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Detour 05-4 Pusan
17th Aug
耳をすますしても何も聞こえません。恐る恐る、目を開けると、かすかに日の光がさしていることがわかります。どうやら、神様も『昨日の雨はやり過ぎた。』とでも感じたのでしょうか?慰めて程度の、天気だけは私にも恵んでくれたようです。
『さて、それじゃビーチでも行こうか?』
でも、夕方には出発しないといけないし、荷物のことを考えると・・・。
それに第一、まだまだ信用ならない雲ゆきだったので、とりあえず色々な市場や店を回ってみることにしました。
シャワーを浴び、帰りの身仕度を済ませると、バッグはホテルのオバチャンに預かってもらい、ホテルを出ると、まっ先に龍頭山公園へと登っていきました最初の予定では、この辺りをランニングでもしようと思っていたのですが…。
龍頭山公園はホテルから、歩いて5分程度しか離れていない所にありました。山と言うよりも、丘と言ったほうがいいでしょう。公園は想像していたよりも、小ぎれいで、ゆっくりしようと思えばゆっくり出来る場所のように感じました。日本でもそうですが、韓国でも大都市の公園はいわゆる“ホームレス”に占領されつつあります。リストラがすすんで、しかたないと言えばそれまでですが、大きな社会問題になってきています。その影響が、ここには見られません。釜山が元気なのでしょうか?それとも、管理がしっかりしているからでしょうか?
公園には、釜山タワーがあり、釜山の街を一望できます。でも、まだ朝早いし、第一街を上から見れば、きっときれいに見えるはずです。でも、そんなものは、生活からかけ離れたもので、本当に私が興味を持っているのは“ありのままの生活感”だったからです。
公園の中央に立ち、日本をそして釜山の街を見下ろすように立っているのは“李瞬臣”の銅像です。日本人にはなじみが薄いようですが、豊富秀吉を破って、国を救った韓国の英雄中の英雄です。
さあ、下界へ、俗世間に戻ることにしましょう。
まだ時間が、早いということもあって、チャガルチ市場へ魚を見て回ることにしました。そこに行けば、きっと美味しい朝ご飯にありつけることでしょう。
活気のある釜山にあって、更に活気があるのが市場です。特に、魚は新鮮なもの、そこで働いている人も自然と活きがよくなります。並べられている魚も、どれも新鮮でつやがいいものばかり。刺身はもちろん、焼きものも実に美味しそうです。今度夜にでも来る機会があれば、何をおいてもここに来ることにしましょう。色々と目移りしたのですが、今日の朝食は韓国風お好み焼き“パジョン”に決定です。料理が出てきてみると、一皿でも多いぐらい。それもそのはず、一般的に韓国の人は大食嘆なのです。しかし、ここにパワーの源があるのでしょう?
外を見ると、雨上がりの上に夏の強い日差しを受け雨水が蒸気となり、湿度はかなり高そうに思えます。その上、キムチが体内から私の体温を上げようとしますから、私の“不快指数”はますます高まる一方です。
とにもかくにも、食事も終わり、『さあ、あと7時間!』
普通なら7時間はかなり長い時間ですが、まだまだ天候が不安で、あまり遠くには行きたくはありません。それで、釜山を走る2本の地下鉄が交差するターミナル駅である西面(シンミョン)に行ってみることにしました。
『せっかく来たんだし、Duty Freeでも行ってみるか!』
そう思い、いざロッテホテル目指して出発です。
『デパートは10時が開店』、そう思いきや、実は10時30分が開店時間でした。他にすることもないので、正面玄関から開店前の店内を観察していました。
準備体操があるんですね、開店前には!日本のようなラジオ体操というわけではありませんが、軽快なポップのような音楽にあわせて、体を動かしていました。(けだるそうではありましたが・・・。)そして、挨拶やお辞儀の練習があって、何だかそこは日本のデパートを見ているようでした。極めつけは、その後にロッテの社歌が店内に流れたこと。さすが、超一流企業。わたしも脱帽ものです。
(ロッテというのは在日韓国人によって作られた最大のメーカーです。韓国内では食品はもとよりホテル、デパート、野球球団経と多角経営を行っています。現在のオーナーは重光オーナー。もちろんこれは、日本人名ですが・・・。)
《1時間30分経過》
そんな訳で、Duty Freeで買い物を済ませ、デパートから出て来ました。時計を見ると、12時過ぎ。
『お腹も空いたし、道端の屋台でもないかな?』
ぶらっと、若者でにぎわう西面の街へ入っていきました。
でも、街の中に入るまでもなく、実は入り口のところで屋台を見つけ,それが“トッポキ”(お餅のチリソース)や“おでん”(韓国名もおでん)なのがわかると、もう私の足はそこに止ってしまいました。簡単ですが、昼食も終え、もっとディープな西面も観察したかったのですが、それだけじゃあ、何だか物足りない・・・。
『そうだ、海雲台(ヘウンデ)に行こう!』
海雲台(ヘウンデ)とは、釜山で、いや韓国でも1,2を争うリゾート地です。外国人にはカジノ付きのホテルやその他にも、ウエスティン、マリオットというような、国際ホテルも登場します。もちろん海雲台一番の見せものは、海と砂浜だそうです。ここは見逃してはならないと思っていたのですが、昨日の雨でいささか私の気持ちも弱気になっていたのですが、急に、そして無性に、海雲台に行きたくなってきたのです。そうなれば、後は目的地まっしぐら!
韓国の国鉄はこれまで、“セマウル”という特急しか乗ったことがなかったのですが、各駅停車の汽車もなかなか立派で座り心地もOKです。そうして地下鉄、国鉄を乗り継いで、約1時間が過ぎていました。

着いた雲海台の駅舎自体は非常のこじんまりとしたものでした。しかし、一歩そこを出ると大工事中。昨日行った広安里もそうですが、ここ海雲台も現在地下鉄を走らせるべく、工事中が続いています。来年以降であれば、もっと楽に移動できるようになっていることでしょう。
それともう一つ。『決して安いホテルなどはなく、どこも高価なホテルばかり・・・!』
あまりにも雲海台が高級リゾートだと思い込んでいたために、現実の雲海台を見ると、そのごく普通な街並みに驚いてしまいました。商店があって、市場があって、安いホテルもある・・・、韓国では普通に見られる光景がそこにはありました。
 
そして、海岸通り沿いには、さっき書いたような高級ホテルが並んでいました。またそこはそこで味わいがあって、“1ヵ所で2度美味しい”。そんな第一印象を受けました。
私はそれを確かめるように、商店から市場、市場からビーチへとゆっくりと歩き始めました。どこもそれなりに趣があったのですが、やはり海雲台の魅力は“海”!
海に向かって、緩やかにカーブした地形は、まさにビーチにもってこい。さらに、海岸に一歩足を踏みだすと、そこにはパラソルの花が咲き乱れています。その合間で人々はそれぞれ、日光浴してみたり、海に飛び込んだり、それぞれが自分流の楽しみを謳歌しているように見えます。
もちろん一番大切な、砂も海のレベルも、私の合格ラインは軽くクリアーしています。
浜辺に出て、波打ち際を歩けば歩くほど、ここに水着を持ってこなかったことが残念に思えてなりません。
それにしても、みんなの楽しそうなこと。海岸で見られる光景は、どこの国でも何か共通したもが感じられるのは私だけのことでしょうか?
『今度来るときは、ぜひここで宿泊しよう!』ほんの1時間程度の滞在でしたが、非常に内容の濃い、海雲台への訪問でした。
来た道を、来たのとまた同じように釜山へ戻り・・・それから。
『でも、あんまり時間がない・・・!』
そろそろ、船の時間が気になりはじめました。
「出発の2時間前には手続きをしてください。」
そんな切符には記述がありましたから、あんまりゆっくりする時間も私には残されていません。
『最後に、もう一度韓国の食事をしていこう!』
そう思い、足早に手頃な定食家さんを見つけ、「コムタン」
これが、今回最後の食事となったのです。
味もまあまあ、それよりもいろんなキムチを味わえる韓国のこのシステムに感謝します。
あとはホテルに戻り荷物を持ち、おばさんに礼を告げ、これで釜山といったんお別れです。
『今度釜山に来るのは・・・?果して今度来る機会があるのでしょうか?』でも最終的にそれを決めるのは、“私の気まぐれ”ということになるのでしょうか?
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