1、花火を撮ろう

 2、撮影に必要なもの

 3、必要な下準備

 4、撮影テクニック

 5、注意すべきこと


1、花火を撮ろう

 さて皆さんは、花火の写真を撮ろうと思った事がありますか? 光跡を写しこんだ花火写真には、独特の雰囲気があります。これを撮るには、資材の用意や技術の鍛錬が必要だ、と考える人が多いのではないでしょうか。

 しかし、いくつかの機材と、少しの技術をそろえれば、花火写真はすぐに撮影が出来ます。むしろ、花火に親しみを持つ事が大切で、花火の写真を撮る事は、花火を別の観点から捉えることが出来る手段の一つだと思うんです。

 花火の写真を撮る人は、花火が好きなのです。花火の写真を撮る事で、花火に親しみをもてれば、それで十分だと思います。初めての撮影では、上手か下手よりも、花火に興味がわくだけで十分なのです、そう私は思います。


2、撮影に必要なもの

 花火の写真に必要なものは、単純に言うなら三つあります。まず、カメラです。当たり前なのですが、『バルブ機能』のあるカメラを指します。バルブ機能というのは、シャッターを長い時間開けておく機能です。教科書に出てくる、『夜空の星の写真』も、これを使って撮ります一般的に、花火はその光の『光跡』を撮るので、光の動き、つまり長い時間のシャッター開放が必要なので、この機能がないものは不適です。一眼レフにはありますが、その他のカメラには、あまりないかもしれません。

 次に、三脚です。三脚は、結構高いものがいいでしょう。値段でなく、高さが、です。背丈程度、せめて150cmはあると便利です。目いっぱいの高さから、カメラを結構上に向けないと、なかなか写らないかもしれませんが、場所によって違うので、当日確認する事を怠らないようにしてください。

 最後に、レリーズです。これは、聞きなれない方が多いかもしれませんが、写真屋で写真撮影するときに使う、あのケーブルのようなものです。シャッターを切るのを遠隔操作できるもので、互換性がないので、カメラの機種にあったものを買わなくてはなりません。これは、シャッターボタンを押す時に、カメラのブレを防ぐためです。

 このほかには、多重露光用の遮光板が必要です。これは、この花火とあの花火を写したいというとき、あるいは『スターマイン』を写す時に使う機材です。黒く塗った団扇が適当です。長々とシャッターを開けていると明るくなってしまうので、光の量を制限するために使います。

また、フィルムも当然必要です。結構用意する人もいるようですが、僕は36枚撮りフィルム一本がちょうど良いように思います。花火をゆっくり鑑賞できるし、少ないほうが、一枚一枚に集中できると思うんですがねぇ。


3、必要な下準備

 必要なのは、『場所の下見』でしょう。前日までに何回か行って、どこで花火が上がるか確認しながら、どこから撮影するかの作戦を練るといいでしょう。しかし、遠方の場合、そうはいかないかもしれません。そこで、花火大会のプログラムに記載されている、会場案内図と地図とを見て、しっかり作戦を練るといいでしょう。

 そこで重要なのが、花火大会のプログラムの入手でしょう。「花火大会に行こう」の項でも述べましたが、これは、何が何でも欲しいので、郵送などしてでも手に入れるべきです。

 また、花火についてよく知る事も大切な下準備でしょう。被写体を知る事によって、写し方に変化が訪れるかもしれません。


4、撮影テクニック

 さて、具体的な撮影方法についてです。ピントはMFで無限遠・絞りはF11程度・露出は±0というあたりが妥当でしょう。花火がよく見える、300〜600mの距離で、普通に花火を写す時の数値です。

 フィルムは、ISO100のリバーサルフィルムがいいですが、僕はISO50の「フジフィルム ベルビア」もお勧めです、というか、それで2003年度の隅田川花火大会を写しました。このとき、絞りはもう少し開放したほうがいいでしょう。また、スターマインのような、一気に明るくなる花火は、絞りを閉じます。

 また、レンズは広角系がいいでしょう。馬鹿でかい望遠レンズは、無用の長物かもしれません。望遠で切り取るより、近くから広角で撮ったほうが、良い結果につながると思います。花火大会の会場のほうが、気持ちが盛り上がりますしね。

 花火は、地面から打ち上げられ、空中に上り、空中で花開きます。その間も、光は放たれながら消えていきます。したがって、目で見てからシャッターを押したのでは、遅いと思います。おなじ玉は数発上がります。大体ファインダーで位置を確認してから、次の玉でシャッターを切ります。これを学んで、この前は忠実にシャッターを切り、まともな写真を撮る事が出来ました。

 さて、花火を写そうと、シャッターを開けっ放しにすると、空が明るくなってしまいます。そこで、どこかでシャッターを下ろさなければなりません。露光時間は十数秒が目安だといわれますが、玉数が重要だという人もいます。賑やかな画面にするか、尺玉一発をおさめるかで、考えを変えてもいいでしょう。決め付けてしまうのはあまり良くないです。花火は個性が強いので、それに柔軟に対応していく事が大切です。

 また、先程の多重露光に関してですが、『あと一発入れたいなぁ』という時に、それをシャッター開けっ放しで待つのでなく、間の時間、黒い幕・黒い板(遮光板)で光をさえぎる技術です。これも、次の球を目で見てからシッターを切るのでは遅いのです。花火の上がる位置には、気をつけましょう。また、『スターマインを写す』ときにも、この技法は使えます。最初から最後までシャッター押しっぱなしでは、明るくなってしまいます。そこで、こまめに遮光板を当て、トータルの露光時間を短くしようというのです。ただ、ぴんとリングなどに触らないように、注意してください。

 そういえば、地上物と組み合わせて撮る時は、花火を主とするなら、全体の7割近くは花火が占めるようにしないと、花火が引き立たなくなるので、そこもよく考えましょう。


5、注意すべきこと

 場所取りにおいて注意すべき点は、大体は『花火大会に行こう』で述べている事と変わりません。風下はよくない・人通りの多いところや仮設照明灯の近くはダメ…といったことです。ただ、写真撮影するに当たっては、場所取り後に、その場に三脚を立てておくと、周りの人がそれを理解し、場所取りをしていきます。また、先に陣取ったカメラマンの画角に入らない事。あくまでも早いものが勝つ世界なので、その辺はご容赦ください。

 また、雲がある場合は、花火が雲に隠れてしまったり、光を鈍く吸い込み、空が明るくなってしまったりと、いいことがありません。2003年の隅田川花火大会がそうでした。午後はずっと曇っていて、19時過ぎにはまだ雲が残っていて、その頃の写真は、妙に後ろが白っぽかったのです。また、都会で花火写真を撮る時は、19時ごろは少し明るい事が多いので、19時半〜20時ごろから撮り始めてもいいでしょう。それまでゆっくり花火を見ていてもいいでしょう。ところで、雨というのはほんとに最悪だそうです…。経験した事はありません。経験したくもないですが。

 あと、三脚や一眼レフを持ち運ぶ時、周りの人にぶつかると、これが結構痛いので注意。手さげで持つと、幼児に直撃してしまう高さなので、特に注意。また、最低限のマナー(ゴミを捨てる‥)は守る事です。

最後に、花火を写したら、どこがまずいかやどこが良かったかをしっかり反省するのも必要。次回(来年)の撮影に、必ず生きてくると思いますよ。

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