| 秩父の道は細くて複雑である。しかし寺と寺との距離は短い。車で移動するわれわれは、いきおい地図と首っ引きとなるが、次に行く寺について研究する余裕はない。したがって、寺の名前を覚えるということがない。寺は常に「一番」「二番」などと呼び捨てである。おかげでここではしっぺ返しを食らうことになった。「第二番 納経所」という文字を見ただけで「ここは二番だ」と信じ込み、「光明寺」と書いてあったにもかかわらず、なんの疑念も持たずに参拝と納経を済ませて、第三番に向かってしまったのである(右の写真はその「光明寺」)。三番への道のりを確認している最中、ふと気づくと「第二番 真福寺」と書いてあるではないか。しかたないので、先に三番をすませてから本当の第二番へ戻ることとする。 |

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後から戻った真・二番はものすごい山奥にある無人の寺であった(一番上の写真)。そこに至るまでの道のりは急坂で険しく、車が一台通るのがやっとの難所である。そんな道なのに、あとからあとから車が往来するのである。生きた心地がしない。 |