Detour 07-3in Sri Lanka
Colombo〜Tanglle(7th)


基本情報
●正式国名:スリランカ民主社会主義共和国
●首都  :スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ
●面積  :65,607km2(北海道の約0.8倍)
●人口  :1.904万人
●言語  :公用語(シンハラ語、タミル語)、連結語(英語)
●宗教  :仏教徒(69.3%)、ヒンドゥ教徒(15.5%)、イスラム教徒(7.6%)、ローマン・カトリック教徒(6.8%)
●時差  :日本より3時間遅れ(日本が正午のとき、マレーシアは午前9時)


 不安はあったものの、『何とかならないことはない!』そんな気がしていました。
寝るには、照明がチト明るすぎますが、それでも横になれるだけの、しかもエアコンのきいた安全な空間を持てただけでもありがたく思わなければなりません。
ホテルも一泊分浮いたしね。
 このように、私のスリランカでの最初の夜は空港のベンチで過ごすこととなったのでした。

『ふぁーあ!』

 さて、ガイドブックによると、なんでも朝の4時半からエアポート・バスが運航しているのこと。
ちょうど私が目を覚ましたのが4時20分だから・・・。
『ものは試し、外へ行こう!もしかしたら、スリランカの朝の日ノ出は早いのかもよ?』

 入国管理官には、チケットの提示を求められただけで素直に入国スタンプを押してくれました。
「どの飛行機できたんだ?今まで何していたんだ?」
そんな顔はしていましたけどね。
関税もフリーパス。両替も問題なく終了。
10000円が7040ルピーに変身。
でも、お金の価値は使うまで分かりません。それが多いのか少ないのかはね。でも、きっと多いでしょうね。

 空港を出ると、少しは期待していたのですが、“ぼったくり白タク”の客引きはほとんどおらず『いかがしたものか・・・?』と、こちらが心配したりして・・・。
 尋ねた人の言われた通り行くと、運良く空港バスは待機してくれており、難無く市内に向かうことができました。さすがに、朝5時だけあって周りは真っ暗です。
でもね、街には、ぷらぷらとこんな時間でも歩いているので、街自体ははすでに起きているのでしょうね。
少々周りが暗いことで不安なことは事実なのですが、これが夜でなくて朝だとということで、その不安もなくなってしまうから不思議なものです。


 コロンボのセントラル・バスステーションは、想像していたよりも小規模な物でした。でも、それは暗くて全体が見えなかっただけかもしれませんがね。

『まずは、タンガッラに移動しよう!』
そう考えていた私にとって、ここからは2つの選択肢がありました。
一つ目は、このままバスを乗り継ぎゴールかマータラまで行き、更にそこからバスでタンガッラに行くというものです。
二つ目は、最初の区間を列車で移動するというものです。
どちらにしても、コロンボからゴールまで約3時間、マータラまでなら約4時間かります。
そして、またバスで、ゴールからなら約2時間、マータラからなら約1時間移動の時間がかかるようです。もちろん、乗り継ぎのことを考えると、それ以上かかることも間違いありません。
そして、私は列車とバスの組みあわせを選びました。なぜなら、いろんなものに乗りたかったのと、一日に数本しか走っていない列車の時間にちょうど間にあいそうだったからです。
 スリランカの中心駅であるコロンボ・フォート(コロンボの要塞)駅は、地図で見た通りセントラル・バスステーションの、ほんの目と鼻の先にありました。
しかも、出発時間も思ったとおり!
出発まで、1時間弱というナイスタイミングと言えましょう。
ゆっくり食事をしていたら、それなりの時間になってしまいますもんね。
『どうせなら、終点まで』と思い、マータラまでのチケットを買いました。
何と言うことでしょう、4時間も乗って2nd classで86ルピー、3rd Classだと32ルピーです。
日本円に直すと100円とか50円ですよ。
日本円で計算すること自体が間違っているのかもしれませんが、それにしてもね・・・。
 しかし、列車での4時間は・・・、やはり4時間では済みませんでした。
5時間ぐらいかかったんじゃないでしょうか?
ゴールの到着する頃には、『もう、どうでもいいや。』って思うほど、乗り物に乗ることのに少しうんざりし始めていたことも事実です。

 ただ、ゴールからの1時間は少しそれが違ってきたのです。
あるおじさんが、私の隣で別の知り会いと何やら懇親げに話しをしているのです。
そして、私に「紙と書くものかしてくれ!」と言ってくるではありませんか!
内心では『なんだこの人!』と思いながらも、紙もペンも手元にあったんで、その人に貸してあげました。そしたらね、底してからその人がまたやって来たんです。
『今度は何かな?』
そしたら、今度は世間話をしに来たんです。
「どこから来たんだ?」から始まって、「何しているのか?」って話ですよね。
さっきはおじさんて書きましたが、実際は70歳のおじいさんでした。名前はグナラットで、昔は英語の先生をしていて、今日は奥さんといっしょに、親戚の娘の結婚式に出るために、マータラに向かっている・・・などなど。
 ここまではいつもと同じなのですが、そればかりじゃ1時間も間が持ちません。そこで、即席シンハラ語講座をお願いしたんですよね。
『おはよう、こんにちは、今晩は、はじめまして』これは、『アユーボワン』でいいとしても、他の言葉を全然知りませんからね。

『My name is 〜.』『マゲ・ナモ〜』
『How are you?』『オバタ』
『I'm fine.』『オボモ・ホンダイ』
『Thank you.』『イス・トゥティー』

言葉のならべ方は、基本的に日本語と同じなんですよね。
他にもいっぱいいっぱい言葉を教わりました。1時間みっちりとね!
いつものことながら、これはコミュニケーションを図る上で大いに役にたちます。
(そして、実際今回も役にたちました。)

 一時間後に到着したマータラの駅は、そこが終点の駅とは思えないほど小さな小さな駅でした。
きっとそこが、終点でなければ気付かないほど小さな駅でした。
おじさんとはその駅でお別れです。

さっそく教わった言葉を使ってみました。
『イス・トゥティー』


 人の流に着いていけば、その流はバスステーションへと続いているようです。
でも、私は直接バスステーションへ行くのではなく、少し空いたお腹を満たしてから、バスステーションへ行くことにしました。

 マータラ市内

バスに乗ると、いつパンクやエンストがあるか分かりませんからね。これは、今までにもう何度となく経験したことです・・・。
そのためにも、空腹状態でバスに乗ることは危険です。

 また、途中に“スターフォート”と呼ばれる、星型の要塞があったのでそこにも少し足をとめてみました。

 

 スターフォート

 マータラからテンゴールまでは1時間の距離です。
ここもやはり、海岸沿いを走る絶好の眺めを見ながらの楽しいドライブのはずでした・・・。
でも、昼になって分かったのですが“ものすごく暑いところに来た”ということです。
海岸沿いなら、風があっていいようなものなのに、風があまり吹いていない。海は、白波を立てているのに、風が少しも感じられないのです。
『なぜなんだろう?』
私が聞きたいぐらいです。

 もうそろそろ1時間になろうかというとき、右手にフォスター・プランのマークが見えたんです。
『もしかしたら、もう到着?それとも、別の町?』
2〜3分後にバスは止り、客がバスから降り始めて、ここがタンガラッタだと確信できたのでした。
そうとなったら、今来たその道を後戻り。
『決して遠くはないはずなんです。場所の分かるうちに行っとかないと!』
だって、フォスター・プランからもらったタンガラッタの事務所の住所は通り名しか書いてくれてないんですから・・・。地元の人はそれで分かるんでしょうが、そうでなければ無理です。
そんな時、あの看板を見つけたもんですから、これを決して逃がしちゃいけません。
『ありました。ありました。やっぱりそこでした。』

 フォスター・プラン事務所


「Hello!」
でも、次は何て言ったらいいの?
「日本からフォスターチャイルドに会うために来ました。」
思わず、そんな台詞しか私の口からは出てきませんでした。恥ずかしい・・・。
とにかく、それで私が来たことは分かってもらえました。

それから、所長室に通されいろんなお話をうかがいました。
とりわけ、その所長さんは今年の1月に日本に来ていたそうで、その話になると得意満面の笑顔で接してくれました。その時の写真も見せてくれました。
そして、『やっぱり写真を持ってきて良かったな!』と、明日の訪問のために日本の写真を用意してきた自分の判断に、間違いが無いことを確信しました。
『きっと、これなら、シャマリーも喜ぶはずだろう!』と、心の中で嬉しくなりました。
 そのお世話になった所長の名はジェイ(Wegi)さんです。
帰ったら、ぜひ手紙でも書くことにしましょう。

 そして、最後に明日の訪問の確認です。
当初の予定は8時ということでしたが、説明が今日済んだ分、明日はもう少しゆっくりできるのでしょうか、待ちあわせ時間を9時半ということにして、私は事務所を後にしました。


 さっ、これから部屋探しです。スリランカで初めての宿ですからね、慎重にしないと相場というの言うものが分かりませんからね、心配は心配です。

 実は途中で道を間違ったんです、それでも親切な人がわざわざ道を聞いてまで私に道を教えてくれて、何とかビーチホテルが並んで立つ場所にやってこれました。2件回って
みましたが、どちらも閑古鳥が鳴いているような状態。元々、今はここタンガラッタはオフシーズンのようなのです。

 タンガラッタの海岸

『どこでもOKなら、海が良く見える方がいいかな?』
そう思い、海の方からホテルを見てみることにしました。

その時です。
“Please help us!”

「なに?」
その声が発せられた、その先を探してみると、向こうの方でみんなが、なんやらせっせと綱を引っ張っているではありませんか。
“地引き網”っていうやつですか。



それにしても、まるで綱引きみたいな様子にちょっと興味を引かれました。
「OK!」
リュックと上着を砂浜に置き、私もそれに参戦したのです。
でも、それが大変なこと。
網を引くという単純な肉体作業、それがずっと続くんです。30分、いやいやそんなもんじゃありません。1時間以上も網を引く羽目になったのです。
そして、やっと魚が上がってきたら、もう私はお役ごめん。その場を離れました。

早くホテルを探すこしにしましょう。
そうそう、網を引っ張るのを手伝ったんで、分け前の魚をくれるって言っていましたが、辞退してきました。
彼らの生活の糧まで横取りしたくないですからね。
それと、こうも考えました。
『それこそ大型のモーターでもあれば彼らももっと有効に漁業ができるのにね・・・。』
ただし、たぶんそれは先進国の考えでしかなのでしょう。
彼らには彼らのスタイルが大切なのかもしれません。
相反することですが、ふと感じたことです。

 結局、ホテルはビーチから一本、道を入ったところにあるゲストハウスすることにしました。
海岸に出て分かったこと。そして気になったことは、意外と『波の音が大きい』ということです。
昔、あまりにも波の音がうるさすぎて眠れなかったことがあったんで、今回は無難策を選んだということです。
『まっ、部屋の清潔さも合格点だし、何よりも、主人が変わっていておもしろかったから!』というのが本当の理由ですけどね。
 ホテルに、チェックインすると、またすぐに散歩に出かけました。
それは、暗くなる前に、大体の周りの地形を把握しておきたかったからです。
 タンガラッタは、ほんとにほんとに小さな町です。20分もあれば町の中心部は歩くことが出来ます。そして、とてもフレンドリーな町です。子供がいると、必ず“Hello!”って声を懸けてきますしね。
最初にベトナムに行った時の様子を思い出させます。そんな些細なことなんですけども、私にはとても心地好く響くのです。ほんとにたったそれだけのことですがね。

 ダウンタウン

 夜は辺りが暗くなったら、もうそれでその日は終わりです。
夕食は、さっき私が地引き網の時に知りあった人の内の1人で、すぐそこでシーフドレストランをしている主人の店でとることにしました。
『第一に、ネタが新鮮そうだしね!』
そのお店というのは、確かに素朴な店です。電気も通っていません。ランプだけが唯一の照明です。たまにはこんなのもいいでしょう。
(でも、彼らにとってはこれが毎日の“現実”なのです。)
ちなみに、彼の自宅は隣にあったカヤぶきの家でした。
 そうそう肝心のものを言い忘れるところでした。
今日の夕食はキャトルフィシュ(イカ)のカレーです。もちろん取れたてのね。

 食事を終えると、未だ9時前だったので、『少し原稿をまとめておこうか!』と、このPCのスウィッチを入れると・・・。
まもなく意識がなくなってしまっていました。

 遠ざかる意識の中で・・・。
蚊帳があるのに蚊に刺されるのはどうしてでしょうか?
蚊帳の目の粗さのせいでしょうか、それとも穴があいているのでしょうか?
どちらにしても、チェックしなかった私の責任です。

寝てるつもりですが、決して熟睡とはいきません・・・。
『やたれた!』
また、蚊の襲撃です。