Detour 09-5 in Vietnam
Ho Chi Minh City( 3rd)

 『今日は何をしようか・・・』
そんなことを考えられるだけの自由な時間があることをうれしく思います。
で、何をしたかというと・・・。
まずアンティークショップに行きました。
昨日屋台のお姉さんに名刺をいただいたんで、挨拶だけでもしないと失礼ですからね。
でも、結局そのお店が分からなかったんで同じですけどね・・・。
それで、すぐ近くのベンタンマーケットに方向転換しました。昨日の絵の仕上げにね。絵にはやっぱり色付けをしなきゃいけません。そうでないと、何だか中途半端なような絵にしかなりません。久しぶりの絵だしね。ただ、8色の色だけを使っての絵となると、なかなかどうして難しいいんですよね。とにかくいろんな風に色を組みあわせなきゃ、単調な色づかいしかできないんですよ。
何とかがんばったんですが・・・仕上げは皆さんでご判断ください。

  《ベンタン市場》

 さあ、今日のノルマ分の絵も仕上がったことですし、後は・・・自由です。
それじゃと、ベンタンマーケットを覗いてみました。すると、観光客が多いこと多いこと!
ほとんど全てのツアーの中にもベンタンマーケット観光は含まれますから、しかたがないんですよね。
「はーい。40分後にここに戻ってきてください。」
なんてやっていますから、妙な気分です。
 手っ取り早く、お茶とコーヒーの銘柄を決め、あとは市場内を散策です。目的はバチャンの陶器を見つけることです。
まっ、そんなに探すまでもなく、そこにはいろんな陶器がいっぱいありました。でも、本当の目的は、ここの相場と、お気に入りのデザインの一品を見つけ出すことでした。
確かに、安いことは安いのですが、日本まで運ぶ手間を考えると、・・・少し考えさせられます。
まっ、どっちにしてもその場ですぐには買いません。ほかのところも調査してからです。
すぐその足で、国立百貨店に行き値段を調べますが、品物が少なすぎてあまり参考にはなりません。
それじゃ、もう自分の価値感との勝負ですね。ははは・・・。



 それから少しの間、オペラ座の前で休憩。オペラ座を前に創作意欲は湧くのですが、・・・いかんせん実力がつりあわず、デッサンを書き始めることさえ出来ませんでした。
そして、あえなく挫折。

 《オペラ座》

仕方なく、サイゴン大聖堂を目指して退散です。



今日は、何をする気わけでもないのに、また、ここに来てしまいました。そして、ここで待っているのは、シクローの運チャンとポストカード売りの子供達だけです。やはり、彼らが暖かく(?)迎えてくれます。
今日はね、やはりすることがなかったので、『写真でも撮ってみるか!』って思ったのが大間違い!
今までも何回もあったように、彼らは、写真が大好きなんです。好きに撮らせたら、もうマシンガンのごとく写真を撮りつづけます。弾(フィルム)がなくなるまでね。
まっ、彼らの勇姿をご覧ください。目いっぱいポーズとってますけど分かりますか?

  

「明日写真ちょうだいよ!」
彼らにかかっちゃ嫌とはいえませんよね。



『まだまだ時間があるので、今日は歴史博物館のでも行ってみるか!』
もしかしたら、創作意欲をかきたてるような何かがあるかもしれませんしね。
面白かったのは、歴史博物館までの道中には、日本人向け食品を扱う店や日本食のレストランが多く見られたこと。
『新年のお祝い用のタイあります!』そんな貼り紙を見た時は、少し微奇妙に感じましたがね。




歴史博物館は、それなりに歴史を説明してくれていましたが、歴史的な裏付けがないと興味も数分の一になってしまいますね。今回は、ガイドブックも持っていなかったので、模様ながめだけになってしまいました。やや残念。

 

 帰りにはね、少し面白い経験もしてみました。それは、路上の散髪屋さんです。旅行中、髭も伸び放題にしていましたから、丁度いい機会です。価格は2万ドン(200円程度)。いくら日本の散髪代金が高額だとはいえ、この価格を見ると普段の散髪がアホらしく思えてきますね。
頼めば、耳掃除までしてくれます。どうですか、本格的でしょう。

 




 ここで、いったんお買い物タイム。明日、いろんな物を買うよりは、今日買っておいて、ホテルで預かっていてもらう方が得策だと思うんです。買い物が一日ぐらい早くってもかまいませんしね。
それじゃ、と、ベンタンマーケットまでバイクで一っ飛び。

 ベンタンマーケットは、朝もそうでしたがお昼間は一段と観光客にのっとられていましたね。
至るところで、日本語やフランス語が飛びかっています。それに、お正月休みのせいもあって日本語は一段と多いようでしたね。とにかくそこで、ハスのお茶、緑茶、コーヒーも3種類を買ってきました。締めて2kgで21ドル。
まあままの値段ですが、もし日本なら、21ドル出してもその数分の一の量しか買えないからしかたありません。
そして、むしろ私にとって問題なのは、住んでるところが田舎なので、そんなの最初から見つけることができないということですね。
 陶器は、はやりバチャン焼ですね。多くの日本人が買い求めているのを見ると、天邪鬼な私としては、一瞬買いたさが萎えるのですが、それでもやはりバチャン焼は魅力的なんですよね。
私が特に気に入ったのは、魚の絵がデザインされたお茶のセットです。そして桃がデザインされた緑色のセット、そして真っ黒なセットも捨てがたい一品でした。
他にもランプ、そして湯飲みとお皿も何個か買って全部で14ドル。
まっ、持って帰る手間を除けば安い買い物ができたと喜んでいます。
そうそう、隣のお店で買ったものを全部まとめれるバッグを買おうとしたんです。ビニールで編んだやつね。いろんな色があって何だか今回は気分的にオレンジ色を選んだんですね。
そしたら“Are you a Japanese?”って聞かれたんですね。
なんでもオレンジ色を好むのが日本人、ヨーロッパの人達はブルーを選ぶ傾向があるそうです。



 それじゃ、いったんゲストハウスにもどり、荷物を置いて、身軽になったうえで再出発です。
さっき撮った写真のフィルムの現像も忘れずにたのんできましたよ。
ただ、料金が64000ドン(640円程度)だって!
ホテルの代金とそんなに変わらないのは・・・複雑な気分です。



 そして、その後どこに行ったと言うと、またもや人民委員会前の公園です。

 《レックスホテル》

お正月も終わって、やっといつもの落ち着きをとりもどしてきた感じがします。
今日は、一人のバイクタクシーの青年と出会えたんです。最初は“おさわりバー”へ行こうって向こうから声かけてきたんですけどね。
話してみると普通では分からないベトナムの問題が少しだけ見えてきたようです。

 彼の名前は“タンくん”といいます。職業はバイクタクシーです。
やはり彼らの生計はやはり外国人に負うところが大きいようです。バイクタクシーというのは、もちろん本来は人を運ぶことがお役目。彼は、それよりも観光案内をすることが第一の仕事なのです。日本語も、非常に上手に操ります。
彼の場合、一日貸しきりで20ドル、一時間貸しきりなら3ドルが料金とのことです。
また、いろんなところへお客を連れていった際のマージンもまた馬鹿になりません。連れていったお客の支払額の2割とか3割のマージンが手取りとしてもらえるそうですからね。

 そして、ここからが普段着の姿です。彼のホーチミンのアパート代が約10000円、バイクのリース代に5000円、バイクの修理代や光熱費や生活必需品をあわせると約20000円の費用が1ヶ月にかかるようです。更に、ベトナムは産油国でありながらガソリンが他の物価に比べて高いんですよね。1リットルが45円とか50円とか。決してバイクタクシーが割のいい商売じゃありません。実は、割がいいのは“ぼったくり”のバイクタクシーぐらいなのです・・・。
ただ、“そうするしかない”のです。
そうそう、そしてさらに大変なのが彼らのバイクは多くがリースであるということ。
さっき1ヶ月に5000円て書きましたが、一日に200〜300円の儲けが必要なのです。ただこれはすべてバイクの持ち主、つまりマフィアに流れるようです。これが彼らには一番の問題ですね。
仕事をするためにはバイクがいる・・・でも、それはただではない!
今までベトナムは純粋な社会主義でしたから、貸し付けとかローンとか、そういう資本を生かすシステムがなかったんですね。だからお金持ち(マフィア)は、それをうまく利用し彼らから高金利で商売する。これは社会全体で暗黙の了解事項のようです。
これはバイクだけにいえることじゃないでしょうが、それにしてもほとんどの国民にとっては、バイクは他の何よりも価値のあるものですから。当然一番“うまみ”のある商売品なんですね。
(警察にも普通に賄賂が通用します。)
 ちなみにベトナムの一般的なバイク、韓国製の中古でも1000ドル(13万円)ぐらいからだそうです。
タン君のバイクも、その安い韓国製のリース。
家が貧しくて親に頼ることも出来ない・・・。
最近まで家賃とバイクのリース代の両方とも払ってなかったそうです。(払えなかったそうです。)

「今日もお客が見つからない。あ〜あ。」
「ねえねえ、おさわりバー行こうよ!」そのくり返しです。
ついでに、日本製の新品のバイクは1500(20万円)〜2000(26万)ドルはするそうです。ベトナムの物価は日本の物価のおよそ10分の1。でもバイクは日本の価格と同じ。
これはとても無理ですよね。
平均年収でいうと、“丸2年分”と聞きます。
『それなのに何でこんなにたくさんの人が持てるの?』
少しだけですが、疑問が解けてきました。

逆に言うとね、ここでバイクを4〜5台持っていたら(持てるだけの資力があれば)、ベトナムでは遊んで暮らせるようです。
お金持ちが、ますますお金持ちになっているのが今のベトナムなのですね。何にも持たない人は何も変わりません。これも現実です。
そして、意外なのは、ベトナムの銀行金利の安さ。
発展途上国の金利は10%以上ということも多いのですが、ここでは、金利が2.4とか2.5%。
物価は予想以上に安定しているということでしょうか?

 一方で、彼らにとって車はまだまだ先の先。価格はやはり日本同様100万円以上と、彼らにとってはとても手が届く水準じゃないんです。でも、あくまでもこれは今現在の話ですから、10年経てば、かなりさま変わりしているかもしれません。今のタイのようにね・・・。
(運転免許はバイク・車とも18歳から、ともに自動車学校がはあるそうです。費用はおよそ日本の10分の1)



 いろいろ教えてくれたお礼にビールと食事だけはごちそうしました。楽しかったですよ、他にもマフィアのことなんか教えてくれたりね。
ただね、彼らには何もしてあげれません。お金をあげることも出来ないし、ただ無意味な観光をするのも失礼です。
タン君も出来れば早くバイクタクシーの仕事をやめたいといっていましたが、“そうできないこと”が問題なんでしょうね。
仕事がない。給与が安い。だから、安定性のないバイクタクシーを続けざるを得ない・・・。これはベトナム社会全体が抱えている問題だと思います。
すべての面においてね・・・。



 帰りは、ゲストハウスの近くまで仕事を今日得れなかったタン君に乗せて帰ってもらいました。今日最初で最後の仕事です。
今日の売上1ドル。

あと1日、ベトナムともお別れです。

 《テレビを見るストリートチルドレン》