員は、常に間にはさまれた厳しい立場に立たされています。
- それは旅客の利便(サービスには、手間と時間と、時にはお金がかかる事がある)と会社の利益(素早く効率的に高利益かつ経費削減)を両立させる事が非常に困難
な事だからです。
- この永遠のジレンマを自分自身の中でいかに消化していくかが、最高のサービスを提供できる有能な職員になるためには、不可欠なことなのです。
- 空港職員は、一般の常識を持ったごく普通の旅客と会社が勝手に作った、時には納得しがたいルールの橋渡しをしなければならないのです。(航空業界のルールは、一般の旅客には殆ど知られておらず、理解しづらいルールも在ります。)
- まず、旅客の話のPOINTを把握
しましょう。旅客の中には、長々と話される方もおられますが、話に惑わされずに落ち着いて話を聞き、POINTを掴み、旅客側に立ち何が出来るか、会社側に立ち何が出来ないか を判断し、それを旅客にわかる言葉で的確に伝えて下さい。
- たとえ航空業界の正当なルールであっても、そのルールを武器のように使わない
ようにして下さい。ある程度仕事に慣れてきて口も達者になればなるほど、まるで警察官が六法全書を振りかざす様に旅客と対応している職員をよく見かけますが、そのような職員には決して成らないで下さい。旅客には“規則”と言う橋を渡らなければ、橋の向こう側の飛行機には乗れない と言う事を感じさせて下さい。理解させる事が困難でも、感じさせる事はきっと出来るはずです。
- そして普段の生活の中での気持ちを忘れないで下さい。あなた達が普段感じている事が、一般の旅行者が感じている普通の気持ちなのだから。
- 一度空港業界で働きだすと、どんどん今まで感じてきたごく普通の気持ちを忘れはじめます。なぜなら・・・
- 空港で働くあなたには、出発時間までの限られた短い時間の中でやらなければならない事が、数え切れないほど有ります。そしてその一つ一つは、とても大事で、怠ると取り返しの付かない結果になる事が往々にしてあります。ところが、旅行者からの特別かつ過剰なサービスの要求や、あなた自身もしくは他の部署に対するクレイムは、あなたの仕事のスムーズな進行の邪魔をし、あなたの大切な時間を削り取るからなのです。そしてその事が、あなたの仕事のリズムを狂わせ冷静な判断を失わせ、結果的に大きな失敗を引き起こす原因になるからです。
- そして半年もすれば、気持ちだけは立派な空港職員になってしまい、旅客をカウンター越しにしか見られなくなっているあなたが、そこに居ることでしょう。
- そんな時は思い出して下さい、カウンターの向こう側にいたあなたを、制服を着ていなかった時のあなたを思い出して下さい。そうすれば大切な何かが見えてきます、忘れていた何かが見えてきます、誰も教えてはくれない何かが見えてきます、誰にも教えられない何かが見えてきます。だからこそ、あなた自身で感じて下さい、サービスを提供する本当の喜びを。
|
|