*第12章 インドで習い事 *


アユール・ベーダ、ヨガ、本場カレー作り・・・
インドに行ったらやってみたい事がいっ ぱいあった。
バラナシの路地を歩いていると、旅行者に向けたいろんな教室の看板を目にした。
(“教室”と言っても、普通の民家の一室で適当に行われているようなのだけど。)
「中にはとんでもなく悪い人もいるので、一人では行かないように!」と宿のオーナー 久美子さんにアドバイスを受け、同じ宿の長期滞在中のみんなが通っているインド楽 器の教室に一緒に連れて行ってもらうことに。
ヤッター!何か楽器も習ってみたい(触ってみたい)と思ってたんだよね〜♪ シタール(20弦ほどの弦楽器)やらタブラ(打楽器)やらがかもし出す、インド音 楽のあのオドロオドロしい独特の音色には心惹かれるものがある。

バラナシの駅で出会い、一緒の宿に泊まっていたマツケン君も同行する事に。
彼は長身で体格もよく、顔の作りもヒゲも濃く、黙っていたらチョット強面。
なのに、インドの人達とのやり取りを見てると、その外見とは裏腹にかなり優しく御 人好しのよう。
案の定、インド到着直後から数々の手口に立て続けにはまったらしい。 (私と違い)せっかく初日の宿を予約してデリーにやってきたのに、深夜空港に到着し て乗り込んだタクシーにお約束通り違うホテルに連れて行かれたり。
翌日マクドで声を掛けられ仲良くなったインド人に「彼女へのプレゼントを選ぶのを 手伝って。」と宝石店へ連れて行かれ、強引に売り付けられりそうになったり。
やっと断ったら、その奥が旅行代理店になってて、そこで電車のチケット等を高く買 わされたり・・・。
そんなマツケン君のガイドブックを見せてもらったら、事前に相当予習をしてきたらしくマーカーだらけ で驚いた。“ナマステ”の文字まで、ピンクのマーカーが光ってる。よくテスト勉強 なんかで、大事なところにマーカーを引き過ぎて、何が大事か分かんなくなってる人 がいるけど、まさにそんなタイプ。
よくよく見てみると、騙された手口もそのままガイドブックに注意事項として載って いて、そこにもちゃんとマーカーがひかれてる!
「なによ〜、チェックしてるじゃん!そのまんまじゃん。」って言うと、「エヘヘ。恥 ずかしいなぁ・・・。」と照れ笑い。

さて、楽器教室へ。
入り組んだ路地を抜け、普通のお宅にお邪魔して二階に上がるとそこが教室。
みんなは手馴れた様子でシタール等の楽器を準備して、それぞれの練習曲を黙々と演 奏し始めた。さすが長期滞在者。なかなかさまになっている。

マツケン君と私は、一番とっつきやすそうなタブラを教えてもらう事に。
タブラは単純な太鼓の一種なんだけど、叩く場所や手の使い方や叩き方でいろんな音 が出せて面白い。それを組み合わせ、強弱をつけながら、いろんなリズムを奏でるわ け。
だけど初心者の私達は「基本が大事」という先生のお言葉に従い、“トン・タン・タ ン”という三拍子のリズムを延々と繰り返す。ちょっとサボったり休憩したりリズム が乱れたりすると注意されちゃう。先生ってば結構スパルタ。

トン・タン・タン♪ トン・タン・タン♪
うぉ〜、気付けば2〜3時間ずっとトン・タン・タンだぁ!

そしてその間、マツケン君は予想通り先生の営業トークに押されまくり。
「今晩も明日からも、ずっとレッスンに来なさい。」
「ここでタブラを買って帰りなさい。」
「日本に、私を招待しなさい。」

あらら、段々エスカレートしてるよ。
照れ笑いしながら断りきれない様子のマツケン君・・・。
頑張れー、マツケン君!インドの旅はまだまだ続くよ!
さぁ一緒にトン・タン・タン!

タブラの先生

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