歯医者のコト
〜歯医者探し〜
静岡での生活が落ち着いてきたので
この辺で歯医者のコトについてふり返ってみようと思う。
歯茎が腫れていた。
1〜2年も前からである。
てっきり歯槽膿漏だと思って かなり真剣に歯磨きをするようになっていた。
今思えば 大きな間違いだったのだけど
結婚して知らない土地で暮らし始めた私は
どの歯医者に行けばいいものかわからなかったのである。
「わからない」という事ですっかり腰が重くなってしまった。
2003年春 どんなに歯磨きをしても一向に良くならない歯茎に恐れをなして
引越しを機に歯医者に通う決意をした。
少し都会に住むようになった事で歯医者もかなり選べると考えたのだ。
しかし 歯医者探しは難航した。
なぜ?って。。。。
「良い歯医者」の定義が非常に曖昧だからだ。
基本的に歯がなくても命に別状はない。基本的に。
歯医者になるには国家試験にパスしなければならないけれど
今のところ実技試験があるわけではない。その技術には確実にバラツキがあるのだ。
まあ 技術に差があるのはいいとしよう。どこの世界にも実力には差があるもの。
問題なのは 命に別状がないことで
実力差や治療内容があまり関心が集まっていないことだ。
歯医者はダメだと思った歯は抜けばいいのである。
痛みをのぞき問題は一件落着する。
さらに 保険制度が拍車をかける。
医療費を考えれば保険制度はありがたい。
しかし 保険制度は決められた治療に対して点数がつけられるだけで
上手かろうが下手だろうが同じ点数なのである。
たくさんの患者を治療したものが笑うようになっている。
患者の評判もあてにならない。
治療が痛くなくて 医院がキレイで スタッフが親切で
痛みさえとってくれて 治療後も大きな問題がなければ
大抵「あそこはいいわよ」ってなもんだ。
最近は歯医者過剰時代で評判が良くなるように
うわっつらの努力をしてるとこが多くて
ますます良い歯医者を見つけるのが難しくなったような気がする。
たくさん患者がいるからって「上手な歯医者」とは限らない。
患者の評判が良くても「上手な歯医者」とは限らないのである。
ここまで調べていくうちに どの歯医者でもいいような気がしてきた。
第一 歯医者の経歴や技術に対する情報は少ないわけで
患者の評判もあてにならない。
どうやって歯医者を選んだらいいのかわからない。
極端に変な治療をしない良心的なところなら
(たぶんこういう医者が一番多いんだと思う)
どこに行っても同じような気がしてきたてしまった。
で やっぱり家の近所の歯医者に行くことになるわけだ。
それにしてもこの街は歯医者が異常に多い。ちょっと恐い。
〜近所の歯医者〜
近所の良さそうな歯科医に行ってみた。
興味津々でチェックする。
待合室は清潔にしてあるし 受付の対応もそんなに悪くない。
1回目はレントゲンを撮りまくる。
診察台の前にはパソコン画面がありカルテもパソコンで管理されている。
診察券もドラックストアーのHACのポイントカードみたいになっていて
次回予約が印刷されるようになっている。
機器も最新のものをいれているようだ。 領収書もきちんと発行してくれる。
ただ 整理整頓となると普通な印象。
使い捨ての紙コップを使用してるがマエカケはタオルを使いまわししている。
先生は。。。顔を半分マスクで隠し髪の毛が目のとこまであるような
ムサイ中肉中背の中年男であった。う〜ん。
先生はほとんどしゃべらない。
一応 どこが悪いかぼそぼそ説明してたけど
歯科衛生士だか助手だかわからない年配の女性が親切丁寧にやってくれる。
先生の説明によると 問題の歯茎が腫れてる歯は抜かなくてもいいようだ。
他にも2、3虫歯があるらしい。
「根の治療をやります。」という説明に この日は一安心となった。
2、3回目は歯垢とり。
年配の女性は本当に親切で一生懸命歯垢を取ってくれたと思う。
歯磨き指導もあった。
でも どうしても許せないことがここで起こる。
使ってる歯ブラシを持ってきてくださいね。と言われ
まじめな私は歯ブラシを持参した。
毛先が柔らかく先端が細くなってる歯ブラシのコンパクトサイズである。
先端が細くなってる分 チカラを入れすぎると歯茎が痛い。
その痛さが好きでもあるのだけど 私の場合もうすこしチカラを入れた方がいいらしい。
そこでオススメ歯ブラシの登場である。
歯ブラシをすすめてくれるのはありがたいのだけれど
誰が使ったのか どうのようにつかったのわからない
見るからに「使い古された歯ブラシ」が登場した。
登場するだけならよかった。その得体の知れない歯ブラシは私の歯茎にあてられた。。。。
歯垢をとって血が出ている歯茎である。得体の知れない歯ブラシは赤く染まった。
「こうやってあてるんですよ。これなら歯茎も痛くないでしょ?ハラホレヒレハレ〜」
説明なんて聞いてられなかった。本当に気持ちが悪かった。
これ消毒してあるんだろうか。
このあとも他の患者さんの歯茎にあてられちゃうんだろうか。
そんなことばかり考えていた。
この一件でこの歯医者に対する信頼度は一気に急降下した。
〜根の治療〜
信頼度は急降下したが 問題の歯の治療は終わらせてしまいたかった。
まだ この歯医者を信頼したいという気持ちも残っていた。
というより 他のどの歯医者にいったらいいのかわからなかった。
再び一から探すのも大変である。なんてったて基準がないのだから。
根の治療が始まった。
詰め物を外して 根の先端をリーマーと呼ばれる器具で掃除してやり
清潔にしたところで薬を詰めかぶせ物をする。
治療の概要はそんなとこらしい。
4、5回目はリーマーで削る治療。
6回目に薬を入れ土台となる金属の型取りを行なった。
この時 新しいかぶせ物どうするかという話になった。
選択肢は
@陶器の白い歯(7万円〜)
A半分金で外側が白いプラスティック(3.5万円)
Bオール金属
問題の歯は「左上の4番」といわれるところで金属にするのは抵抗がある。
以前 奥歯ではあるけれど たいした説明もなく
オール金歯を入れられて悲しかった経験があったので
ここはよく説明を聞きたいと思った。
迷っていると あの親切な年配女性が先生に相談してくれた。
そこで 私は信じられない言葉を聞くことになる。
「せいぜい あと2年ぐらいしかもたいない歯なんだから陶器じゃなくていいんじゃない?」
え、あと2年しかもたないってどういうこと????
もう不信感でいっぱいである。そういうことは最初に言ってくれ。
抜かなくても良かったと喜んでいた私は愕然となった。
〜初耳〜
家に帰ってから インターネットなどでいろいろ調べてみた。
わかったのは
@神経を抜いた歯の寿命は短い。10年もてはいい方だそう。
A根の治療は難しく。ここで歯医者の腕の差がでる。
トラブルが多いのも根の治療のようだ。
何が難しいのかというと
○歯の根の治療は目で確認することができず
手先の感覚とレントゲンでの確認でのみで行なわれる。→技量の差が出る
(下手な歯医者だと歯の根が損傷し 抜歯なんてことにもなりかねない)
○薬の充填についても しっかりと根の先まで入れておかないと
後々トラブルになる。→いいかげんな治療をされても患者にはわからない
○神経を抜いた歯であるにもかかわらず痛みがでることもあり
根の消毒に半年もかける先生もいたりする。→とにかくトラブルメーカー
もう7年ぐらい前に神経を抜いた左上の4番である。
あと2年と言われても仕方ないというところか。覚悟を決めなければならない。
それでも この先生に対する不信感はぬぐえない。
第一 説明が少なすぎる。
7回目は事前に受付の人に言って直接先生に
どのような状態になっているか説明してもらうことにした。
私の質問は
「問題の歯は2年後に どのようになって駄目になるのですか?」
答えが
「神経を取っているから 今治療しても歯の寿命なんです」
であれば合格である。
しかし 先生のお答えは。。。
「ここは歯槽膿漏にもなっているから 歯槽膿漏で駄目になるか、
歯の寿命で駄目になるのかどっちかってところでしょう」
であった。
え!!!!歯槽膿漏なんて初耳!!!!
おもわず「歯槽膿漏なんですか?」と聞くと「そうです」だって。
「歯槽膿漏は治療しなくていいんですか?」と私。
「歯槽膿漏って特に治療方法がないんですよね。
薬があるけど心臓に良くないって話もあるし。」
歯槽膿漏の治療はしないっていってるんだよね?この先生。
問題があるのに治療もしないこの歯医者って?
たしかに歯槽膿漏の治療は根気がいるってきくけど
まったく治療しないってどういうこと?????
これでこの歯医者に対する信頼は全くなくなった。
先生も この患者はもうこないなとふんだようで
この日は説明だけかと思ったら 前回 型取りした土台を入れられてしまった。
土台を無駄にしたくなかたんだろう。。。
次の予約は取らずに家路についた。
〜セカンドオピニオン〜
某インターネットサイトで歯科治療についての質問に答えてくれる。
歯科の中では自分の考えは異端だと言うこの先生。
治療方針や考え方が正しいのかどうか腕がいいのかどうか私には判断できないが
現在の歯科医療の問題をよく考えていてその理論には説得力もある。
とにかく熱心であることは間違いない。
歯槽膿漏発言について これまでの経過とともに思い切って質問してみた。
回答の要旨は
「実際に診察しないとわからないが 状況からすると歯槽膿漏ではなく
問題は根の治療で おそらくその先生は根の治療に自信がないから
そんな風に説明したのではないか。
まあ 絶対大丈夫って言わないだけ良心的と言えなくもない。」
と そんな内容だった。
良心的。。。
良心的は歯医者の誉め言葉ではなかった
付け加えると
「問題の歯にこだわるよりも
神経のある歯にできた虫歯の治療を優先させた方が賢明」
とのことであった。
〜歯医者探し 再び〜
問題の左上の4番はもうすぐ寿命だ。それは仕方がない。
でも 他の歯にはまだ望みがあるわけで
そんな大事な歯を 曖昧な説明をするような
わけのわからない先生に預けたくはない。
また 一から歯医者を探さねばならない。辛い。
インターネットで私の質問に答えてくれた先生によると
「根の治療を熱心にやってくれる先生は10人に1人ぐらい」なんだそうだ。
原因は保険の得点が低いこと。根の治療の2回目以降は利益がでないらしい。
そんな利益のでないリスクのある治療にはチカラを注がないってわけか。
どうやって探せばいいのか途方にくれる。
この街には 本当に歯医者が多い。
でも次に見つけた歯医者がいい治療をしてくれるとは限らない。
狭い街である。歯医者同志が知り合いだったり
下手すら親戚や親子だったりするんだから正直探しづらい。
同業者同士じゃ 悪口も言わないだろうし。
なにより情報が少な過ぎる。
この知らない街で歯医者ジプシーになるのは嫌だなと思った。
JRで20〜30分離れた歯医者も考えたが 今ひとつ決め手がない。
情報収集の結果 私は
歯石取り(スケーリング)を熱心にやってくれる歯科を探すことにした。
できれば保険で1〜3ヶ月に1回やってくれるところが理想。
通常6ヶ月に1回なら保険が適応される。
つまり保険点数中心の治療をしていないってことに繋がる。
私が通った歯科は「6ヶ月に1回やれば十分です。」だった。
まったく良心的なだけの歯医者。
最初はそれで良いと思っていたのだけれど。
そして 複数の先生がいないところ。
どんなに医院長先生の腕がよくても
他の先生に担当されたら意味がない。
いろいろ探した結果 この街でいいと思える歯医者を
見つけ出すことが私にはできなかった。
そういうとこは 目立たないところでひっそりとやっているのか。。。
新しい土地での医者探しは難しい。
で どうしたかというと 東京まで通っている。
ずいぶん不経済な結果になり
今でもこれがいいのかどうかわからない。
悩みながら通っている。
まず セカンドオピニオンを聞きに行った。
結果はインターネットの先生と同じ答えで
「歯槽膿漏ではない」ということだった。
「問題の歯の寿命はもって5年」とも言われた。
スケーリングだけでもやってほしかったのだが
遠方からの患者であり 通えるかどうか疑問だったようで
説明はしっかりしてくれたけど
初回は親身になるってかんじではなかったと思う。
患者のなかには歯医者ジプシーみたいな人もいるみたいで
すぐには信用されなかったようだ。
歯科医院でしか売っていないフッ素とフロスを紹介され
歯磨き指導もしてもらった。
教えてもらったフロスの使い方はともて役立っている。
また ここは詰め物(補綴物といいます)の技術に定評のある先生で
自由診療の場合の費用は高い。
東京相場といってしまえばそれまでだが
金歯(プラチナ入り)は7万円〜。
ただし 顕微鏡で精巧に作っているそうで 素人目にも美しい詰め物だった。
「うちでは金歯をすすめます」とはっきり言って金額を提示。
この脅威の金額で客層を制限しているようでもあったね。
金歯は歯医者のドル箱。銀歯で十分だ。
という意見もあり賛否が分かれるところ。
私の場合 これまでの治療をすべて金でしてきたため
銀を入れると口の中で電気が発生する可能性があって
基本的には金以外の選択肢はない。
でも 高いよね。これまでの相場の倍だ。
この歯医者の良いところは
@院内は華美ではないが清潔で整理整頓がされている。
Aスリッパの使用はなし。
B1回およそ1時間の診察で時間厳守であるかわりに待たない。
C椅子は3つ。ほぼ個室。
Dコップ、まえかけは使い捨て。
E患者には同じ歯科衛生士が付いて先生との橋渡しをする。
F説明がしっかりしている。
一番驚いたのは 削ったところもきちんと鏡で見せてくれること。
こんな先生は今までお目にかかったことない。
気にかかる点は
@治療費の高さ。
ゆとりの診療なわけで その分一人の単価が安いと
経営として成り立ってなかないんだろうなと推察。
(仮歯もこれまで通った歯医者ではお目にかかれないほどのシロモノだったが)
A先生の年齢
62歳。歯医者は若い方がいいという説もある。。。
が、若い先生にゆとりの診療はできないだろうなぁ。
B遠い。
ただでさえ高い治療費に加え電車賃もばかにならない。辛い。
〜そして。。。〜
結局 迷って迷って迷った結果
他に良さそうな歯医者を見つけることができなくて東京まで通っている。
問題の左上4番の歯は半年様子をみようということになって
他の歯の治療を行なっている。
詰め物は確かに美しく 治療費も高い。
治療しやすい歯を先に片付け 治療費だけたんと取られて
問題の歯(治療がメンドクサイ)を
見捨てられたら困るなぁというのが今の率直な気持ち。
東京の歯医者。
いいのかどうかはまだわからないけど
これまで通った歯医者とは「違う」ことだけは確かなのね。
今回の歯医者探しの結論としては
「しっかりとした治療=高い治療費」とは限らない。
でも「しっかりとした治療=リーズナブルな治療費」の歯医者を探すのは
格安の偽ブランドを売ってる店で
数点しかない格安のホンモノを探すのと同じくらいと判断した。
探すのも見分けるのも至難の業。
あとは各自の価値観で選ぶしかないのである。
技術に自信のある先生は自由診療に走りがちだという。
これも 誰がやっても同じ点数にしかならない保険制度によるものだ。
世の中おかしなことだらけだなぁ。とつくづく思う。
こんな思いをしないためにも虫歯にならないように予防するのが大事です。
切り傷は薬をつけて数日たったら治りますよね?
でも歯は一度虫歯になったら 薬をつけても治りません。
削るしかありません。
削った歯は切り過ぎた前髪の毛のように
時間がたっても元に戻りません。
教訓
歯は定期的に診察してもらい 神経を抜くような虫歯を作らない
小さな虫歯なら技術差も大きくないようです。
できたら信頼のおける歯科医院がいいよね。
近所というだけで安易に通うのはやめた方がよさそうです。。。
また 歯を無くす原因の第一は歯槽膿漏です。虫歯ではありません。
虫歯予防も大切ですが 40代以降は歯槽膿漏に対する治療も重要です。
できたら 1〜2ヶ月、最低3ヶ月に1回のペースで
スケーリング(歯石取り)を積極的にやってくれる歯医者を
かかりつけにしたいものです。
※おことわり※
これは情報収集の結果 私の体験と感じたことをまとめたものです。
歯医者探しに関しては 歯を失いたくないという意識が強く
多少神経質かもしれません。
医学的なことは私の理解の範囲で書いてあります。
詳しいことは専門家にお尋ねください。
また 私の体験した事象が全ての人にあてはまるとは限りません。
御了承ください。
これまでの 『散歩道。 より道、遠回り。』
2003年春 「お引越し騒動記」はこちら
2003年2月はこちらです。
2003年1月はこちらです。
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2002年12月はこちらから。
2002年11月はお休み。
2002年10月はこちらから。
2002年9月はこちらから。
2002年8月はこちらから。
2002年7月はこちらから。