*第6章 灼熱タージマハール観光 *
なんとか次の目的地バラナシへの交通手段の手配も終わり、さぁ、アグラ観光だ。
やっぱりまずは、タージ・マハールへGO!
だけどタクシーの運転手のおじさん曰く、「昼間は暑過ぎて観光どころではないので、もう少し後にした方がいい。それまでオススメの絨毯屋に連れて行ってあげよう。」とのこと。あららら、またこのパターンか…。今までも、トルコやモロッコなど絨毯の産地では、いつも気付けばなぜか絨毯屋に連れてこられている、という経験を繰り返しているのだ。まぁ、面白そうだし「見るだけタダ。」の言葉を信じ、ちょこっとだけのぞいてみる事に。
連れて行ってもらった手作り絨毯工房は、確かに職人さんの技も素晴らしく、見ているだけでなかなか面白い。だけど、予想通りその後のセールストークがかなりしつこくて大変。「買うつもりないの。ゴメンなさい。日本の家って小さくて、こんな絨毯なんて敷けないし。」と丁重にお断りを。すると、「ちょっと待ってて。」と言ったかと思うと、「これならどうだ。」と、バスマットくらいの小さいカーペットをジャンジャン出してきてくれる。
エダッチやバンくんは、そのしつこさにプンプン怒り出して、さっさとお店を出て行っている。私は、その商魂のたくましさに笑ってしまいながら、職人さんにいろいろ質問をしたり、しばし作業を観察。
帰国子女で英語ペラペラのナイケン君が、流暢な英語で丁寧に絨緞屋さんに買うつもりが無い旨とお礼を伝えてくれてる。「もう見なくても大丈夫?」なんて、私にも気を使ってくれながら。
彼は今まで主にヨーロッパ方面への旅行が多く、今回のインドの旅が初アジアなんだそうだ。なので、尚更大きなカルチャーショックを受けながらも、いろんな状況を受け入れながら誠実に旅を作っていっているところがなかなか素晴らしい。
旅で出会う人って、お互いのバックグラウンドは分からなくても、旅のスタイルに必ずその人らしさが滲み出ていて興味深い。身なりも綺麗に着飾ってなくてスッピン状態だけど、心もかなりスッピン状態。それは、それぞれ肩書きや先入観など無い状態で出会っているせいもあるし、特に今回のような何一つ予定通りにいかず、ある意味ハードな旅では、自分を繕ったり格好つけたりする余裕なんか全く無いので、イヤでも“素”の自分をさらけ出す事になるからだ。そしてその“素”の自分は、それまで自分さえも知らなかった自分の姿だったりすることもあるのだ。
さて絨毯屋を出て、また別のお土産屋さんに連れて行こうとするドライバーさんを制し、タージ・マハールに到着。この時点で気温は45℃!!車の窓から受ける風さえも、まるでドライヤーを顔に当てられているよう。45℃か。また自分史最高記録を一つ作ってしまった!(最初の自分史最高記録は、デリーでのボッタクリホテルの宿泊代…。しゅん。)
タージ・マハールの入り口では、靴を脱いで入るように言われる。タージ・マハールの美しい建物は、それ自体が実は昔、王様が亡くなった愛する王妃のために作ったお墓なのだ。そうだよな、神聖な場所だし靴は脱がなきゃな。
し、し、しかし!45℃の灼熱の中、大理石(たぶん)で出来ている床は、想像を越える熱さだ。今度行く人は、床で目玉焼きが焼けるかどうか、是非実験してきて欲しい。きっと半熟ぐらいには焼けるはず!
きちんとソックスを履いていた私以外の3人は、靴を脱いでも無事ちゃんと歩けるよう。だけど素足の私は、あっちっち〜!と飛び跳ねながら一人ヘンテコダンス。
すると、そこへすかさず、ヘンテコな足袋のようなものを持ったおっちゃんが現れる。レンタル足袋だって。またまた商魂たくましい。
さっそく借りて履いてみる。でもでもとっても歩きにくくて、“靴を履かされてるペット犬”の気持ちが少し分かった気がした。しかも、この靴底…ただの厚紙じゃないのよぉ!これ履いても熱いっちゅうねん!!しかし、今更ボヤいたところで成すべも無く、やっぱり小さくピョンピョンとヘンテコダンスを踊りながら、タージ・マハール見て周るしかないペット犬気分の私なのだった。
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