food for some thought : interesting stories

面白かったテーマのメモ


★真実:誰にとっての?

 
系譜学はこうした「本質」がどのような歴史的な経緯によって心理として形成されたかを分析する方法であ る。真理という概念は、この歴史性を隠蔽して、なにものかの「本質」であるかのように振舞う のである。
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 系譜学は真理とを絶対的なものとして考えるのではなく、さまざまな力の競合と対立関係の中で成立す る「暴力の帰結」と考える。ニーチェは真理とは階級対立の結末であり、人間が他の人間を支配 すると、そこに価値体系が形成され、真理という観念が生まれてくると考える。
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 そのため系譜学は、すべての真理をそれを語るものの視点から考えると、「パースペクティヴ主義」を採用する。
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 この真理の理論においてニーチェが傑出しているのは、「真理とは何か」という「本質」を問う形而上学的な問い方を否定して、「真理を語るものは誰か」という政治学的な問い方に転換したことである
 。 
 (『フーコー入門』(中山元著、筑摩書房)より

フーコーというのは、フランス人の哲学者で、『知と権力』、『セクシュアリティ』などのテーマが有名。これまで西洋思想では、真理は、人間に共通する理性によって導かれるものされていた大前提を見事にひっくり返し、あくでも真実は、権力の戦いによってつくられるもの、と説いた。文章が難解でわかる部分はごく一部だけど、それでも教えてくれるものは大きかった。

アメリカのイラク侵略の際、さまざまな情報が流れた。アメリカの「油のための戦争」だという批判を聞きながら戦争に反対していたが、バクダット陥落のときの解放されたバクダット市民の表情をみて困惑した。

つくづく、フーコーのいうように、真理とは、様々な力の戦いの末に、勝ち残ったものだと思った。
バクダットの人たちの真理、アメリカ政府にとっての真理、フセイン政権にとっての真理など、どちらの真理が世界に声高に叫ぶ力が背後についていたかということ。より声高に叫けぶことができる真理こそ、「真理」としてその後も世に刻まれる。そう思うと、アメリカがもつ巨大メディアのネットワークは、すごい「権力」の銅線として機能しているんだなと痛感。

あらためて、真理とは、誰にとっての真理なのか、自分で考えるしかないのだなと、考えさせられたフーコーのお話でした。

★ 2003/4/5-4/7 BBC4放送の"Anatomy of Disgust" (「嫌悪感」の解剖)

嫌悪感とは、人間が自然感じるものだけれども、利用しているものもあるという。
インドではカースト制度、アフリカではアパルトヘイト、ドイツではユダヤ人は迫害、そして現代ではホームレスなど、人間は嫌悪感を抱く存在を作り出すことにより、自己を肯定(優位に)してきた一面が紹介された。
嫌悪感とは何か、清潔とは何か、嫌悪感はどのように使われてきたか、セックスとは何か、などと社会的、精神学的、芸術的アプローチなどから、3夜連続のドキュメンタリーで紹介された。

http://channel4.co.uk/culture/microsites/A/anatomy_disgust/


下記、はその番組中の発言・解説をメモしたもの。
ちょっと感慨深視点が多く、つい書き留めたくなったものでした。

 >life is over packaged and underlived
 >soceity has rotted and has more than it needs
 >does the image of a clean life, that life is a neat organizable thing,
 >distancing itself from contact of the actual raw life?
 >we sanitize our body so much, we are loosing touch from it
 >by hiding our waste we hide from what we are
 >the more hygenic, the more hidden, the more corruption of humans
 >we need to embrace the animal side, raw side of us
 >human love test itself to be disgusting, ugly, smelly, weak, vulnerable to our loved ones
 >everything in life is about sex, look at flowers, it is a process of constant reproduction: sex
 >life is contaminationg process, a process of loosing youth, inocence, until we become bare.... death
 >is our disgust towards aging, death, ugly: a negation of truth, or an obstacle towards truth?
 >do we react towards digust to protect ourselves?
 >art gives us a chance to analyize the these feelings of digust
 >art reminds us of what we really are