| 奥の院は今回の秩父巡礼最大の難所であった。といっても、一般の人にとってはちょうどいいハイキングコースという程度である。場所はヘッドコータからすこし離れており、何と昭和電工の工場敷地内を進まねばならないのだ。工場の警備員の人に奥の院にいきたいとつげると、もう慣れたものなだろう、わざわざ外に出てきて丁寧に教えてくれた。まあ、ここまではよかったんだが、そのあとが大変。構内をスイスイと車で進み、駐車場で車を降りてからはひたすらのぼりの階段である。到着のころには汗だく、バテバテ。
ま、われわれは何とかテッペンの奥の院まで到達したが、あとからきた年寄りの巡礼らは見るからに辛そうだった。もちろん巡礼といっても、ちゃんとした巡礼の人たちは覚悟してきているから、このぐらいの上り坂はへでもないだろう。問題はわれわれと似たような観光がてらのいいかげん巡礼である。帰り道、何人もとすれちがったのだが、「テッペンまでどれぐらいですかあ?」とぜいぜいいいながら尋ねてくるのは、たいていそういういいかげんな人たちであった。
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